009 どうして日本人は日本語があるのにカタカナ言葉(英語由来の)を使うのか

先日、ある生徒さんから質問を受けました。

「どうして日本人は日本語の言葉があるのに、わざわざカタカナ言葉(英語)をつかうのですか?」

おもしろい質問でした。
その日の読み物は、実にカタカナ言葉が多かったので、そう思ったようです。カタカナ言葉を使わなくても、日本語で十分に意味は伝わるのに、なぜか英語をカタカナにして使っている文章に疑問を感じたとのことでした。この質問について、生徒同士でディスカッションしてもらいました。

「ふさわしい日本語がないからカタカナ言葉じゃない?」

「専門家は、新しい日本語を作るのが面倒だったかな?」

「いやいや、きっと日本人は英語をカタカナにするのが、かっこいいと思ってるんだよ。」

「答えは簡単でしょ、戦後、日本が世界に出るようになったからだよ」

いろいろな考えを聞くことができて、私はニヤニヤしてしまいました。いい議論だなぁと。質問をした当の本人はクラスメートの意見を聞きながら、眉間にしわをよせています。でも、最終的に自分なりの答えを出して、メッセージで教えてくれました。

「この読み物は若い人向けなので、より感性に訴えるものがあるので、カタカナを使うのかなと思いました。」

すごく深く考えてくれていました。本当に素晴らしい、素敵な答えでした。

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私はこの授業をきっかけに、今後の授業のヒントをもらった気がします。時々、こうやって生徒さんのふとした質問から、日本語授業作りについて考えることがありますが、私の知識や経験のなさからボンヤリとしていて、具体的に言語化できていません。
今後、私がやりたいことは、このようなケースを集積し、今後、ていねいに分析することです。何か新しいものが見えるような気がして、ワクワクしています。

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