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はじめて、ひっつめ髪で過ごす、夏

年々、自分がこざっぱりしてきたのを感じています。この夏は、ひっつめ髪。去年の春に3ヶ月ほど美容院に行きそびれたのをきっかけに伸ばし始めた前髪が、ついに顎のところにまで伸びました。前髪なしで、おでこ丸出しで家の外に出るなんて、いつ以来だろう。人生初めてかもしれません。それくらい、記憶にない。

物心がついた頃からずっと、ほっぺたのラインに自信がなかったんですよね。丸みというか、面積の広大さというか。だから、肌の露出部分を減らす作戦を日々遂行してきました。前髪でおでこを、伸ばした髪でフェイスラインを。折しも、大学入学と同時に「神戸系(お姉系)」が大流行。ツインニットに、タイトスカートと網タイツとピンヒールに、エルメスのかばん(フールトゥとかエールバッグとかガーデンパーティーとか)の、アレ。2000年代前半の赤文字系女子大生が猫も杓子もやってた、アレ。わたしもご多聞に漏れず毎日コテで髪を巻いて、せっせせっせとフェイスラインをぼやかしていました。

たぶん、母がこぼす「お父さんに似て、ちはるも顔が大きい子やなぁ」をインストールして、自分で自分に呪いをかけていたんだと思います。たしかに、母は小顔。弟も小顔。父とわたし、大顔。でも、そんなの、世間的に見れば、偏差値53と47みたいなものに過ぎないのに。

歳をとってよかったなと思うのは、自分にかけてた呪いに気づけることと、隠すより露わにする方が晴れ晴れしい気持ちになれると知れたこと。ぺろりと憑き物が取れる感覚、なんだか人生まで拓けているようで、たまりません。

ゴーイングmy上へってな具合に
悩みなんか三角コーナーにポイッ!!

SURFACE「ゴーイングmy上へ」

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