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エスパー騎士の魅力

はじめに

 灯争大戦以降スタンダードのメタゲームは移り変わりが激しく群雄割拠といった状態で様々なカード、デッキの活躍を見ることができます。

 私はいつもデッキを選ぶ、作る際に、使いたいカードが主役になるかを基準にしています。灯争大戦前は再燃するフェニックスを使いたかったのでグルールを使っていました。灯争大戦発売後は時を解す者、テフェリーと主無き者、サルカンが使いたく、晴れる屋TC様の環境初陣戦もテフェリーとサルカンを使ったジェスカイで参加しました。

 今回のエスパー騎士は、ドミナリアの時からタイミングを見計らっては使っていた白黒+αの騎士デッキが流行りのPWデッキに強いのでは?と思い、使い始めたら思いのほか勝て、アリーナでも回したところエスパーに良い勝率を出して321位まで上がれた(6/14)ことで書き留めることにしました。

デッキリスト

 アリーナで現在使っているリストになります。
 リストビューはhttps://lackmemory.diarynote.jp/201902102342193998/を使わせていただきました。

ゲームプラン

 既存の騎士デッキと同じく、2マナのアタッカーを3マナ、4マナの除去、PWでサポートしながら毎ターンしっかりとダメージを刻むことで勝利を目指します。稀にベナリア史が重なったり、アダント→ギデオン→妨害妨害と繋がって有無を言わさず勝つ所謂ドブンがあるのも魅力です。

2マナクリーチャー

 2マナ域のアタッカーも騎士デッキの大きな魅力になります。
 4枚採用している悪意の騎士は、3マナテフェリーにバウンスされずテンポを取られないという強みが、善意の騎士アダントの尖兵には、喪神や暴君の嘲笑といった黒い除去に当たらないという強みがあります。また、アダントは確定で、騎士も大方ATK3になるのでナーセットを1パンで落とすことができます。
 この、相手の2マナ、3マナのアクションに対して強い2マナクリーチャーがこのデッキの主役であり勝ち筋になります。
 善意の騎士と悪意の騎士の枚数ですが、エスパーが多ければテフェリーとケイヤの誓いに当たらない悪意を、グリクシスが多ければ善意を優先するイメージを持つといいと思います。実際にグリクシス相手は、善意の騎士1枚で殴り勝ったこともあります。
 帆凧のかすめ取りの枠は自由枠になります。私がアジャニを使う上で2マナクリーチャーは最低でも13枚欲しいということ、アジャニ、ソリンと相性が良く、PWやミシックに強そうな2マナという理由で採用しています。しかし、善意の騎士4枚目や、他に良いクリーチャーがいればそちらでいいと思います。

プレインズウォーカー(PW)

 灯争大戦で出たPWを含め、PWを多く使えるところも魅力になります。やはりPWがうまく働いて勝つのは楽しいですから。
 時を解す者、テフェリーは、使われた人も使っている人もその強さ、便利さの虜になるでしょう。このデッキのテフェリーは2マナクリーチャーのアタックをより安全なものにし、相手のクリーチャーを退かしてライフを詰めたりと万能の働きをします。
 黒き剣のギデオンはこのデッキの第二のアタッカーになります。常時能力の異常なスペックによる威圧感、それに加え+能力はすべて強く、騎士に警戒をつけて殴り合いを一方的に制したり、アダントにライフリンクをつけることが多いです。また初期忠誠度が高いこともあり-6能力も想像以上に使う機会があり、活躍します。
 暴君への敵対者、アジャニは、騎士デッキには必ず入るといっていいキーカードになります。ベナリア史と+1能力の最高の相性、2マナクリーチャーと-2能力との噛合い、すべてがデッキと合っています。特に除去を吸った後の掠め取りを使いまわす動きは快感を得ることができます。また、他の採用PWにはない1番の魅力は大マイナス能力、奥義があるところです。PWデッキ相手にアジャニから5ターン目古呪→アジャニ奥義で勝った瞬間は忘れられません。
 復讐に燃えた血王、ソリンは、ベナリア史との相性を考えるとアジャニの3枚目でもよかったのですが、善意の騎士のパワーを自前で3にしたいことを考えて採用しました。また、+2能力がPWに強く常時能力がアダントと相性がいいこと、忠誠度の高さから-2で能力を複数回使いやすいことも採用を後押ししました。

