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ヘブライ語入門書を比較

イスラエル人と仕事をする機会がありそうなので、アルファベットが読めて、挨拶と数字、時間くらいは言えるようになっておこうかと、本をいくつか見てみました。「目指すところ」は、それぞれの本の前書きを読んで、パラパラ中身を見て大体こんな感じかな、と私が勝手にまとめたものです。

私の目指すところ:

  • 自己紹介がヘブライ語でできる

  • 基本的な挨拶

  • アルファベットをとてもゆっくりだが、読める

  • 自分の名前はヘブライ語で書ける

    ヘブライ語にかけられる時間:二か月、1日につき30分くらい


以下、本の紹介です。


「ヘブライ語で遊ぼう!」
本書の目指すところ 聖書ヘブライ語に親しむ

文法事項の解説はほとんどなく、ヘブライ語の文字に親しむことに重点が置かれている。ヘブライ語のアルファベットを覚える歌、各種ゲームなど、楽しみながら親しむ工夫がたくさん。一つ一つの文字につき、由来、書き順と練習スペース、コラムがある。キリスト教徒向けなので、馴染みのない讃美歌の話や聖書の一部なども出てくるが、語り口と構成はとても親しみやすいので、文字を覚えるときに使えそう。

「はじめてのヘブライ語」
本書の目指すところ ヘブライ語入門の2つの山、ヘブライ文字と品詞の活用に焦点を当てて、「ヘブライ語の入門の入門」の助けとなることを目指す

CDはついていないが、別売りでテープあり。まずヘブライ語の文字を学ぶ。活字体のみならず、筆記体も練習できる。母音記号がつくときの発音もカタカナで載っているのが親切。

各課の構成は、まず見開きで会話例とその日本語訳がある。次のページを開くと、文法事項のポイントがまとめてある。「いろいろな表現」には関連する単語や、文法事項を使った例文が集められている。ところどころに「ミニ知識」欄があり、イスラエルやヘブライ語の豆知識が学べる。

載っている単語は少なめ、例文の種類は少ないが、その分主語や目的語を変えての繰り返しがとてもしつこいので、効率よく頭に入りそう。「ミニ知識」欄でイスラエルやユダヤ人についての知識も深まる。巻末に語彙索引(ヘブライ語のみ、日本語からは引けない)がついている。

「ニューエクスプレス 現代ヘブライ語」
本書の目指すところ 初級文法の網羅

(2022年5月11日追記:ニューエクスプレスは新版の『ニューエクスプレスプラス 現代ヘブライ語』が出ていますが、ここで挙げているのは旧版の『CD付 ニューエクスプレス 現代ヘブライ語』です。中身の違いは未確認です)

CD付きで値段も手ごろ、マイナーな言語もそろう、語学好きにお馴染みのエクスプレスシリーズの一冊。一冊で初級文法は全部学べるし、「表現力アップ」のコーナーで単語や言い回しも勉強できてとても便利なのだけど…。この本に限らないけど、エクスプレスシリーズは初級の人(たいてい旅行者だったりすると思うが)が必要とする表現を最初から学ぶことはできない。一課から、いきなりイスラエル人の友達がいたりする。最初に必要になるのは、挨拶と、いくらですか?どこですか?これがほしい、水をください、とかだけど、そういう表現がまとめて載っていない。あくまで文法書と考えて、他の本で補完すべきなのかもしれないが。

発音が比較的細かく解説されているのはいい。構成は、まずアルファベット、発音がある。全体は20課に分かれており、見開きで例文と訳、新出単語。次の見開きで文法の解説がある。2課ごとに文法の練習問題が用意されている。「単語力アップ」のコーナーがあり、「食」「数字の表現」などもまとめて学ぶことができる。巻末に語彙索引あり(ヘブライ語のみ)。

「まずはこれだけ ヘブライ語」
本書の目指すところ 旅行やビジネスでいますぐ使いたい人の入門書

CDつき。このシリーズも、比較的マイナーな言語をカバーしている。値段はとってもお手頃で、なんと1500円だった。
導入編と構文編と実用編に分かれている。まず、導入偏。ヘブライ語のアルファベットの解説が簡単にあり、人称代名詞、指示代名詞、家族、旅行、曜日、時などの基本単語がずらっと並んでいる。構文編は、入門者がすぐに使いそうな構文(疑問文とか)に絞られている。実用編は、あいさつやレストランなど、旅行で遭遇しそうな場面別に単語と例文が集めてある。
旅先ですぐに使いたい、というときにはこの本が一番いいかもしれない。

私の目的に一番かなうのは、「まずはこれだけ ヘブライ語」かなという感じですが、発音はある程度ちゃんとやりたいので、ニューエクスプレスも併用したほうがいいのかも。文字も、となると、「ヘブライ語で遊ぼう!」も悪くない…。とりあえず、どれか一冊に絞ってちょっとだけやってみようと思います。

2019/06/10

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