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図工のミカタ〜評価のミカタ〜

第4回 図工のミカタ〜評価のミカタ〜
●日時 2020.2.11(火・祝)
 13:00-17:00
●会場 スペースアルファ三宮
 兵庫県神戸市中央区三宮町1-9-1
  三宮センタープラザ東館6F  

先日スペースアルファ三宮にて図工のミカタが開催され、3名の先生方がご登壇されました。
ゲストは林 耕史先生(群馬大学 教授)と
西村 徳行先生(東京学芸大学 准教授)、
聞き手は山田芳明先生(鳴門教育大学 教授)です。  

今回のテーマは「評価」。
皆さんは「子どもを評価する」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。
中にはその使命感や義務感から評価をネガティブなものだと捉えたり、
図工美術においては「子どもの色や形やイメージをどうやって評価するのだ。」「無意識のイメージをどうやって可視化するのだ。」「自分の授業が成立しない状況にあるのに評価しなければならない、、」と頭を抱える先生も少なくありません。
そんな先生たちの日々の混沌を解きほぐすかのように、ラジオDJ風に始まったゲストトーク。
林先生と西村先生がハガキに書かれた先生たちへの質問に答えていきます。ラジオDJと音楽に乗せられていると「評価」についてのイメージがネガティブからポジティブへと変換されていくようでした。  

結論↓
●もちろん評価は子どもを査定するものではない。
●評価は育てること。
●客観性、妥当性、信頼性のタンポ
・このままだとCになっちゃう子に注目。
・すごくがんばっている子に注目。
・Bの子は何をもってBかという基準。
・子どもは大事だから!とAを乱発するのは違う。
●保護者、教師間で共有する
・ゴールが作品ではないことを前提として子どもの姿を想定する。
・揺るぎないデータでその子の姿を語る。
●ルーブリック評価
ルーブリック…基準を明確にしておくということ。
       評価を自分で決めておくということ。
ルーブリックからもれる子どもへの対応
…目安になるものを携帯しておく。
●知識と技能は結びついている!
・写真や動画で後からその子の表現を観察することができる。
・「本当にこの評価でよかったの?」と自分自身もアップデートしていく。
●その他
阿部宏行先生の「図工のABC」も参考にしてください。  

以上が図工塾管理人のメモになりますが、
「評価」はまだまだ不明確な点が尽きないテーマだと思っています。それは、現場にはマニュアルで解決できないほどの子ども達の見方、感じ方、考え方が溢れており、日々子ども達の感性がアップデートされるのと同じに先生たちの感性もアップデートされていくからです。
だからこそ定期的に先生たちが子どもの姿について対話する機会をふんだんに持つことが大切だと考えます。最後に林 耕史先生のお言葉をシェアして会のご報告とさせていただきます。
「学習指導要領の改定に向けて先生たちが対話の機会を更に増やしていくことが必要かなと思います。
学びに向かう力、人間性。これを私たちは育てていきたい。そうして、幼保小中へと繋げていく。
そのための評価なんですよね。^_^
9年間を見通した図工美術になることを願います!」  

※写真は、西村先生と林先生によるワークショップの様子です。(学習指導要領の改定に沿った新しい教科書の題材)
●西村徳行先生のワークショップ
「作家さんの気持ちになって」
アートカードを使った「空カルタ」(5.6年生題材) 
●林耕史先生のワークショップ
「ねんどマイタウン」(3年生題材)  

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