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実語教とは

明日は月に一度
地元で素読仲間と集まる日。
これがとても楽しみだ。

素読の良さは、
周りと呼吸を合わせて読むところ。
そこに居て共に学んでいるのがいい。

いろんな効力のある素読だが
その素材のひとつ、「実語教」

これは、福沢諭吉の
「学問のすすめ」冒頭にも登場し
空海が編纂したとも伝えられるこどもの教科書。

現在素読本として発行されている
実語教の著者の白石武之先生は

「素直に心に入り、
何かの時にふっと湧き上がってきて、
一生忘れることのない
短い不思議な言葉の力を持つ書物」

「千年間、人となる知恵の学びのはじめとなり、
ここに書いてあることは当たり前のことだ、
と感じる民族としての記憶が含まれ、
日本人の魂を蘇らせることができる貴重な書物」

として、この古書の存在を知り、
ネット古書店で探し求め、
変体仮名文字の読解から始めて
現代に復活してくださった。

私たちの遺伝子の中には
祖先から伝わる情報の中に
大和心、武士道精神、伝統も含まれていている

だから、何故だか素読していると
懐かしい気がしてくる。

一編を紹介すると

山高きが故に貴からず(たっとからず)
樹有るを以て貴しとす(たっとしとす)
人肥えたるが故に貴からず
智有るを以て貴しとす
富は是一生の財(たから)
身滅すれば即ち共に滅す
智はこれ万代の財(たから)

と 続いてゆく。

知の巨人小林秀雄と岡潔の対談本でも
素読教育だけがはっきりした教育だと述べている。

「すがた教育」というらしい。
意味・解釈はあえて教えず
右とか左とか思想は語らず
ただ、すがたとして
万葉集を覚える。
実語教を覚える。
覚えていたら
大人になって、わかる時が来る。

それが、
智慧の学びの実語教








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