暮らしは小さな幸せの積み重ね
こんにちは、朝日千晴です。
毎号欠かさず買っていた雑誌が休刊することになりました。
「かぞくのじかん」を手に取ったのは、2年ほど前。
次女の出産、転勤と立て続けに生活が変化し、慣れない土地で子ども達の世話に追われ、心身ともにボロボロになっていた時でした。
泣きたいのに、泣いている暇もない毎日。
暗い気持ちをなんとか払拭すべく出かけた先で、この雑誌を見かけたのです。
『自分のペースで、変わっていこう』
表紙に手書きで書かれたこの言葉に、胸がぎゅっと締め付けられました。
孤独と不安でいっぱいだった私にとって、この言葉は「大丈夫だよ」と背中を押してもらえたような、そんな頼もしさを感じたのです。
「かぞくのじかん」には「1,000万貯めよう!」のような「理想像」が書かれることはありません。
ひとつの正解を目指すのではなく、目の前の暮らしに目を向けて、1日1日を少しでも機嫌よく、気楽に過ごせるようにする。
その想いが込められた言葉の数々に、何度救われたか分かりません。
最終号となる60号の最後にも、こんな言葉が綴られていました。
『皆さんの日々があたたかく、クスッと笑えて、たいへんなこともなんとかのりこえられる。
そんな小さな幸せがつづくようにと、心から願っています。』
負けず嫌いの私は、気がつけばいつも人と比べてしまいます。
調子のいい時は「負けるもんか」とエネルギーになるけれど、そうでない時は自分の価値が信じられなくなって落ち込んだり、「もっと頑張らなきゃ」と焦ったり・・・。
母として、妻として、1人の女性として、今の状態に満足したらいけないんじゃないか。
もっと上を目指した先に「本当の幸せ」があるんじゃないか。
そんな「もっともっと」思考で頭の中が埋め尽くされてしまうことも少なくありません。
そんな時はうまく笑えないし、心の奥底の不安を拭うおうとして空回りすることも多々ありました。
幸せってもっと身近なものなのだと気がついたのは、「かぞくのじかん」を読み始めてから。
ちょっとした手間や工夫で毎日は心地よくなるし、視点を変えてみれば子どもと過ごす面白さも見えてくる。
そんな「小さな幸せ」に気づかせてくれた、大切な雑誌でした。
もう雑誌が読めないと思うと、心強い同士が離れていくような、寂しさを感じています。
不安な気持ちをそっと救い上げるような、優しい言葉を本当にありがとう。
また会える日まで、小さな幸せを大切に、日々を過ごしていけたらと思います。
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