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【講義】学習法について

 皆さん、こんにちは。もう3度目の課題です。

 今週も少しお話をさせて下さい。毎度の事ながら長々と書くのでいらねーって方は是非とも読み飛ばして下さいね。
 まずはKindle Unlimitedについての話題から。第1回目の課題で、これからは本を読んでみようみたいな気になった方が何人かいてくださったようです。しかし、今は本屋さんも閉まっているところが多いみたいです。そこでこんなサービスはいかがでしょうか?というお話です。それがKindle Unlimitedです。このサービスは私も加入していますがとてもお得です。しかも、2020年5月6日までに申し込むと、今まで使ったことのない人は3ヶ月間299円で使うことが出来ます。Amazonのサービスですがスマホさえあればいつでも本は読むことが出来るようになるので、どうしようかなって方も一度試しに申し込んでみてはいかがでしょうか?Amazonが指定した本だけですが、10万冊の本が読み放題です。漫画もありますし、前回、前々回の授業で使った参考図書なんかも2・3冊含まれています。本を読みたいけど中々読む機会がって方は一度使ってみてはいかがでしょうか?「キンドルアンリミテッド キャンペーン」でGoogle検索すると一番上に出てくるサイトに入会方法が詳しく出ています。
 ちなみに私などはAmazonの超ヘビーユーザーで(最近はこういったことも批判の対象となるようですが)、今現在この課題を書いている机の上にもアマゾン製スマートスピーカーが3つもあります。一つはEcho Show5(画面付きのスマートスピーカー)。残り2つはEcho dot(簡易スマートスピーカー)です。Echo Showは検索用と部屋の電源入れる用(「アレクサ、電気消して」ってやつです)で、Echo Dotは音楽を聞く用です。こちらは仕事するときの作業音で雨の音を永遠に流しています。この課題を作っている今も雨の音を聞いてます。ついでにいうと、Echo Flexという小型のスマートスピーカーも2つあります。我が仕事場にはスマートスピーカーが計7台も置いてあります。いずれもAmazon製ですが・・・。こないだマツコの知らない世界でスマートスピーカーの特集をしていましたが、私も負けないくらい囲まれているなと思います(笑)。スマートスピーカー+スマートリモコンを使い始めると、もう元の生活に戻れないくらい便利です。リモコンで制御できるアイテムは全てスマートスピーカーに命令する人生が待ってます(笑)。「アレクサ、テレビ付けて」「アレクサ、電気消して」間違いなくこんな人生が待っていることになります。便利だけど怠惰な生活を送りたい方は是非とも利用してください。

 つまんない話でかなりの時間を割いてしまったので、そろそろ本題に移りたいと思います。今回の課題は「学習法」です。私は最初の自己紹介でも述べましたが、ここでお仕事をさせて頂いている時以外は受験関係の仕事をしております。なので、学習法に関してはかなり強い関心を持っており、これまで本当にたくさんの本を読み、そして実戦してきました。今回はその学習法のエッセンスとなる部分だけでもお伝え出来ればと思います。そして、その学習法をマスターしていただいた上で今回の課題は「自身の学習方法を見つめ直す」ということにします。後で詳しく書きますね。
 これまで皆さんもいっぱい学習ないし勉強をしてきたと思いますが、効率的な学習とは一体何かというところから少しずつお話をしていき、皆さんがちょっとでも「やる気」を出してくれると嬉しいなと思います。

 まずは今日の授業の参考文献です。
・伊沢拓司(2019)『勉強大全』KADOKAWA
・石井大地(2007)『東大医学部生が書いた頭が良くなる勉強法』こう書房
・佐藤亮子(2017)『東大理Ⅲ百発百中絶対やるべき勉強法』幻冬舎
・竹内龍人(2019)『進化する勉強法』誠文堂新光社
・竹岡広信(2009)『英語の頭に変わる勉強法』中経出版
・DaiGo(2019)『超効率勉強法』学研プラス
・前田裕二(2018)『メモの魔力』幻冬舎
・薬袋善朗(2004)『薬袋式英単語暗記法』
・山口真由(2018)『誰でもできる〈完全独学〉勉強術』SBクリエイティブ
・横溝慎一郎(2010)『68点を確実に取る勉強法』フォレスト出版
・吉永賢一(2014)『東大家庭教師の結果が出るノート術』あさ出版
 ちなみに今回の授業の中では「勉強」と「学習」の使い分けには言及しません。一般的には「勉強」=「学習」を詳しく区別することなく書かれていることが多いので、今回はそのままいきます。
 今回は「授業の活かし方」→「復習の仕方」→「演習について」というオーソドックスな学習を学ぶ形にしようと思います。
 
