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「おうち時間」の充実をアシストしたい!ライフスタイルを提案できるラーメン屋へ
ECサイトで扱うものは、ラーメンだけにとどまりません。最近は、店舗オリジナルの丼とラーメンのセットも好評をいただいています。丼は単価の高さに注目されがちですが、僕の真意はそこじゃない。
この丼でソラノイロのラーメンを食べてもらえたら、おいしさも楽しさも2割増しになるよ、という提案なんです。丼一つで、ラーメンの面構えが変わるし、盛り付けも楽しい。なんかテンションも上がるんだよね。
お店の丼を手に入れる機会はなかなかないから、「この機会にゲットできた!」というファンの喜びの声をたくさんいただいています。
あとはミニ丼! これも楽しい提案です。家族でラーメンを食べると、お子さんはどうしても普通の丼では食べにくい。だから、子どもが食べられるミニ丼を作ってみたんです。
そうしたら、つけ麺のつけダレ用に使えるし、ミニチャーシュー丼に盛り付けてもかわいい。僕は大学芋を入れてみたけど、イチゴなどフルーツを入れてもいいよね。ああいうサイズのお皿って意外に使い勝手がいいんです。
ミニ丼を手始めにレンゲ、箸、お盆も試作してますし、シューマイやチャーハンに使える六角皿も取り組み始めました。こうして、いろんなお皿で食卓を彩ってもらいたい。
焼き物や器に気を配るのは日本の伝統文化の一つですから。僕も、『一風堂』時代に師匠が有田焼の丼を使っていたので、共感して創業時から丼にも有田焼を用いて、こだわってきました。
『DEAN & DELUCA』『TODAY'S SPECIAL』『AKOMEYA TOKYO』など、食料品や調味料、器や雑貨など、食と文化を合わせて提案できるお店が増えていて、僕もよく足を運んでいます。食だけじゃない。そして、文化だけじゃない。生活をトータルで提案できる。そんなお店が理想です。
「おうち時間」の充実がみなさんの一大関心事になる中、ソラノイロは「ライフスタイルを提案できるラーメン屋でありたい」と考えています。
ECサイトは表現の舞台
唯一無二の創造を目指していく
「ソラノイロの定期便」については前回も触れましたが、50件に迫るお申し込みをいただいていて、事前の予想を上回る反響です。12か月にわたって、どんな生産物とラーメンをパッケージし、お届けしていくか。悩ましいところですが……楽しいし、面白い!
飲食店の休業、自粛に伴って出荷ができず、鶏や牛など、畜産業者の方々も困っています。僕たちがつながってきた生産者だけではなく、全国には紹介したい、取り上げたい生産者が無数にあります。食材探しの旅ではないですが、これをきっかけに発掘し、つながっていけたらいいですね。
そして今、ECサイトでは「購入することで災害支援ができる」ポイント制も準備しています。コロナ禍だけではなく、台風や水害、地震などの災害で農業、畜産業関係者は毎年のように打撃を受けてきました。消費者としてこれからも安心・安全な食材を食べていくために、支えていく仕組みが求められるのではないでしょうか。
ECサイトのメリットや可能性、期待についてまとめてきましたが、もちろんいいことばかりじゃありません。影の部分、課題も山積みです。たとえば、人が行うものですから、梱包の入れ忘れ、発送のミスといったヒューマンエラーが、どうしても発生してしまう……。いただいたクレームには申し訳なさしかなく、改善に向けて努力を続けていますが、どうにも悔しいところですね……。
おうちでの作り方シート、動画を含めて、いかに分かりやすくお客様に伝えていくかも考えていかなければ。さらに、ECサイトの構造、ネット通販のあり方をいかに周知していくか。
これはテイクアウトにも通ずる問題ですが、段ボール、真空パックといった包材のコストも馬鹿になりません。冷凍倉庫や保管料、配送といったコストもかかる。原材料と人件費だけではない、さまざまなコストが上乗せされるのがECの特徴でもあります。いかにして伝え、ご理解をいただくか。大きな課題ですね。
とはいえ、ECサイトにはポジティブな期待があります。そして、アフターコロナ、ウィズコロナといったパラダイムとは関係なく、事業の一つの柱にしていきたい。そして、それはビジネスだけじゃない。
そう、僕にとってECサイトは「表現の場」なんです。コラボという連帯があり、定期便というチャレンジがあり、生産者の応援という志がある。
今、僕たちのサイトより売れているECサイトは山ほどあるでしょう。だけど、僕たちの効果測定はそこにはありません。「おうちでソラノイロは取組みがユニークだよね、さすが面白いことをやるよね!」と言われたい。それが「唯一無二」を目指す僕たちの思いなんです。
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