じゃんけん② ~手の種類を増やす~

はじめに

こんにちは。鶴の剣教信者の、chihiと申します。
前回の記事で「手が三種類」のじゃんけんについてあいこになる確率を求めました。
今回は手の種類を五種類にしてみます。
人数はもちろんN人で行います。

ルールを定義する

手の名前と強弱を決める

五種類ある手のそれぞれに名前を付けます。
今回は「0」、「1」、「2」、「3」、「4」という名前にします。
手の強弱は、
「0」は「1」と「2」に勝つ
「1」は「2」と「3」に勝つ
「2」は「3」と「4」に勝つ
「3」は「4」と「0」に勝つ
「4」は「0」と「1」に勝つ
ということにします。

勝敗の図(雑)

「あいこ」とはどのようなときか

強弱が決まったので、次は勝ち負けを決めます。
「勝ち」とは出した手が「他のどの手より弱くない」かつ「他のどれかの手より強い」ということにします。
例えば「0」「1」「2」の3つの手が出たとき、「0」は「1」「2」より弱くなく、「1」より強いです。
このような条件を満たす手があるとき、勝負が決まります。
つまり、このような条件を満たさない「勝負が決まらない」手の出方が、「あいこ」です。


0が勝っている

求める

勝負がつく組み合わせを挙げる

一人目は「0」を出すことにします。

勝負がつく組み合わせを全て求めます。
まず出された手が二種類のとき、このとき必ず勝負が付きます(どちらかは一方が片方より強いため)
次に出された手が三種類かつ連番のときです。
なぜ連番でなければならないのかというと、連番の初めの手が他の二種類の手より強くなるからです。ここで必ず「0」を出す人がいるので、考えるのは「3」「4」「0」、「4」「0」「1」、「0」「1」「2」の三通りで十分です。

実際に計算する

手が二種類のときを求めます。
つまり「0」ともう一種類が出ていればいいわけです。
N-1人ひとりひとりが出せる手は2種類であり、そこから全員が「0」を出す通りを引けばいいです。
よって$${{2^{N-1}}-1}$$通りです。これが四種類分あるので、四倍して$${4({{2^{N-1}}-1})={{2^{N+1}}-4}}$$です。

次に手が三種類のときを求めます。
N-1人ひとりひとりが出せる手は2種類であり、そこから手が二種類しか出ていない場合を引き、全員が「0」を出す通りを引けばいいです。
よって$${({{3^{N-1}}})-2 ({{2^{N-1}}}-1)-1={{3^{N-1}}}-{{2^{N}}}+1}$$ 、これが三種類あるので、$${{3({{{3^{N-1}}}-{{2^{N}}}+1})}}$$です。

これらを足して
$${({2^{N+1}}-4)+3({3^{N-1}}-{{2^{N}}}+1)={{3^{N}}}-{{2^{N}}}-1}$$
これを一人一人出すことが出来る手の積で割り
$${{{{3^{N}}}-{{2^{N}}}-1} \over {5^{N-1}}}$$
後はこれを1から引き、$${1 -{{{{3^{N}}}-{{2^{N}}}-1} \over {5^{N-1}}}}$$が答えであると求められました。

まとめ

今回は使いみちのわからない、「じゃんけんの手が五種類のとき、あいこになる確率」の公式(?)を求めました。
じゃんけんをするときに参考にしてみてください。

以上がじゃんけんであいこになる確率です。
ご清覧ありがとうございました。

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