#73 数学追試5回から数学を教えられるようになった話①

先に伝えたい。この記事を当時の数学の先生が読んでいないことを祈りたい。


タイトルにもあるように、所謂「出来ない側の人間」が「教える側の人間」になった。ノンフィクション。実話。


小学校では算数はそこそこ出来ていた。中学で数学を侮っていた。最初の定期試験で50点台半ばを取った。追試になった。たしか20点満点のうち16点で合格なのだけれど、合格までに5回追試を受けた。符号ミスが多すぎたからだ。


中学時代からあまり反省をしない人間だったこともあり、他の科目も結構できなくて担任に怒られていた。ただ、部活は好きだった。


夏休みに入り、とりあえず数学を潰そうと思った。当時の記憶だと数学が一番まともだった気がした。次いで国語、英語、理科、社会。暗記は苦手で諦めていた。一方数学は「そうそう、ここまであっているのよね」という、本当にあと少しのところで間違えまくっていた。


部活では夏休みの宿題が終わっていないと怒られて、参加すらできない状態だったため、とりあえず終わらせた。本当にギリギリだったけれど。


新学期が始まる前に、数学をとりあえず復習してみた。そうするとあることに気づいた。
わたしは途中式を飛ばしすぎていると。
なんとなく当時の数学の先生にもそんなことを言われた気がした。ただ面倒だからといって逃げていた。さらに「できない自分を認めない」というプライドがあって、わからなくても放置していた。というかどこがわからないのかわからなかった。


そこで一旦そんなプライドを捨てて、愚直に丁寧に途中式を書いて、ひたすら問題を解いていった。
すると正答率が上がった。ただまだ符号ミスはあったため、夏休み明けの試験では現状維持だった。


途中式を飛ばさずひたすら問題演習を繰り返し、実力テストに向けて勉強を続けていると、急に「なんかできるかも?」と手応えを感じた瞬間があった。
実力テストを終えて返却された点数は72点。わたしなりに頑張った方だと思った。順位も一気に上がった。


そこから計算問題では躓くことは少なくなり、一方で読解力の欠如も関係していたのか、文章問題になると一気に失点する。方程式の問題によくある「Aさんは忘れ物をしてBさんが追いかけて」とかいう問題に「忘れ物届けてくれるBさん優しいなw」とつっこんでいたw 過不足の問題では「なんで中学生がりんごの数数えるんだ?」とつっこんでいた。
関数の問題では「水槽に水を入れて何分後に栓を抜くと〜」→節水しろよ!とまたつっこみ。


まあつっこんでも仕方がないから一旦問題に向き合った。中1が終わる頃には人並みの成績を取れていた。

続く

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