コロナ後遺症と発達障害の共通点・ミクログリア症とは〜発達障害治療革命より⑥〜
今回は、
発達障害や慢性うつの方のストレスが高止まりしてしまう『ミクログリア症』
について書こうと思います
このミクログリア症が
コロナウィルス後遺症、発達障害、慢性うつ病の共通の原因だと考えられています
コロナウィルス後遺症と発達障害??
どんな関係があるのか不思議ですよね!
こちらは最後にお話ししますね
・
・
お掃除係・・ミクログリア細胞って?
脳内には、脳の免疫細胞(ミクログリア細胞)があります
このミクログリア細胞は、
“脳内異物のお掃除係”
脳内にあるばい菌や死んだ細胞、不要になった
シナプスなどを刈り取ることをお仕事としています
通常は“異物”があるとミクログリアによるお掃除が始まるのですが・・
発達障害や慢性うつ病などの方は
敵=異物が去り、平穏な状態になってもミクログリアが戦闘体制を解かないことがあるのです!
なぜずっと戦闘モードに⁈
実は、
【グルココルチコイド】が恒常的に高いとミクログリアは常に戦闘モードになります
通常はストレスがなくなればグルココルチコイドの値は下がります
これを“ネガティブフィードバック”といいます
しかし、
発達障害や慢性うつ病のように
常にありえない危険を感じている状態だと
このネガティブフィードバックが効かず、
グルココルチコイドの値も下がらない
そして、
ミクログリア細胞はすでに敵がいないにも関わらず戦闘モードのままになってしまうのです‼︎
戦闘モードが続くと何が起こる⁈
ミクログリア細胞の戦闘モードが続くと
お掃除対象の敵の変わりに
活動性の高いシナプスを攻撃しはじめます‼︎
活動性の高いシナプス
例えば、
ワーキングメモリに関与する
背外側前頭前野が攻撃されると
↓↓
・ワーキングメモリ障害
・ブレインフォグ(頭にモヤがかかったような状態で、頭が回らない)
・集中力障害
感覚野である前頭が攻撃されると
↓↓
疲労感
運動野である前帯状回が攻撃されると
↓↓
やる気がなくなる
鰓弓神経不全になるため
笑顔がなくなる
などが起きてくるのです
また、グルココルチコイドが副腎から分泌され続けるため
副腎疲労が引き起こされます!
その結果
本来副腎はストレスに対抗するためのステロイドホルモンを分泌するのですが、
疲労を起こした副腎は上手くそれを出すことができず
本来は自分で治すことができた
アトピー性皮膚炎や喘息、リウマチなどあらゆる病態を慢性的に引き起こすことにも繋がります
ADHDの子にアトピー性皮膚炎が多いと聞いたことがありますが、こういう訳だったのかぁ
ストレスの高止まりからあらゆる病気が
引き起こされているのが理論的にわかりますね!
コロナ後遺症と発達障害が同じ⁈
『発達障害治療革命!』の著者田中伸明先生は
多くの精神疾患の患者さんをクスリ以外の方法で改善に導いていますが
治療法の究明がコロナ後遺症により更に進んだといいます
《コロナ後遺症による症状》
ブレインフォグ
頭にモヤがかかったような状態
頭が回らない、集中力低下、ワーキングメモリ障害
→ADHDの症状に似ている
また、
疲労感、抑うつ状態
→発達障害やうつ病のひとも訴える症状
実は、
コロナウィルスは血液脳関門を通過しないため、
脳に直接作用することはありません!
そのため、コロナウィルス自体が脳に悪さをすることら考えられないのです
では、なぜコロナウィルスに罹った方がこのような精神や脳の症状を起こすかというと
今までお話ししてきた
安心安全でないことによる扁桃体の過活動が続いている状態だから!
それにより、
あれだけ騒がれていたら未知のウイルスのこと、世間からの目、仕事のことなど色々な恐怖やストレスがかかった方が多いと思います
コロナ罹患後に
疲労感、うつ症状、ワーキングメモリ障害などが起こるのも納得です
反対にいうと、
コロナウィルスや罹ることが怖くない人は、コロナに罹ってもこのような症状は出ないし
コロナに罹らなくても、恐怖が強かった人はコロナ後遺症のような症状が出ていたかもしれないですね
311の震災のときなども同じような方が多かったのかもしれません。
このシリーズで参考にさせていただいている
田中先生の本はこちらです↓
お読みいただきありがとうございます
茨城県ひたちなか市で夫婦で統合的な見方による治療院をしています
心身の不調のサポート、発達相談、カウンセリングなど、ご縁がありましたらよろしくお願いします🌿