1.授業の受け方
 これはかなりどの本にも書いてある内容なのですが、ノートの取り方が重要です。ちなみにこれは授業を聞く時もそうですし、授業テキストを使うときも同じです。ノートを書くという行為は自分が吸収したもの(インプットといいます)を表現するという(アウトプットといいます)行為です。この時にどれだけ自分の中に吸収したものを取り込むことが出来るかが重要です。今回私が伝えたいのは「自分」がどれだけアウトプットに関与出来るかどうかです。
 前田裕二さん(SHOWROOMっていうアプリを作った会社の社長さんです)が書かれている『メモの魔力』(2018)って本(Kindle Unlimitedで読めます)があるのですが、この中でもメモの取り方にもたくさんページがさかれていますが、その得たものを自身がどのように加工するかってところがポイントになっています。
 また、DaiGoさんの『超効率勉強法』は効率的な学習とは要するに「アクティブラーニング」だと言っています。私も約20年間受験産業にたちあってきてこの部分は間違いないと思います。普段皆さんが聞いているアクティブラーニングは、私の講義が始まったらさせて頂くグループワークなどで対話を重要視したり、考えることを中心に行ったりする学習形態を想像すると思います。しかし、ここで言うアクティブラーニングとは「アクティブ(積極的に)ラーニング(学習する)」ことです。自身がどのように関わるかってところがポイントです。
 ノートの例に戻りますが、このノートを取るという行為の中にどれだけ自分が関与出来るかが勝負です。具体的な部分でいうと、板書されている日本語をそのまま写すのではなく自分の言葉で書き換えることは重要です。みなさんは “provide”という英単語の訳を「供給する」と覚えていると思うのですが(ほとんどの英単語帳にはこの「供給する」という訳のはずです)、若い頃の私は個人的にはこの「供給する」って感じがイマイチ分かりにくく、その分かりにくいものを丸暗記しているので“This restaurant provides good wine.”という文なんかかがあんまり上手く訳しきれていませんでした。今では私の中で“provide”は「用意したものをくれる」という感じにしています。これで先ほどの例文も「このレストランはよいワインを用意している」みたいな訳を取ることが出来るようになりました。このように自分の言葉で内容を書き直すってところも重要です。
 また、授業を受けた後のノートを読み返すときのことを考えて、スペースを多めに取るのもいいと思います。後にならないと重要度が分からないものが授業ではちょくちょく出てくると思います。何となく分かんないなーってところに印をつける等してスペースを置いておくと後でそこに書き込むことが出来ます。

