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今年の手帳は

年が明け、新しい手帳に書き込むときの気持ちは面白い

おろしたてのノートにペンを走らせるだけでも緊張するのに、それが新年のスケジュールであるとなれば、たといロクなアポイントがないにしても、来たる予定の数々に何となく心躍らせるものだ。


以前この場で写真を挙げたこともあるが、僕はここ4年間、モレスキンのウィークリープランナーを愛用している。

ラージサイズは、日々いろいろなことを書きつけるのにちょうどよくメモ欄が豊富で、ハードカバーも下敷きが不要で便利である。

モレスキンのノートとしての質は、巷でも賛否錯綜しているけど、僕は気に入っていて、中でも一番目立つ特徴のひとつに、カワイイ柄が多いということが言えると思う。

ちょっと公式サイトを見ただけでも、ハリー・ポッターとかムーミン、星の王子様といった世界的名作のデザインはもちろん、ポケモンやドラゴンボールなどのメイドインジャパン、果てはデイビット・ボウイを表紙にあしらったものまであるから実に面白い。


ただ、スケジュール帳(公式表記ではダイアリー)を買ううえで悩ましい点が一つあって、それは同じテーマであってもノートのタイプごとにデザインが異なってしまう、という問題だ。

たとえば今年のものだと、スターウォーズの限定デザインが用意されているが、ラージサイズは黒地、ポケットサイズは白地と固定されているので、ラージサイズユーザーは白を選ぶ余地がないのである。

まあ毎年色がランダムに決まるのも一興ではあるのだが、好みでない色に当たってしまうと他の候補を探すのに苦労しそうな感じがする。


かく言う僕は、これまでずっとスヌーピーのデザインを使ってきた。

モレスキン

初年からグレー→青→赤ときて、2020年はどんなデザインが来るのかと楽しみに待っていたら、なんと今年の分にピーナッツは用意されていなかったのだ。

テーマとしてはなくもないのだが、9月始まりでは仕方がない。
また来年からは復活するらしいからひとまずは諦めることとした。

代案として選んだのは、ヘッダーにもある緑の「不思議の国のアリス」デザインだ。

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まあメモ部分に意匠があるわけではないが、大好きなジョン・テニエルの表紙だと大事に使おうという気になれるし、緑も実に発色が良い。


ところでこの手帳、僕は一切外に持ち出すことがない。

予定といえば日々のくだらぬ労働と古書展くらいのもので、他には博物館・美術館の会期やメモとしてのあれこれを書くだけだから、携行する必要を感じないためだ。

モレスキンはかなりお高い買い物だから、そうなるとそこまでこだわらなくていい気がしなくもないが、これによって新年のモチベーションめいた気概を、吾が貧弱な精神に辛うじて繋ぎとめているのである。

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(拾った方には〇ドル進呈します、という頁もあるが出番はない)


「この手帳には楽しいことをたくさん書こう」

などと、らしくない感慨に浸るのも、明けて数週間の風物詩といったところではないか。

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