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19_部下マネジメントは顧客マネジメント

私がヒューマン・マネジメントで役立つなぁ、と実感しているのもののひとつが『社内顧客』という概念です。

はじめて知ったのは、新卒で入った証券会社で本社へ異動したときです。
他部署に所属するスタッフは、同じ会社の社員であっても社内顧客として位置付けていました。
社外のお取引先よりもフランクではあるけれど、自部署スタッフに相対するよりも遥かに礼節をもって接するべし、という心得のようなものです。

相手がお客様であれば、こちらの都合を優先した短納期の依頼をする前に、相手のスケジュールを考慮して進め方の落としどころを模索しますよね。
相手の思考パターンを思い浮かべながら、伝わる伝え方を考えるはずです。
相手の話を遮って、自分が話したいことだけ話して会議を終える、なんてことは、まずしないですよね。
相手の言動が少々癇に障るからといって、不機嫌な態度をとったり、怒鳴ったりはせず、冷静に対応すると思います。
相手にとって有益と判断した情報は、率先して提供したいと思い、行動しますよね。

その概念を知った後で、私は自分のなかで「社内顧客とは、自分以外のすべての社内スタッフである」と再定義しました。
元は営業職だった私にとって、この定義がすんなりと馴染みました。

この定義においては、部下も私の社内顧客です。
私は顧客をマネジメントするように、部下をマネジメントしています。

社内顧客という概念は、形骸的な心掛けの枠を超えて、私の行動を変えました。

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