詩 強さ
誰からも
愛されなくても
振り向いてもらえなくても
この青空の下
なにかが見えてくる気がして
空を見上げる
ひとすじに線をひく飛行機雲
まっすぐに伸びる線は
いつかどこかで
ぷっつり切れる
所詮、人間はひとりだ
生まれてくるときも
いなくなるときも
潮が引いたあとの砂浜は
少し生暖かい
いろんなものを包み込んで
流してくれるから
愛情も寂しさも
すべて包み込んでくれる
すべてを包み込んで
そっと
波間へと流してくれるから
人間は強くなっていく
強くなっていける
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