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無性に

なんの自慢にもならないが、普段まったくと言って良いほど料理をしない。しかし月に一度あるかないかの頻度で、無性に何かを切って煮たくなる。ジャムのようなコンポートのような、自分でも何を作っているかわからなくなっていく。


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コンビニやスーパーで買って済ませる適当な食事が続いてしまったあと、こういう症状が出るような気もする。身体が、細胞が、自分の手で作ったシンプルな食べものを欲しているのかもしれない。心なしか、肌も荒れているような。


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そしてあっというまに飽きて、けっきょくそのまま食べる。なんだかんだ言ってこれが一番簡単で美味しいことに、毎回ここまでしないと気づかない。出来上がったジャムらしきものは、翌日、フレンチトーストのお供にして美味しく頂いた。これにてすっかりキッチンから足が遠のいてしまうのかと思われた私、これを皮切りに毎日少しずつ包丁を手に取り、火を操っている。これが長く続かないだろうなという予感もありつつ。


最近、長編の小説を読み始めたのもあって、やっぱりいい物語を読むと、自分でも活字を打ちたくなってしまうらしい。仕事以外ではめっきり楽器に触らなくなってしまって、本を読んでうたた寝ばかりしている。最初は焦りこそあったものの、もう気持ちが動かなくなってしまった。これもそういう時期ってことか。せめて聴こう!と奮い立たせても、心を動かす音楽に出会えない。やはりそういう時期ってことで。


無性に、これをせずにいられない。ってことを、今年は素直にやっていこうと思う。こうあるべき、をやめてみる。

やり続けるためには、折れないことだ。少し距離を保った方がうまくいくこともある。


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