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冬至が過ぎて、日が延びていく:0107



冬至が過ぎると、凝っていた体の芯が、ようやくため息をつけるようになった。

日が一日毎に短くなっていく間は、どうしても気が滅入るけれど、冬至から段々と明るい時間が増えていく。

 時間の流れは24時間、それ自体が変わることはない。
 それでも、日が差している時間の心地よさといったら格別だ。
 手をかざして太陽の光を味わったり、みかんの薄皮みたいな、空の青と橙の残光の境目を歩いていくのが心地いい。

 ここには何もない。見渡す限り田んぼで、地平線に鉄塔が光ってるくらい。
 冬は特に、刈り取られた稲の根元が寒々と見えていて動きもない。静かに日が暮れていく。

 昨日より今日、日が延びて。明日も日が延びて。

 そんな風に、一日いちにち延びていく冬の暮れが好きだ。

自由研究をしないと死んでしまう性分なので、不思議だな・面白いな、と思ったことに使わせていただきます。よろしくお願いします。