2.復習の仕方
 こちらも結局のところ答えは出ています。「回数」「意識」「間隔」の3つです。この3つさえ守れば何とかなります。大抵の本がこのことを色んな言い方で言い換えているにすぎません。
 まずは「回数」です。結局の所、人は回数で物事を覚えていきます。例えば、今この文章を読んでいる方で私の名前を覚えている方はどれくらいいるでしょうか?これが講義している状態なら、3回の講義でほぼ全員が私の名前を覚えて下さっています。それは私を「見て」、私の声を「聞いて」、私の出す問題を「考えて」いるからです。私と関わっている「回数」が講義の方が格段に多いのです。別に私の名前を覚えたいと思っていなくても、必然的に覚えてしまいます。まずはこれを大切にして欲しいです。それゆえ、小学生の時の漢字の練習に意味があったのです。ノートの下の段まで同じ漢字を書き続けるという宿題を皆さんはしたことがありませんか。もっとすごいのになると、100回、間違えた単語を書き続けるということもあったかもしれません。これも「回数」を重ねることでの成果と言えます。しかし、これだけではいけません。ちなみにただ回数を重ねるのであれば音読などに変えてもいいと思います。書くよりも圧倒的に早くて「言う」と「聞く」を兼ね備えているので効果が高くなると思います。
 またこの「回数」ですが、勉強は複数回するということを意識してすると最初は全体を見渡すように早く最後までしてしまった方がいいです。全体を見渡すようにすると、重要度や他の概念を理解した方が分かりやすいところなど、色んなものが見えます。じっくり一つ一つを完璧によりも全体を見渡してから回数を重ねた方がより学習が捗ります。というよりも復習せずに出来る方はほとんどいらっしゃらないと思います。なので、だまされたと思って最初は全体を把握するためにサラッとやりきって、全体が見えてから細かくやっていくという手順が重要です。そのためには最初の全体把握の時のテキストは薄いテキストを選ぶべきです。その後、詳しく載っているテキストで学習するのが望ましいです。
 次に「意識」に関してですが、これは「読書法」の授業でも出てきましたし、「モチベーション」の授業でも、そして今回も登場と毎回キーワードになっています。前回の授業内容を読み返してもらえるといいかもしれません。人は回数さえ重ねれば人はかなりのことを覚えますし学びます。ただそれだけでは効率的であるとは言えません。そこに自分がこれを何のためにしているのかという「意識」を加えるという作業です。山口真由さん(この人は東大首席で卒業しためちゃくちゃ勉強が得意な人です)の『誰でもできる<完全独学>勉強術』では本を8回読むだけでだいたいのことが頭に入ってくると言っていますが、これだけ聞いて8回読むんだーってだけしてもダメです。それだけをすると情報量が多すぎてしんどくなってしまいます。ここに最初は全体を掴むために、次はあまり覚えていないところのために、最後は完璧にするために、のように「自らが意識をする」という感覚がなければ上手く機能しません。先ほど推奨した音読に関しても、英語で実践するにはただ何度も読むというよりは固まりを意識して(スラッシュリーディングといいます)訳を考えて読むようにすると格段に効果があがります。
 最後に「間隔」についてです。学習する以上、最後には定着をさせないといけないのでしっかりと復習をしなくてはなりません。この「復習」のタイミングでも大抵の本は同じ事を言っています。しかし、ちょっと間違った読み方をすると学習が上手くいかなくなるので、少し注意をして下さい。
 大抵の本に書かれている復習のタイミングは「スペースドリハーサル」という方法がベストと言っています。分散学習という言葉で書いてあるのとほとんど同じ意味です。ただしこの分散学習という形を意識しすぎると少し問題点が生じます。なので、ここだけ少し説明を入れたいと思います。分散学習とは一言で言うと(詳しく知りたい方は『進化する勉強法』や『超効率勉強法』に詳しく載っています)忘れかけた頃に復習するということです。これは正しいのですが、これだけを実践しようとすると学習が上手くいかなくなってしまいます。
 このことは復習するのに「理解」と「定着」というところを分けていないから生じる問題で、「理解」するときはすぐに復習する方がいいです。「理解」するときはノートを取っている最中にすぐに復習をしているような状態でもいい感じです。次に「定着」をさせるには徐々に間隔を空けた方がいいです。これらを合わせた方法が「スペースドリハーサル」という方法で、薬袋善郎さんという方が(ちなみにこの人の名字「みない」って読みます)書いている『薬袋式英単語暗記法』という本に詳しく載っています。面倒な方は「読書猿 スペースドリハーサル」で検索してみて下さい。

