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車椅子ユーザーJリーグ観戦記【車椅子席視認度比較】

私は川崎フロンターレサポーターで、シーズンチケットで川崎フロンターレを応援しています。
2023年6月10日、等々力陸上競技場で試合を観戦した後思った事を呟いたところ、1日で30万近いインプレッションがあり、反響の大きさに小心者の私はビビりまくっております。
そのツイートが以下です。

フロサポだけではなく、他チームサポーターさんも、自分の推しチームの車椅子席がどうなっているのか気にしてくださっていて、なんだか胸がいっぱいです。

確かに車椅子席って、自分が車椅子ユーザーになるか、介助で同行するかじゃないと利用する機会はないですし「あるのは知ってるけど知らない世界」なのは分かります。
私自身中途障害なので、健常の頃のアウェイ遠征と今とでは感じ方が全く違うし、「ホントに同じところへ行こうとしてるのか?」と自分を疑いたくなることも、車椅子ユーザーになったばかりの頃はよくありました。

このnoteでは主に「Jリーグ観戦の往復経路」について書いていますが、今回は今まで行ったことがあるスタジアムの車椅子席について、個人的利用感の比較をまとめてみようと思います。
車椅子になってから行ったことがあるスタジアムは13。
決して多いとは言えないかもしれないですが、イメージしやすくなればいいなぁという願いを込めて、記していきます。
比較する内容は5点。

1.車椅子席の数
2.ユニホームを着て応援できるかどうか
3.ピッチまでの距離感
4.視界確保感
5.雨天時の濡れ具合

2.がちょっと意味分からないと思います。
スタジアムによっては「ユニフォームを脱がないと観戦出来ない」ところがあり、
アウェイに応援に行っても、推しチームを応援すると怒られるところもあるのです。
ココは特にアウェイに行こうと思う時重要な確認事項なので、チームを越えて車椅子ユーザー同士で情報を共有していたりもしています。
ユニも着れず応援もさせて貰えない遠いアウェイに、わざわざ行く意味分からないですものね。

判断基準は、最も多く行っている川崎フロンターレの等々力陸上競技場を基準として記していきます。
あくまでも「行ってみての私感」ですのでその点ご理解下さいね。

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川崎フロンターレ/等々力陸上競技場

1.車椅子席の数

メインスタンドに充分な量と思える席が準備されています。
バックスタンドでも観戦したことがありますが、改修前なのでこちらはまだ席は少ないです。
ホームアウェイ混合席で、アウェイサポーターはメインスタンドアウェイ寄りでの観戦になります。

2.ユニフォームを着れるかどうか

アウェイユニフォームを着て応援可能。
入場から車椅子席迄の移動中、アウェイグッズを外す必要はありません。

3.ピッチ迄の距離感

メイン側は、3Fコンコースが車椅子席。その前に30列ちょいあるので、1列80cm換算だとざっと25m高いところから見下ろす感じ。
マンションだと1Fが約3mと仮定して8Fから見下ろす感じ。
7Fに長く住んでた事があるので、感覚的に近いと思います。
まぁまぁ遠い(笑)。
しかも陸上競技場だからピッチも遠い。
俯瞰で見るには丁度良いかな。
車椅子ユーザーになってからずっとここでの観戦だったので、こういうものだと思ってました。
バック側は、角度がグッと浅くなり、1列50cmくらいの段差で15列位あって、その後ろのコンコースが車椅子席。高さ2.5mだとメイン側とは段違いで近いと感じます(でも陸上競技場)。

4.視界の確保感

メイン・バック共に、前の人が立ち上がると視界ゼロです。

5.雨天時の濡れ具合

メイン・バック共に屋根の下なのですが、風が抜ける構造なので割と濡れます。

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国立競技場

1.車椅子席の数

充分過ぎると言い切れる程あります。
難点は駐車場が殆どなく、優先駐車場に回せる程の数がない為、公共交通機関を使わないと行きにくいところ。

2.ユニフォームを着れるかどうか

ホームチームの運用次第ですが、着せない判断をするには箱が大き過ぎる気がします。

3.ピッチ迄の距離感

等々力と同じくらいかなという印象なので、高さ25m位から見下ろす感じでした。

4.視界確保感

前の人が立ってバンザイしても、視界を遮る事はありませんでした。

5.雨天時の濡れ具合

ガッツリ屋根下なので、ほぼ濡れずに観戦できます。

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湘南ベルマーレ/レモンガススタジアム平塚

1.車椅子席の数

介助者含めて20名位が定員なのではないかと思います。
希少席!

2.ユニフォームを着れるかどうか

アウェイユニフォームを着て応援できます。
入場口から車椅子席までの移動時に、ユニフォームを脱ぐ必要はありません。
関係者動線とガッツリ被る為、入場後は試合終了迄退場出来ません(再入場不可)。
飲食物は食べておくか、購入を済ませてから入場しましょう。

3.ピッチまでの距離感

バック側ピッチサイド!!!うおおおおおおおお!\(^^)/
スポンサー看板の直ぐ後ろで、ボールボーイさんが控えている場所の延長線上です。
看板に守られている感じがして、ボール直撃の恐怖感はそれ程でもなかったです(普通に飛んで来ましたけど)。

4.視界確保感

遮るものは何もない!!最高!

