サルトルの笛

瞬時に切り開いたのは大きな弾丸銃だった。
ダァン!!!と大きな音がまた響き渡る。
「お兄ちゃん!!!」
春也の大きな声が憲福の焦りを切り立たせ、また大きな弾丸砲が村中に響き渡った。バァン!!!と大きな切り出し砲が辺りを礙げる。ダァン!!!ダァン!!!ダァン!!!と大きな三段銃周。
「お兄ちゃん!!!お、兄ちゃん!!、」
『I'm.dady's!!!!』
『は?』
春也の大きな一言で、その場を凌いだ。村陰から出て来たのは一人の弱り切った老人だったのだ。憲福は瞬時でテレマスターの砲弾を全部抜き出し、その老人に駆け寄った。
「ごめん!マジで、ごめん!!、」
「お、おぉ!!よかたい。よかたい。さっきのはなんじゃ??変な声が聞こえてきたが、」
「分からへん、分からへん、俺って、俺って、」
「大丈夫じゃ。大丈夫じゃ。にぃにやぁ。大丈夫たい。大丈夫たい、」
老人は憲福の肩を一心に抱き合わせながら、ずっと抱き合ってくれた。
「お、お兄ちゃん、お兄ちゃん!!、」
半目、涙を保ちながら、春也は憲福の事を言い続けた。憲福は瞬時に春也に駆け込み、抱き締めてくれた。
「大丈夫、大丈夫。I in.littlesisters.I in.I in.」
一心に抱き締めてくれた後、額にキスを落とし、安心させてあげる。
その、姿を見た、老人は一心にその子達を見つめ続けたのだそうだ。
「little my sistersちゃん、というのかの?発音合っておるかのぉ??ほっほっ。」
「英語、できるの??」
「おお!出来るたいのぉ!!ウチ、元、教師。キャハ!じゃのぉ!!」
憲福の肩が一瞬にして、落ちてゆく。
(この爺ちゃん、きっと、結構、曲者。)
「ーにしても、さっきの銃声は何かのぉ?」
「ぁ!ごめん!ごめん!俺やってん!!変な光線が飛んできて、コイツ、撃たれそうになったから、」
「光、線?とな?」
「分からへん、マジで、分からへん、」
「落ち着くのじゃ。光線とは···?」
「赤かった。バチクソ、赤かった。レザー光線かも知らん。流行りの。」
「おぉ!!そうか!命を狙われたのじゃのぉ!!どっちじゃ?」
「コイツ。春也。」
「そうか、そうか。怖かったのぉ。大丈夫じゃ。大丈夫じゃ。」
「あと、なんか、叫んでた。」
「···なに?」
「エスキリアーアームズ!って言ってた。」
ピィーンと音がする。
もしかして、あの、手紙、満更、嘘ではないぞ、、、、、、、?


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