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我が家の器用代表

「お父ちゃんにやってもらう」娘はその言葉を良く口にするし
「お父ちゃんにお願いしよう」と私も良くその言葉を口にする。

夫は手先が器用でDIYとか細かいパズルとかプラモデルとかが好きだ。

家中の戸棚は夫が手作りしたものだし、ベランダの柵に転落防止の100均の網をうまいこと組み合わせて結束バンドで固定して、娘が転落しないように作った。

木製のプラモデルで小さな可愛いフクロウはこの間娘と作ったもの。リビングの棚の上で笑ってる。

私が土曜日に仕事に行くときは、夫が娘の朝ごはんの担当になる。茹で卵を、殻から出てきたヒヨコに飾り切りする。目は黒胡麻を二つのせる。娘の歓喜の声をゲットすることは間違いない。

テレビの配線を綺麗にまとめたり、コンセントから出た配線を、壁を這わせるのにカバーをして、目立たなくする術なんかも夫から学んだ。先日もコンセントから少し離れたところに設置した、私のpcデスクの配線を窓枠のしたを這わせてカバーをしてきっちり目立たないように設置することができた。とても気持ちが良い。

挙げればキリがないけど、夫はとにかくまめに手先を動かす人だ。

私といえば、繊細さがなくて、配線はコンセント付近はまとめるものの、剥き出しのまま。卵を飾り切りしたことはないし、もちろんDIYのDの字もしない。夫に出会わなければ、あれもこれもそれも何もできなかったし、それらの素晴らしささ爽快さや楽しさを知らなかっただろな。

夫はものづくりに向いている人。またはものづくりをする上で一番大切なことが、もともと体得しているのか、体に染み付いてるのか、どちらなのかわからないけど備わっている人。イライラしないこと。飽きないこと。それが大事だと思う。というか、これも夫に言われたことだ。

私なんかはものを作るのが好きだが、すぐイライラしてしまう、早く出来上がりが見たくて途中が雑になる。絵の顔を描くのは好きでも体と手先が下手とか。ビーズアクセサリーのビーズのパーツは足りないまま作るとか。料理は盛り付けも皿の大きさに見合ってなかったり。言っていて恥ずかしい。それもこれも夫が作るものや作る姿勢を見て自分を振り返って知った。

夫はものを作るときに苦悶はしてもコツコツ静かに淡々を作り上げる。プラモのパーツを外すときに割ったりしない。DIYの家具の角は全部丸くしてやすりをかける。料理の盛り付けもアーティスティックだし、色合いも良い。

そんな夫も、普段は日中、目が半分しか空いてなくて、酒飲みで、お腹が出てる立派なおじさん。

普段はあまり声を発しないし、基本的に無愛想な時が多い。酒を飲むと喋り出すけどくどいし、怒るときはめっちゃ怖いし、おならばっかりする。パンツ1枚でうろうろするし。

そんな、我が家の工務店のおじさん。

娘は何か壊れると、おとーちゃんに聞いてみようという。私も、これはおとーちゃんじゃなきゃ難しいとか言うから、娘もしまいには、おかーちゃんは下手くそだからおとーちゃんに聞かないと、なんてと言いだす始末。

我が家の器用代表、工務店のおじさん大忙し。

今日も家族のSOSにひた走る。

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