5.雨天時濡れ具合

ピッチサイド席の弱点は、雨天時普通にずぶ濡れになるところで、電動車椅子は防水されていないので、合羽フル装備でも故障しそうな降り具合なら観戦を諦めないといけないのですが、レモンガススタジアム平塚の凄いところは!!

雨の時は「バックスタンド屋根下」にも同じ数だけ車椅子席が準備されていて、そちらで観戦することもできること!
ちゃんと軒下だし、地面から50cm位高くなっているので、前側は濡れるかもしれないけど、横殴りの雨じゃない限りは合羽フル装備すればイケそうなこと。

この発想はなかった!!凄いよ湘南ベルマーレ!

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FC東京/味の素スタジアム

1.車椅子席の数

バック側を利用した事がないのですが、メイン側だけでも充分な数の席があります。
関係者のmixゾーンと多目的トイレの場所が重なっている為、時間によりトイレに行けない時間があるので注意が必要です。

2.ユニフォームを着れるかかどうか

アウェイユニフォームを着て応援できます。
入場から席までの移動中、アウェイグッズを外す必要はありません。

3.ピッチ迄の距離感

メイン側は、前よりのコンコースに車椅子席があります。
高さ的には等々力の半分くらいかな?と思ったので、10m位かな?もうちょっとあるかな?という感じです。

4.視界確保感

前列の人が立つと視界がなくなります。

5.雨天時濡れ具合

屋根下ではないので普通に濡れます。

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横浜Fマリノス/日産スタジアム

1.車椅子席の数

席種も場所もいっぱい!
うわーどれにすればいいんだぁ?!と毎回困る(笑)。

2.ユニフォームを着れるかどうか

アウェイユニフォームを着て応援できます。
入場から車椅子席迄の移動中ユニフォームを脱ぐ必要はありません。

3.ピッチ迄の距離感

メインスタンド車椅子席は等々力の半分くらいかな感じたので12m位の高さかなと思います。
去年間違えて、ホーム側ゴール裏を買っていた事に現地で気づき、グッズ全部外して完全忍者モードで観戦しました。距離感はメインスタンドと同じくらいでした。

4.視界確保感

メイン・バック共に、旗をブンブン振っても視界は確保されていました。

5.雨天時濡れ具合

屋根のない場所なので普通に濡れます。
マリノスサポーターさんによると、一部屋根アリの席もあるそうです。

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浦和レッズ/埼玉スタジアム2002

1.車椅子席の数

充分な数があります。

2.ユニフォームを着れるかどうか

ユニフォームを着て応援できます。
入場から車椅子席迄の間でユニフォームを脱ぐ必要はありません。

3.ピッチ迄の距離感

メイン側は、ちょっと高いコンコースに車椅子席があります。
等々力よりは近いかなと感じたので、15〜20m位かなというイメージ。
バック側も、コンコースに車椅子席があります。
メインより近いと感じました。
等々力の半分くらいかなと感じたので10〜15m位かなというイメージ。

4.視界確保感

前列の人が立つと殆ど見えなくなります(遠いピッチは見えた気がする)。

5.雨天時濡れ具合

屋根下ではないので普通に濡れます。

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柏レイソル/柏三協フロンティアスタジアム

1.車椅子席の数

多分ぱんぱんに詰め込んでも、介助者入れて20名位が限界です。
希少席!

2.ユニフォームを着れるかどうか

ユニフォームを着て応援できます。
入場してから車椅子席迄ユニフォームを脱ぐ必要はありません。
ガッツリ関係者動線と被るので、首から下げる「パス」を貸し出されます。

3.ピッチ迄の距離感

メインスタンド最上段ですが、距離的には等々力と同じくらいと感じたので、高さ25m位かな?
専スタなのでその分近く感じます。

4.視界確保感

前列の人が立ち上がると視界がなくなります。

5.雨天時濡れ具合

驚きのガッツリ屋根下。
凄い特別感がありました。
横殴りの雨じゃない限り濡れないと思います。

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鹿島アントラーズ/カシマサッカースタジアム

1.車椅子席の数

充分な数が用意されています。

2.ユニフォームを着れるかどうか

ユニフォームを着て応援出来ます。
入場してから車椅子席迄の間は、鹿島側を通るのでユニフォームやグッズは全部外すよう、念をおされます。
車椅子席の出入りではIDチェックを毎回受けるので、その日限定の「パス」を貸し出されます。

3.ピッチ迄の距離感

バック側ピッチサイド!うおおおおおおおおお!(心の声)
コンクリートのフェンスがあって、そこにくっついているLEDパネルの後ろで、ピッチから50〜100cm高くなっているので、車椅子からだと選手と目線の高さがほぼ同じです(目が合いそう❤️)。

4.視界確保感

遮るモノなど何もない!(ボールが来たらちょっと怖いかも)

5.雨天時濡れ具合

屋根なしピッチサイドなので、普通に濡れます。

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横浜FC/ニッパツ三ツ沢スタジアム

1.車椅子席の数

ぱんぱんに詰め込んでも介助者込みで20名位が限界だと思います。
希少席!

