見出し画像

ナンバー2のジレンマ

COMLの山口育子さんが一大決心をFacebookにアップされていました。
創設者の辻本さんが大阪で立ち上げられ、患者の権利をいろんな形で支えてきたいわば、草の根運動のような団体で、私は若い看護師の時に知りました。
初代代表の辻本さんがガンで他界され、その後を山口育子さんが引き継がれました。その団体の理事として、わたしの尊敬する医師もおられますので、身近に感じさせて頂いてます。

彼女の「賢い患者」という書籍はベストセラーになっています。

この大阪発祥というのが私の中でもちょっと「誇り」に思っていたのですが、
東京事務所に移って、大阪を閉めるという話を決意されました。
その文章の中で、とても偉大な前任者の思いを踏襲しないと、という呪縛をお持ちであったことも、正直に話されています。さみしいけれど、その潔さに感動しました。私にはなかなか難しいことです。

そう、今までにないものを創設された場合、創設者の思いというのは、とても大切です。
その本質が形を変えていくことは、時代とともに必要なんだったんだろうと思います。何のために、誰のために、その活動を行うのか。

組織として動くときは、本当に難しいですね。
彼女は、有能で色々と発展させるためには決断せざるを得なかったのでしょうね。
時代を読む方なのだろうから、そうなるのは自然なことなんでしょう。


さて、一般的にも、会社の方針、などはあると思います。
ただ真面目な部下ほど、方針なのか、呪縛なのか、わからなくなってしまう。
この人脈を広げていいのか、この仕事を受けていいのか。
そもそも、時代を読み発展させることが必要かどうかを組織として図らなければなりませんが、呪縛を感じるなら組織から離れた方がいいかもしれません。

上司とのジレンマで相談内容として、
「代表者」の発言に沿うべく、ナンバー2としてやってこられた時の苦悩や
代表者を立てて行うことの難しさについて相談を受けることがあるんです。
代表者は気づいていないことが多いなあ、と思うことはよくあります。
ナンバー2とされる部下が自分が代表ではないので、という呪縛が言葉を飲み込んでいるということも。そして、有能な部下止まりにひどいジレンマを感じていることも。

代表者が有能でも自分で立ち上げたという自負が強い場合、無意識に自分の考え以外を排除する、部下が成長すればそれに対して警戒してしまう、、
今まで共有していた情報も出さなくなってしまう。
という、相談も受けたことがあります。

世間も、代表者の方にお話を持って行きますよね、決定権があるから(苦笑)
そこに勘違いして、部署内の意思決定をきちんと測っていない場合もある。
俺様企業にするなら、どうぞって感じですが、この多様性の時代、そうではやっていけないんじゃないかな。

夫も起業し、もう30年近く頑張っています。
その中で、(職種の傾向もあるけれど)彼は、自分の毛色と違う能力のある人は独立支援をしてきています。そして、そのこにあうと思う仕事を回したりしてるのですが、彼は絶対世話をしてやった、繋いであげた、とは言わないのです。
「助けられている」と心底思っているのです。

部下が成長するのは素晴らしいことです。
上司は自分の役割を変えるか、精一杯支援をするかだと思います。




今朝のこの投稿で、とてもとても考えさせられました。
これまでの私の感想と、山口さんの思いとは、全く別のものです。
そこは線引きして読んでくださいね。
山口さんは、辻本さんをとても尊敬し、それを進化させた方です。
ますます、ご活躍いただきたいです。




サポートいただけましたら、関わっている人たちをさらに支援するために、サポートするための書籍や学習に使います!