家庭のなかで子どもを育てる
こんにちは! いつも読んでくださりありがとうございます🌟
今回は、以前お話した「施設養護」とは別での形の養育である、「家庭養護」についてお話したいと思います。
家庭養護
家庭養護とは、里親やファミリーホームなど、養育者の家庭(家)で子どもを支援することを指します。施設養護よりも少人数で、子供は一人だけという場合も多いので、個別の時間が多く確保できたり、子どもの特性や希望に合わせた柔軟な対応ができたり、物理的にも心理的にもより一般の家庭に近い環境で過ごすことができます。世界を見ると、先進国ではこの家庭養護のほうが多く、日本でも今後、社会的養護(養育)は国の指針の元、家庭養護の推進に向けて動いていくことになります。 では、里親とファミリーホームについて少しお話しますね。
里親
里親という言葉は昔からよく知られていると思いますが、親と暮らせない子どもを親の変わりに家で育てる養育者のことを言います。では、里親にも色々な種類があることはご存知ですか? 実は、社会的養護の里親には「養子縁組里親」「親族里親」「専門里親」「養育里親」があります。全て合わせて2019年度末で全国に、登録数12,315世帯、委託数4,379世帯あります。
「養子縁組里親」とは、養子縁組によって、要保護児童の養親になることを希望する里親です。実親が親権を放棄する意思が明確な場合に、養子縁組することを前提として里親委託されます。子どもが0〜15歳未満であり、要件を満たす場合は、特別養子縁組を組むと戸籍上も実子として登録されます。(*以前は6歳未満まででしたが、2020年4月に改正されました)養子縁組里親になるには、養子縁組里親研修を受ける必要があります。2019年度末で全国に、登録数4,238世帯、委託数317世帯あります。
「親族里親」は要保護児童の扶養義務者及びその配偶者である親族(3親等以内)が、実親の死亡や入院などにより、子どもをを養育することができない場合の里親です。主に祖父母や親のきょうだい等が代わりに育てるケースが多く、子どもの精神的な負担を考慮して他の養育家庭よりも優先されることが多いです。これは昔からよくある形ですね。2019年度末で全国に、登録数588世帯、委託数558世帯あります。
「専門里親」は、虐待を受けたこどもや障害のあるこどもなど、専門的な援助を必要とする要保護児童を養育する里親です。家庭の再統合や自立支援を目的に2年を目処に委託されます。専門里親になるには3年以上里親の経験等が必要で、専門里親研修を修了し、丁寧な支援を行うために養育に専念できる状態の必要があります。養育里親経験の豊富な方や、元施設職員など児童福祉の経験がある人が担うこともあります。2019年度末で全国に、登録数702世帯、委託数193世帯あります。
「養育里親」は、養子縁組を目的とせずに、要保護児童を預かって養育する里親です。委託の期間はまちまちで、一時保護として数週間や、 1 年以内など短期間委託する場合もあれば、成人になるまで委託を続けるケースもあります。また、基本的に親との永続的な関わりは維持していけるよう支援する必要があり、委託中は子どもと実親との定期的な交流なども行っていくケースが多いです。また、将来的に養子縁組に至るケースも見受けられます。2019年度末で全国に、登録数10,136世帯、委託数3,441世帯あります。
*こちらもご参照下さい。 公益財団法人 全国里親会
ファミリーホーム
ファミリーホームは、要保護児童を、里親や児童養護施設職員などの経験豊かな養育者がその家庭に迎え入れて養育する「家庭養護」です。養育里親よりも多くの5~6人のこどもを預かっています。こども同士の相互の交流を活かしながら、基本的な生活習慣を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、将来自立した生活を営むために必要な知識及び経験を得ることに主要な目的があります。児童養護施設や乳児院などと同じ法人が母体にあるホームもありますが、小さい施設(グループホーム)というよりも、里親家庭(あくまで養育者の家に迎え入れる形)の少し大きいものといったイメージです。2019年度末で全国に372箇所、委託数1,548人となってす。
今回は、4つの里親とファミリーホームについてご紹介しましたが、いかがでしたか?まだまだ数の少なさが目立ちますね。
次回、里親の現状について改めてお話したいと思います
最後までありがとうございました🌟
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