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気持ちはあるのに言葉にできない期間が数か月続いている。かといってモヤモヤしているわけでもない。家での時間は充実していて、毎日ピアノを弾き、夜はマーベルの映画を観て過ごしている。マーベル作品は最近初めて観たが、最高に面白すぎて毎晩一作ずつ観てしまうほど。原作も読んでみたい。

私を様々な気持ちが渦巻き取り囲んでいる。一方で何を感じているのか明確でない。説明できない。というか言語化が面倒くさくなってきている。誰かに分かってもらいたいと思わなくなったのかもしれない。

苦しみは、他人に理解してもらいたいとか、話を最後まで聞いてほしいとか、そういう欲望のせいで増幅するのかもしれない。よく「期待しているから裏切られる」と言うけれど、それに近い感覚。

自分さえ納得していればいい。そう思えたら強い。私にとってはかなり難しいことだけれど。やっぱり分かって欲しいし認められたい。色んな感情の中で揺れ動いている。

最近は自分の内側とよく対話していた。本当の欲望は何か、核心にたどり着く必要があると感じていたからだ。

毎日ごろごろしていたいし、あらゆる創作もしたい。誰の指図も受けたくない。のびのび生きたい。少々くたびれた家だとしても、少々持ち物が少なかろうとも、大切な人と穏やかに健康的に過ごしたい。

「本当の」欲望を求めて内省すると、今まで欲だと思っていたものがちょっと違ったと気付く。お金や資産はあった方がいいなと思うけれど、超超スーパー大豪邸に住めば心が満たされるかと問われると、そうでもない気がしている。一方で心の資産、信頼とか友人とか家族とか、そういったものに価値を感じるようになった。

キャリアウーマンであるべきだ!私は何でもこなすすごすごキャリアウーマンにならなくては!と思っていた時期がある。つい最近までそう思っていた。数字を出さねばと思っていた。その願望が全くの嘘だとは思わないが、今となってはその半分偽りだったと分かる。

これからの時代は女も男と同じように稼いで生きるんだ。圧をかけられようとも論理的に技術的・倫理的に正しいことを通して仕事をするんだ。家庭においても役割をこなしていくんだ。子供が産まれたら教育にも力を入れるんだ。

そんな頭になっていたように思う。

この考えは完全に嘘ではない。しかし心の底からの湧いて出る「欲」ではなかったと思う。

私は本来グータラ人間で、働かないで生活ができればそりゃあハッピー。一方で一生懸命働いて少額でもお金が入ればとても嬉しい。求めることではないが、その上で「ありがとう」って言って頂けたら最高を超えて最最高!

好きなことはピアノを弾くこと。ピアノは生きることそのもの。ピアノは子供の頃からの相棒。昨年手放すまでYAMAHA CLP-911で練習していた。27年毎日共ににいた。このピアノは文字通り相棒だった。まず始めに数十曲内蔵されているデモ音源の1番最初の曲「エリーゼのために」を耳コピし、全ては聞き取れなかったため母に楽譜を買ってもらった。
ピアノ教室で音符の読み方を習った直後だったので、一つ一つ読んで音に出すと確かにエリーゼのためにらしきものになって感動したのを覚えている。楽譜が読めるって文字が読めるのと同じ感覚なのだと高揚感を覚えた。4歳の頃だった。

学校から帰ったらピアノを弾き、友達と外で遊び、またピアノを弾き、ちょろっと宿題をする生活。時々「早くお風呂に入りなさい!!!」と雷を落とされる。楽しかったな。

両親共に「ピアノを練習しろ!」「宿題はやったの?」と言ってくることはなかった。少しは言われていたかもしれないが、生返事をしていた。勝手にやりたい時にやりたいことをやっていた。いわゆる英才教育も受けていない。ただただ楽しくてやっていた。

いつから「キャリアウーマンにならねば!」なんて考えるようになったのだろう。権威に憧れたのだろうか。いや、キャリアウーマンは別に権威でもないし権威の象徴でもないよな。
まあ「学歴」「職歴」のようなとても曖昧で如何様にも評価できるものなので、その内の一面を見て憧れた、未熟な女子高生・女子大生だったのかもしれない。

どうすべきか?どう振る舞うべきか?という視点や考え方は子供の頃からあって、今も染み付いている。本来の欲と同列のもの、場合によっては優先される考え方として私の脳にこびりついている。この考え方はとっとと外したいと思っている。

「どうすべきか」に従って行動すると心が置いていかれる。その時感じた怒りや苛立ちが消化されないまま蓄積していく。何十年も前のことを引きずることになる。嘘の自分で振舞って、望まない結果が返ってくれば、そりゃあやり場のない怒りと自分への苛立ちにさいなまれるのも分かる。「べき思考」を手放して「本来の欲」を知ることが私の今したいこと。

私はどうしたい?どう生きたい?どうありたい?

問いを立てて考え続けること。それが今とても楽しくて仕方ない。

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