妨害手段

 このデッキを組む上でキーになっているカードがあります。以前はその利点から3枚採用していましたが流石にダブったとき悲しくなったので2枚にしました。ケイヤの誓いです。
 3点を何処にでもとばせる、クリーチャーはもちろん、ウザったい相手のPWにも、そして最後の詰めに相手プレイヤーにも。この能力は大変魅力的なものでした。さらにこのカードには、このデッキだからこその大きな役目があります。
 それは2ターン目に出した騎士のパワーを自然な流れで3にあげることができるパーマネント、ということです。白と黒両方の色を持ち、エンチャントとして場に残る、これらが騎士ととても相性がいい理由です。また、今までの騎士デッキには無かった直接火力は想像以上に勝負を決めてくれました。
 牢獄領域も灯争大戦で追加された重要なカードです。騎士デッキはマナスクリュー、フラッドの影響がもろに出るデッキなので、占術1はとても重宝します。
 オブ・ニクシリスの残虐灯の燼滅はこのデッキの一番苦手なカード、フェニックス系に対してのスマートな対応として採用しています。喪神や嘲笑など2マナ除去で間に合わせたい相手には騎士などである程度対応できるので、負け筋になりやすい飛行クロックに対して強いカードの採用です。また、野茂みや鐘撞などを追放しつつライフを詰めることができると、相手の戦慄衆の指揮の威力を弱めることができます。
 イクサランの束縛ドビンの拒否権は使いたいマッチアップとそうでないマッチアップが極端に感じてメインでの採用枚数を抑えています。また、屈辱2枚は、白を使うデッキからイクサランの束縛が出てくることが増えた、ネクサスがまた増え始めたことでの採用になります。

マナベース

 土地24枚、白マナ18、黒マナ14、青マナ12のマナベースには、最低でも3までは土地をスムーズに伸ばしたい、3ターン目に白白を出す、2ターン目に黒を出す、3ターン目に青を出す、という意志の元決定しています。また基本土地を2種1枚ずつは最低でも採用したいという考えから平地2沼1です。

サイドボード

 サイドボードが単純なのもこのデッキを好きな理由です。アリーナを回していると、サイド後それデッキ弱くなってない?みたいな相手に割と遭遇します。このデッキはざっくり言うと、除去を削ってハンデス打消しを入れる、アダント掠め取りアジャニを減らして除去とライラを入れる、ぐらいしかやることがありません。また、サイドは私自身まだ悩んでいる部分が多いので、今回は細かい入れ替えではなく今のリストのサイドボードの考えを書こうと思います。

 不可解な終焉は主にアダントの尖兵と入れ替えることになります。軽い追加の除去枠ですが、喪神か終焉かは追放をどれくらい重要視するか、レジェンドクリーチャーにも当たるかどうか、で決めるのがいいと思います。喪神は、赤単、白単を考えると同じコストで打ちどころも同じ、インスタントタイミング、白単に関してはロクソドンにも当たるので良さそうに思えます。しかし、野茂みを追放したいことや最近話題になったフェザーデッキの存在を考えると、フェザーにもアダントにも対処できる終焉のほうがいいのかなと思います。
 黎明をもたらす者ライラは赤単と白単、フェザー、グルールに入れることが多いです。ただし、5マナ2枚をサイドから入れて抜くカードが2マナ3マナになってしまうとマナカーブが歪んで序盤の動きが薄くなり、結局ライラじゃ間に合わない!ということが起こるので、終焉を入れてクリーチャーが減った分アジャニを減らすことが多いです。
 灯の燼滅はグルールとグリクシス、イゼットフェニックスに入れることが多いですが、オルゾフの簒奪者、ケイヤと合わせたこの2枚は正直もっといいカードがあるんじゃないか?と思っている枠になります。グルールとイゼットフェニックスに対しては妨害手段でも書いた通り、追放除去が重要になります。グリクシスに関しては、破滅の龍、ニコル・ボーラスにしか打ち所のない残虐と屈辱を抜いて入れることになります。
 拒否権強迫はエスパーやネクサスに入れることになります。しかしこれに関しては、過剰なサイドボードのように感じている部分もあるのでタミヨウに弱い強迫を1枚減らして終焉の4枚目や他の白単に強いカードに替えるかもしれません。対エスパーは2マナクリチャーを置いたら打消しとハンデスでサポートしながら殴り続ける、という勝ち方が多いです。ラスはアジャニの-2能力で対処できるので、拒否権は強力な5マナ以上のPWや指揮にたいして構えておきたいです。
 ランプ系デッキには終焉と拒否権を入れます。これは終焉が序盤のマナクリとこのデッキの天敵であるハイドロイドどちらにも触れるカードだからです。拒否権はこちらの負け筋となるニッサと集団共生を止める役割があります。
 4C指揮やスルタイ指揮など野茂みと指揮を使った相手には終焉と古呪を入れます。相手の探検クリーチャーにより、対エスパーに比べて2マナクリーチャーでPWに対処できないことが多くPWが並びやすい、またその結果テフェリーが残ると拒否権が打てないことから拒否権よりも古呪を優先しています。

おわりに

・環境に合った強い2マナ
・ベナリア史、ギデオンといった圧の強い3マナが絡んだ強ムーブ
・デッキに合った優秀なPW達
・白黒の特徴でもある優秀な除去
・わかりやすいサイドボーディング
 これを読んでいただいた方に騎士デッキの魅力が少しでも伝わり、興味を持っていただけると嬉しいです。
 騎士デッキはドミナリアで生まれ次のスタン落ちでおそらく姿を消すと思います。活躍できるチャンスは残り僅かになってきましたが、騎士デッキを使う人が増えてリストの洗練が進んでくれると、また騎士デッキをすでに使ってる方がこの記事を見て声をかけてくださると、夜更かしして記事を書いた甲斐があったなと思えます。

 最後まで目を通して頂きありがとうございました。

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