夢も希望も幸せも、全部を与えてくれる13人
2024年5月に日産スタジアムでラストを迎えたSEVENTEENのコンサートツアー'FOLLOW'。4月にソウルで行われたアンコール公演を映画化した『SEVENTEEN TOUR 'FOLLOW' AGAIN TO CINEMAS』が2024年8月23日(金)に日本でも公開された。
観た瞬間に感じたことを覚えておくために、暗闇ノールックメモをしながら鑑賞した。そうでもしないと「ドギョム かわいい かっこい 好き」以外を記憶できない。が、やっぱり手元は見えないし、スクリーンからは目が離せないしで、文字の上に重ねて文字が書かれている。その文字を読み解きつつ、内容を思い出しながら綴っていく。
⚠️ 以下ネタバレを含みます。
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タイトルバックで「MAESTRO」の衣装を着てステージへと向かうメンバーが映し出されただけでもうワクワクが止まらない___白い枠に囲まれたメンバーがステージの上方から降りてくるオープニングは、どうしてもメンバーがアクスタに見えちゃうけど、「始まるぞーーー!」という空気感で鳥肌が立つ。
広い会場ならではの、「손오공」の掛け声がボーカルと少しズレて聞こえるあの感じが堪らなく大好きで、応援上映でもないのにうっかり「say say say say!」したくなっちゃう!そして、まだ序盤の「DON QUIXOTE」が始まったところで、持ち前の強欲が顔を出す。
「特別な編集も何もいらないから、約4時間のコンサートをこのまま最後まで見せてくれないかな?」(ライビュ?)
日産で生バンド演奏の公演を体感したけど、バンドが登場した瞬間は「最高!!!」と思っていても、目の前にSEVENTEENがいると、どうしてもSEVENTEENに意識が向いてしまって、ときどき耳に入ってくるギュィーーーンとかドコドコドゥクドコという音以外は集中的に聞くことができない。でも、映像で改めて見ると、やっぱり最高だった。ウジくんが楽器に合わせて楽しそうにリアクションをするたびに、こちらまでうれしくなる。
「박수」でホシくんが観客の熱気を受け止めるかのように静かに閉じた目を、カッ!と大きく(細く?(やめな))見開いて「지금부터~!」と歌うシーンでは反射的に口が「おぉ〜」の形になっていたので、発声してしまっていないか心配になった。間奏でドギョムの指ハートを採用してくれた編集さん、ありがとうございます🫰
公演ごと変わるバーノンのアドリブパートも、SEVENTEENというグループが完成されてるからこそのおもしろパートだなと思う。ああいうかっこいい曲でおもしろパート入れられないもん、普通。
バーノンといえば、ライブ中の彼の表情って本当に魅力的だなと思った。集合写真では1ミリも動かないことで話題になるくらいなのに、ステージのセンターにくるたびにクルクルと変わる表情がとってもキュート。キュートといえば、ジョンハンも映るたびにずっとcute。申し訳ないほど「かわいい〜!」としか思ってなかった。ずっとかわいいから。
ホシくんが「プチョヘンザ!」と煽るたびに、プチョヘンザしたくなってしまうな〜!映画は絶対静かに観る派だったのに、この時点で「もしかして、わたしって応援上映行ったほうがいい派?」と懐疑的になるレベル。
ユニット別のステージのシーンは、ヒポチの「LALALI」から。ステージ上のヒポチは、いつ見ても本人とは別の人格が憑依しているみたい。SEVENTEENとしてのステージでは見たこともない表情で煽りまくってくる。わたしもコンサートに行くたび、自分を“ヒポチの女”だと勘違いするほど騒いでしまうんだけど、大きなスクリーンで見るとその迫力に(主にウォヌに対して)「あんた……そんな表情、どこに隠し持ってたんやーーーーー!」と、普段使ったこともない語尾が飛び出してくる。
パフォチはステージそのものが凝りまくって撮ったMVみたいに美しかった。優雅で躍動感があって、繊細だけどダイナミックで。ただただ見入ってしまう。見入ってしまいながら「ディノちゃん こんなにおへそ見せてたんだ……」という感想が頭の片隅につきまとう。そして、これはパフォチのステージだけに限らずコンサート全編を通してだけど、ジュンとハオさんのカメラへの目線がすごい。このふたりって、かなり細やかに観客席を見渡している印象なんだけど、それと並行して決めるときはしっかりカメラ目線を決めていてすごかった。ジュンのまっすぐな視線、脳に刺さる。
ボカチの「青春讃歌」もよかったな〜。ウジくんが歌い出したときに、イヤモニを外してCARATの歓声を聞くドギョムの満面の笑み。あの笑顔だけですべての疲労が吹き飛ぶ。その直後、スングァンの瞳に表面張力でぎりぎり収まっている涙に光がキラキラと反射してたシーンの美しさ。途中「泣くな!」と自分に言い聞かせるように首を小さく振る姿にグッときてしまって、こちらの涙が先に溢れた。
最後のメントで、「青春讃歌」を歌っているときにスングァンの近くにたんぽぽの綿毛が飛んできていたことを知るんだけど、スングァン本人も言っていたように、それまでは何でもなかったことが突然意味を持つことってあるよね。わたしも以前は夕焼けの空を見ても「綺麗だな〜明日は天気がよさそうだ」と思うだけだったけれど、SEVENTEENを好きになってローセレカラーを知ってから、ローセレの夕焼け空を見るたびに、SEVENTEENに想いを馳せるようになった。
「Beautiful」や「음악의 신」が放つ多幸感……!「음악의 신」を聴くたびにジョシュア始まりの曲って本当にいいな〜!と思う。ジョシュアのボーカルってまろやかで強くない分、「このあとの世界をお楽しみください」みたいな、こちらがどんなテンションで突撃しても(闘牛?)大丈夫そうな包容力を感じる。
「음악의 신」を楽しそうに歌う姿、降り注いだローセレテープ越しに見る13人、全部全部美しくて泣けた。かっこいいSEVENTEENも大好きだけど、とにかく幸せそうに歌を歌い、楽しそうに踊るSEVENTEENを見ることが何よりも大好きだと実感した瞬間だった。
日産スタジアムの感想にも書いたけれど、「음악의 신」には野外のステージが似合う。「음악의 신이 있다면」で頭上を見上げたとき、この日の空は13人の目にどんな風に映っただろうかと考えるだけで、胸がいっぱいになる。
「MAESTRO」はステージに向かうメンバーの後ろを追う視点だったから、勝手に14人目のSEVENTEENとして一緒に入場した気持ちになった。本当にかっこいいよね、「MAESTRO」って。あの黒の衣装にイドギョムの金髪……!
