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大人の造形遊び 【Vol.2 徹底分解…で、どうする?】

大人の造形遊び
【Vol.2 徹底分解…で、どうする?】 
●日時 2020年2月22日(土)
13:00-16:30
●会場 芦屋市立精道小学校体育館
「主催 ANCS (創造性が社会と出会う美術教育)
 研究会・岡山大学教育学部美術教育講座」
 
 造形遊びの発案•助言 
 大阪教育大学附属平野小学校 城野知佐先生
 会場提供•助言
 芦屋市立精道小学校 秋山道広先生
 

『捨ててしまうものを価値あるものにつくり返る。』

 体育館の中央に集められた大量の電化製品。
 ゴミ捨て場に有ればゴミ。
 学びの場に有ればカタラモノ。
 環境が変わるだけで私たちのモノとの関わり方が
 こんなにも尊いものになる。
 また、壊れた電化製品を表現ツールとして扱うこと    
 が物質的に豊かな社会に生きる子ども達にとって
 とても意味のある活動だと感じました。
 モノを価値づけ、デザインしなおす過程で、
 仲間と一緒につくっていくことで、
 子ども達は何を感じ何を見つけるでしょうか。

     A- Artist(作家)
     R-researchers (研究者)
     T-teachers (教師)

 どの立場の人が欠けても
 図工美術教育は成り立ちません。
 このことから、子どもの表現活動に携わる大人が
 一緒につくる機会をふんだんに持つことが
 とても大切なのだと考えます。

 つくる。
 あそぶ。

 私たちは人の行為を見て、

 「あの人は何でこれをするのか。」
 「こんなことをして、どうして面白いのか。」

 と思う時があるでしょう。
 けれども自分が実際につくってみて

 「あ、だから面白いのか!」

 と見えてくることがあります。
 これが、『その人の目線に立つ』
 ということなのかもしれません。
 経験して気づけた時、
 『その人の多様性を受け入れる』
 ことができるのでしょう。

 私たちがつくり上げていくもの。
 それは確かに物質的なモノですが、
 図工•美術はその先にある学びや経験を
 心の中に創り上げているのだということを
 再確認しました。

 「大人同士で分かち合った学びを、
  明日から目の前の子ども達に返していくぞ!
  子ども達の心の中に
  喜びや恵みを流していくぞ!」

 今回の造形遊びはそんな新しい目標や決意へと導い       
 てくれる交わりでもあったと感じています。

 最後になりましたが、
 清田哲男教授(岡山大学大学院 教育学研究科)
 のメッセージをシェアして会のご報告とさせていた
 だきます。

「大人の造形遊び vol.2
徹底分解…で、どうする?にご参加の皆様へ

一昨日は、徹底分解にご参加くださり、ありがとうございました。

ご参加いただいてどのようにお感じになりましたでしょうか。

私は、先生方の楽しそうな、またはお疲れのお姿を拝見して、夢中になることの意味を改めて感じることができました。子どもたちも私たち大人も日常で夢中になってプロダクトデザインや環境デザインに関わることで、モノづくりの面白さ、難しさ、そして美しさを大切にしていけたらよいなとも感じました。

何よりも、電化製品の分解の実践と、造形遊びとの関わり、図工との関わり、そして学びとの関わりを実感できたことが私にとって大きかったです。分解に対して、図工としての価値を見出す子ども、理科としての価値を見出す子ども、数学としての価値を見出す子ども、環境や社会の中に価値を見出す子ども、どのような価値であっても造形活動は受容するのだなと改めて感じました。

新型何某の影響で多くの研修会が中止になっているとお聞きしています。その中で多く参加くださったおかげで、上記の思いを新たにできました。ご参加の皆様お一人お一人から、ご感想や、改善のポイントなどのご意見を頂戴しました。とても多くのことを学ばせていただきました。心より感謝申し上げます。

今回の大人の造形遊びの発案をいただき、ご助言をくださった大阪教育大学附属平野小学校の城野知佐先生、会場をご提供くださり、細かい環境へのご配慮をご示唆くださった芦屋市立精道小学校の秋山道広先生はじめ、大阪、兵庫、岡山、滋賀の先生方のご協力によって数回の会議、実践試行によってこの会ができましたことをお伝えさせていただきます。

第3回の大人の造形遊びは、2020年の夏に神戸で「粘土遊び」で開催予定にしております。準備からご参加くださる方は、お声かけくだされば幸甚です。

まだまだ、インフルエンザをはじめ各種ウィルスが予断を許さない中、先生方のご勤務の場所でも大変な状況かと思います。年度末にかけて、多忙な日々だと存じ上げます。
くれぐれもご自愛くださいますよう。」

         大人の図工塾管理人 米光智恵

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