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徒然なるままに。

最早闘病記ではなくて、惚気日記になっていることは承知で徒然なるままに書いてみる。

私と彼の出会いは9歳だ。
習い事が同じだった。
当時の彼は坊ちゃん刈りの少しぽっちゃりとした男の子、そんなイメージだ。
かくいう私はいじめられっ子。
小学校の仲間がいない習い事が唯一の逃げ場だった。
そんな中、突然そんな逃げ場にいじめっ子の1人が入ってきた。
見つけられた瞬間から、大きな声でバカにされなる、何度も何度も。
先生も注意してくれたけど、何も変わらない。
悲しくて恥ずかしくて逃げたかった。
そんな時
「うるせー!」
彼が大きな声で叫んでくれた。
皆ビックリしてた。
いじめっ子の罵倒も止んだ。
それからなるべく彼が私の来る曜日、来る時間に合わせてくれるようになった。
いじめっ子がちょっとでも罵倒を始めると庇ってくれた。
私にとって彼はヒーローだった。

そんな時、私は転校することになった。
習い事の最後の日、先に終わった彼が待ってるからと言った。
バレンタインの日にいわゆるラブレターを書いたその返事をするつもりだったらしい。
最後の日だったこともあって、中々終わらなかった。
雨が降ってきた。
きっと待ってないだろう、そう思って迎えに来た母親の車に走って乗り込んだ。

それから10年間、私たちは別々の場所で青春時代を過ごす。

その日、彼はずっと待ってたようだ。
走ってく私の背中に向かって、大きな声で名前を呼んだらしい。
その声が雨で届かなかった私はそのまま車に乗り込んでしまったようだ。

当時のラブレターをまだ彼は持っている。
大事に大事にしまってあった。
さすがに包み紙は再会する少し前に捨てたようだ。(それでも10年近く取っといたから驚きだ)

その後、大学に入って当時全盛期だったmixiを通じて10年後再会する。
その時の話は少し長くなったからまた今度。

ずっと待ってたんだよって彼は言う。
あの頃から変わらず、彼は私をずっと下の名前で呼ぶ。
私は名字で呼んでいた。
今は下の名前で呼ぶ。
昔からの知り合いの前では、たまに恥ずかしくて昔の呼び名に戻ってしまう。

あの頃と変わった呼び名、変わった関係性、変わらないあなた。
あの時も今でも、彼は私のヒーローだ。

ずっと待ってたんだよって彼が言う。
恥ずかしいけど、私もあなたのこと、きっとずっと待ってた。

#闘病 #写真

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