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「朝、お父さんをお越しに行って、少し手をマッサージしたら、手がフワフワして柔らかくてね」

なんだこの素敵すぎるお話は...

そんなお話を語ってくださったのは60代の素敵なお客様

ご主人様とお二人で自営工事業さんをされています
お嬢さん3人のお母様でもあり
すでに3人ともご結婚されていて
そのお婿さんたちも含めて
ご家族皆さんが本当に仲が良くて
聞いていてものすごくあったかい気持ちになる方々

そんなお客様のご主人様が脳梗塞で倒れられたのは
数年前のこと

ただ、ご本人の生命力と、ご家族の献身的な支えもあって
大きな後遺症を残すことなく生還されました

とはいえ、それを期に、ご主人様は第一線でバリバリ働いていた仕事をできるだけセーブ
代わりに奥様であるうちのお客様が、客先に立つ量を増やすことになりました


そんなお客様が
今日、キラッキラの笑顔でこんなことを口にされました

「今年はコロナで色々ストップしていたことも、今までやったことのないことも、色々チャレンジしたいんです」

この時点で、既に感動…
だから前のめりでさらに聞いてみました

「えーーーなんですかなんですか?聞かせてくださいよ」

「まずは、ジムでしょ〜♪後は、こちら(エステ)にもちゃんと来て、綺麗にしたいでしょ〜♪あとね新しいこととして・・・」

もう聞いて欲しくて仕方ない!というのが伝わってきます
そしてお客様は溢れんばかりの笑顔で、こう続けました

「ペン習字を習おうと思っているんです」

やばーーーーーーーーーーい
素敵すぎる


「ほら、最近パソコンばっかりで、”字”って書かなくなったじゃないですか?私、あまり字が綺麗じゃないし。でもね、パソコンは簡単で良いけど、やっぱり直筆には心がこもっていて良いし、ささっと書いた字が綺麗だと、なんだかかっこいいですよね」

さらにさらっと、本当に小さな声でしたが、お客様がこうおっしゃったのを私は聞き逃しませんでした

「領収書とか、少しお渡しするメモ書きとか綺麗に…ね」

仕事だ…
もちろんプライベートでも字は綺麗なことに越したことはありません

でも、このお客様は間違いなく仕事でお客様先に立った際や
お客様に何か一筆書く時の字をもっと綺麗に書きたいと思って

ペン習字を始めるんだ…

そう確信しました

すごいですよね…

もともと幼い頃から美容師を目指し、その目標通り
学卒で美容師さんになられたお客様

ただ、ご主人様とご結婚され、その後
ご主人の仕事を手伝うために
美容師のお仕事も辞め
ずっとお二人で仕事をされてこられました

その間に
ご主人様ができない経理等の仕事や事務的な仕事も
お客様が独学で勉強されて今では全て自分で行っているそうです

半端な努力では絶対できない
絶対絶対できない

自分の好きな道を目指す人だって中途半端にしか努力ができない人が多いのに…

もう本当に感動でしかありません

昨今は、不景気だ〜とか大変な時代だ〜と言われますが

それでもやっぱり昔に比べたら「自分の好きなことを好きなだけできる時代」になったように思います

女性の社会進出も進み、仕事は「しなければいけないもの」ではなく、「自ら選ぶもの」へと変わってきました

家業を継ぐ、とか、親の敷いたレールを、とか、親のため、旦那さんのため、子供のために、というよりは、自分のために、自分が好きなことを、自分が楽しいと思うことを仕事にする(プライベートでも)ことを”言える時代”になったように思います

一方で、それだけ選択肢が増えたにもかかわらず、自分がやりたいことをやっているにも関わらず、努力できない人、我慢できない人が増えて来たとも言われます

そういえば、昔父にこんなことを言われました


『「頑張ってる」って言っている人には2種類いる

・好きなことを頑張ってる人
・嫌い(苦手)だけど頑張ってる人

お前は、好きなことを(自分で選んで)やってるんだろ。好きなことやってるのに忙しいとか大変だって言うな。嫌だったら辞めろ。誰も頼んでないぞ』

めちゃくちゃ厳しいですが、正論です
そう
少なからず私は、やりたくてやっていることばかりです
それを忘れちゃいけないなぁと思いました

そして、そのやりたくてやっていることに対して、努力や成長することから逃げてはいけないなとも思いました

もうね、うちのお客様は本当に本当に本当にこんな方ばかり.......
(お客様を選んでますから笑 いや、本当に)

全員の素晴らしいところを私はハッキリキッパリ言えますから

尊敬でしかありません

「道は、自ら選んだかどうかなんて関係ない。その道を、どうせ進むのであれば、一生懸命、そして、お客様(相手)に喜んでいただける努力を惜しまない。」

その姿勢が人を感動させ、心を動かす。

お客様からまた一つ学びました

私は、ほとんどが私の選ん道。その幸せに感謝をして、これからも努力を惜しまず進んでまいります

追伸:ご主人様の手がフワフワしているのは、工事の現場仕事の第一線から退いたから。当時はゴツゴツした手だったそう。きっとフワフワとした手をマッサージという理由で触れながら、お客様は、ご主人様の体の無事と、回復を、喜んでいたんだろうと思います。その分、ご自身の手がが黒く固くなっているはずなのに...

素敵すぎるお話でした

素晴らしい方々とのご縁に、心から感謝です

本日は、「お客様のお嬢様(3姉妹さん)も全員うちのお客様。素敵すぎるお嬢様。蛙の子は蛙だなぁって思います。あ、私の性格は父に激似。まさに蛙の子。悪いところは全部父のせいにして来たっけw 」

学び:ブログを読まないことだけを願う

おしまいー

chihiro



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