2.ユニフォームを着れるかどうか

ユニフォームを着て応援できます。
入場時から車椅子席迄ユニフォームを脱ぐ必要はありません。
ガッツリ関係者動線と被るので、入場すると退場出来なかった気がします(確認できていません)。

3.ピッチ迄の距離感

メイン側ピッチサイド!うおおおおおおおおおお!(心叫び)
目の前1mのところを副審が走りまくってます。
車椅子席の脇の階段が選手がアップする時に出てくる場所で、階段の向こうが選手のベンチ。
ヤベェ!シンプルにヤベェよ、ココ!挙動不審になっちゃうヨ。

4.視界確保感

近過ぎて危険なので、ゴールを反対向きにした様な物にピッチリ網を貼っています。
邪魔っちゃぁ邪魔だけど、逆にないと不安な程の近さなので無問題。

5.雨天時濡れ具合

簡易のビニールシートの様な屋根が付いています。
でもまぁ普通に濡れると思います。
背中は守られる感じ。

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ガンバ大阪/パナソニックスタジアム吹田

1.車椅子席の数

従分な数が準備されています。

2.ユニフォームを着れるかどうか

今年から!ユニフォーム着て応援できるようになりました!\(^^)/
入場から車椅子席まで、ユニフォームを脱ぐ必要もなくなりました!\(^^)/

3.ピッチ迄の距離感

等々力と同じくらいという印象なので、高さは25m位かなと思います。
専スタなので、等々力より大きく見える!

4.視界確保感

前列の人が立ってバンザイしても、視界が確保されています。
こういう設計が出来るんだ!と感激しました。

5.雨天時濡れ具合

ガッツリ屋根があるので濡れないと思います。

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京都サンガF.C./サンガスタジアムbyKYOSERA

1.車椅子席の数

充分な数が準備されています。

2.ユニフォームを着れるかどうか

ユニフォームを着て応援できます。
入場から車椅子席迄、ユニフォームを脱ぐ必要はありません。

3.ピッチ迄の距離感

等々力よりは近いかなと感じたので15〜20m位かなと思います。
サンガスタジアムの車椅子席は、コンコースにあるのですが、そこまで緩やかなスロープで繋がっていて、介助者のサポートなしでも上がり下り出来ます(電動車椅子の場合)。

4.視界確保感

前列の人がバンザイしても、視界が確保されていました。
こういうスタジアム増えて欲しいなぁ!

5.雨天時濡れ具合

ガッツリ屋根下なので、濡れずに観戦出来ると思います。

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ベガルタ仙台/ユアテックスタジアム仙台

1.車椅子席の数

メイン側とバック側に車椅子席があります。
少なくはないけれども充分かというとうーん、それは微妙かもという感じです。

2.ユニフォームを着れるかどうか

私が行った時は着れたのですが、フロンターレとベガルタの関係性のお陰というお話でした。
脱ぐよう言われたアウェイ車椅子ユーザーが多数いると聞いています。

3.ピッチ迄の距離感

等々力よりは近いと感じたので、15〜20m位かなと思います。

4.視界確保感

「あー、見えない…」と感じた記憶がないので、前列が立っても見えていたんじゃないかと思います。
記憶が定かではないので、言い切れないです。すみません。

5.雨天時濡れ具合

屋根はあるのですが、多分普通に濡れると思います。

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ジュビロ磐田/YAMAHAスタジアム

1.車椅子席の数

ビジタースタンドの下が車椅子席で、ホームアウェイ混合席というちょっと不思議なシステムでした。
数は充分とは言い切れないけど、多めだと思います。

2.ユニフォームを着れるかどうか

独特な場所に設定されているので、完全に混合扱いでした。
ユニフォームも着れるし、席に着くまでに脱ぐ必要もなかったです。

3.ピッチ迄の距離感

ピッチサイド!うおおおおおおおお(心叫び)
2m位高いところに、バルコニーみたいな感じで迫り出して作られています。
コーナーが!近過ぎぃー!(鼻血)

4.視界確保感

遮るものは何もない!バーン!
ちょっと高い場所だったからか、「ボール来たらどうしよう感」もそこまでではなかったです(普通に飛んでくると思うけど)。

5.雨天時濡れ具合

ガッツリ屋根下なので、濡れずに観戦出来ました(雨でした)。

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一気に書きましたが、結構スタジアム毎に違いありますよね。
比較してみた事がなかったので、思い出しているとその時体験した事等も、一緒に思い出します(何故か試合内容とはリンクしていないのは何故なんだぜ?)。

人は老いていくし、怪我をする事もあるし、病気で歩けなくなることもあります。
バリアフリーな作りは、赤ちゃんからお年寄り迄、全ての人が安全に観戦出来るという目安にもなります。
全てのサポーターが、末長くサッカー観戦を楽しめるスタジアムになるといいなぁと切に願います。


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