その衣装でKINGドギョムの「HOT」ですからね。でも「HOT」はクォンホシの熱量がすごすぎて!ステージにめり込んでいかないか心配になるほどだった。ホシくん……とにかく、ずっとずっとステージに立ち続けていてホシい。
いろんな感情でここまで観てきたものの、結局、アンコールの「イマセカ」のイントロがいちばん感情迷子になってしまう。あのどこか懐かしい、アイドルががむしゃらに踊っている姿がなぜか浮かんでしまう涙腺を刺激しまくるエモイントロ……あのメロディーを作った方って、もしかして天才ですか?(そうです)
ちょうど先日、”イマセカリリース1周年記念でコレオクレクレ妖怪”になってしまっていたけど、楽しそうに踊っている姿を見たら、「コレオ動画なんていい!いらない!君たちが楽しく踊ってくれていればそれでいい!」という気持ちになった。
かつては広い会場の観客席で、たった2列分しかいなかったファンを必死に探していたという彼らが、自分たちのファンで埋め尽くされた公演で、心から幸せそうに笑っている様子は、当時を知らないわたしでも感慨深かった。リハや開演前の様子で何度も何度も「信じられない!」という表情をするみんながかわいかったな。
そんな幸福感に包まれながら、「같이 가요」の始まりで「おじいちゃん おばあちゃんになっても 一生一緒にいよう〜!」ってドギョムに言われたもんだから、うえ〜んってなっちゃった。
映画の内容からは少し脱線してしまうけど、この時期のドギョムは、きっとさまざまな悩みを抱えていたのではと想像する。3月の仁川でも4月のソウルでも、涙を堪えきれなくなるようなシーンが何度もあったから、その不安定さを勝手に心配していた。でも、映画で採用されていたソウルのエンディングメントで「CARATが自信と自己肯定感を高めてくれた」「これからもみなさんに夢や希望を与えられる存在になる」と、涙ながらに言ってくれていたから、CARATの存在がドギョムの力になってくれたらいいなと思った。あなたは誰がなんと言おうと本当に素敵な人だから、いつでも自信を持っていてね。
映画でピックアップされていた言葉はもちろん、SEVENTEENメンバーの言葉を聞いていると、本当にバランスの取れた人たちだなと感じる。リーダーであるエスクプスはいつも「未来」を期待させてくれる夢のあるコメントが多いように思う。日産でも「いつまでもスタジアムで公演ができるグループでいたい」と言ってくれていたし、彼の言葉を聞いていると、難しいことも何だか叶いそうに思えてくるから不思議だ。
堅実なミンギュは「記録にはこだわらなくても、一つひとつ成し遂げる歌手になろう。記録はいいほうが当然いいけど……どうであれ前に進み続けよう」というように冷静かつ前向きなコメントをする。ホシくんもそう。「人気がなくなっても続けよう」と、ずっとこの状態は続かないかもしれないけど、SEVENTEENは続く……そんな風に感じさせてくれる言葉をくれる。
ホシくんとミンギュの言葉にはいつも「現実」がある。だけど、このふたりがいちばん「夢は叶う」と信じているような気がするし、ただやみくもに大きな夢を見るのではなく、夢を夢で終わらせないための努力を当たり前に続けている人であるようにも思う。
ラストの無限「アジュナ」でクプスが「スマホを下げて、本気でジャンプしている姿が見たい」と言ったシーンがあったけど、今回はソウル公演を映像化しているから、客席が映るたびにかなりスマホが気になった。韓国公演の様子は見慣れているはずなのに、スクリーンで見るせいなのか、とにかくスマホ!スマホ!スマートフォン!!端から機種当てゲームしたくなる(ならない)。目の前にSEVENTEENがいるのに、スマホの画面の中のSEVENTEENを見てる映像はシュールでおもしろかったけど。
SEVENTEENと観客とが一体になって、本気でジャンプした「アジュナ」の景色は圧巻だったし、メンバーたちが本当に幸せそうな顔をしていて、そのテンションがスクリーンを飛び越えて伝わってきた。
映画化とあって、もっと舞台裏の様子とかが盛り込まれるのかと思っていたけれど、ステージ上でのパフォーマンスがメインの、これぞSEVENTEEN!という魅力が伝わってくる映画で、観ていて清々しく、誇らしかった。
13人が揃ってステージに立ち、パフォーマンスする姿はいつだって最高だ。「夢のような時間だった」「CARATが夢や希望を与えてくれる」とSEVENTEENはよく言うけど、全部あなたたちの努力によって叶ってることを忘れずにいてほしい。SEVENTEENの存在理由はCARATだと言ってくれるけど、CARATの存在理由だって当然、SEVENTEENなんだから。
あー!!!映画を観たら、めちゃめちゃコンサートに行きたくなってしまった!!!!!
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