3.演習について
 最後に演習です。実戦演習です。資格試験などでしたら、模擬試験や過去問のことです。ここに関しては、非常に効果が認識されていないように感じます。こちらの演習をするということについても、ほとんどの本に書かれています。しかし、世の中の参考書・問題集はこのことが意識できる教材がかなり少ないと思います。特に小学校・中学校の定期テスト対策テキストに、テスト演習がたくさん載っている問題集はほとんどありません。「試験問題ばかりの問題集」があればとてもとても役にたつのにそのような問題集は市場にあまり存在しません。これ、誰かが発売してくれたら私は全教科買うのにな…。
 試験演習ですが、非常に重要です。何が重要かというと、学習は「1.授業の活かし方」「2.復習の仕方」のようなやり方できっちりとしていれば理解は誰でもできます。しかし、理解していても点数が悪いということは往々にしてよくあります。それは「得点力」が足りていないからです。「得点力」とは「制限時間内に与えられた問題を正確に解くこと」です。よく理解は出来ていても時間が足りなくて得点が取れない人がいます。また、試験になると得点が取れない人がいます。これらは間違いなく「試験演習」不足です。ボクシングでいうと、筋トレとパンチの練習をしているのに、一度も試合に出ていないような状態です。こんな状態では間違いなく勝てる勝負にも勝てません。この「試験演習」のトレーニングをして、再び「1.授業の活かし方」か「2.復習の仕方」に戻った学習をしていく。このサイクルを作ることが出来れば完璧です。

4.まとめ
 自分にあった学習法をきちんと実践すればいわゆる「勉強」に関しては間違いなくクリア出来るようになります。ビリギャルって本を書いた坪田信貴さんって人も『才能の正体』って本で書いてますが「五教科の勉強」ってそれほど難しくはないと思います。今まではイヤイヤしているところが多くて【意識】が欠けていて、【意識】が欠けているから【回数】 もしなくて、【方法】 は聞いたことがほとんどない。こんな状態でこれまでは学習していたはずです。しかし、きちんとした【方法】、【自意識】と【回数】を高めれば今まで体感したことないような力が間違いなくつくはずです。人の能力って結局のところ、

 【能力】=【回数】×【意識】×【方法】×【才能】

みたいな式であらわせるかなって思います。皆さんはこの才能ってところが非常に大きいと思っておられると思うのですが、私がこれまで生きてきて本当にすごいなって思った人は【回数】×【意識】が半端ない人だけです。【才能】なんてせいぜい0.8~1.2くらいの間だと思います。【意識】は0.2~2.0くらいの幅があるような気がします。ここはすごく大きいと思います。方法もおそらく0.5~1.5くらいの幅でしょうか。結局【回数】と【意識】が【能力】のかなりの部分を占めている感じがします。皆さんも今からでも【回数】×【意識】を高めて頂ければ相当色んな力が身につくはずです。
 だいたいの方がこれまでの人生の中で【意識】をそがれ、【回数】をこなす力が足りなくなってきて自分には【能力】がないんだと感じているように、思います。でもそんなことないです。ここで学んだ【方法】を自分がいいなと思うモノだけ取り入れて、少し上手く行き始めると【意識】が代わり、それが【回数】のモチベーションになるといいサイクルができあがります。こうなると、どんなモノにも活かせると思います。
 私は小学校の頃、マラソン大会で毎年最下位から5番以内の全く走れない子どもでした。いつも泣きながら走っていたのを覚えています。しかし、女の子にモテたいと思い小4くらいから毎日朝走り始めると6年生の頃には学年10位以内、中学校では連合体育祭に学校代表で出られるようになるまでになりました。才能よりも意識と回数かなと本当に思います。皆さんも何かを変えるために頑張ってみて下さい♫

 さて今回の課題です。

課題:この学習法をふまえて、あなたの苦手範囲を克服しなさい。そしてその学習内容と学習記録をレポートにまとめなさい。

 このようにさせて頂きました。今回も「勉強」ではなく「学習」とさせて頂きたいので、学習内容は基本的には国家試験のための学習内容と思っておりますが、好きなことで構いません。歌うのが苦手だから本を買ってきて、自分でまとめて、一人で歌ってみて、最後にみんなの前で歌ってみました(最後のは今は出来ませんが)みたいなものでも構いません。こんなことも自分は出来るようになるんだという体験にして欲しいので、なるべく小さなハードルにして下さい。期限は2週間(5月12日の9:00まで)とさせて頂きますのでじっくりと取り組んで頂けると嬉しいです。
 取り組むのに少しだけ時間がかかる課題なので少し早めに取り組んでもらえると嬉しいです。
 無理なら、始まりの部分だけのレポートになっても構わないので「私」のためのレポートではなく「自分」のためのレポートにして下さい。ほんの少しの内容でも構いません。皆様の他の課題の邪魔にならないようにして下さいね。

 また、お会いできるの楽しみにしています。

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