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人を家に呼ぶひと、呼ばないひと

先週の日曜日、近所の友だち親子ズでハロウィンパーティーをしました。みんな、ひよこが0歳のときに出会ったいわゆる「ママ友」です。大人6人、3歳児6人、2人目ちゃんたち4人(最年少は生まれたてほやほや3ヶ月の赤ちゃん)の、総勢16人。陽が射して暖かかったので、夫が出かけてぽっかり空いた我が家の駐車場&目の前の公園で、食べてしゃべって遊ばせて。がやがや、きゃーきゃー、ぎゃーぎゃーと4時間ほど楽しみました。

毎回、ママ友会の開催にあたってはお店選びに難儀します。子どもたちの年齢のせいも大きいとは思うのですが。リーズナブルで、ある程度清潔で、子どもたちをまぁまぁ野放しにできて(制御はする方もされる方もすごく疲れる)、食事もそこそこ満足できて……となると、ほんとうに見つかりません。で、わたしなんかはすぐに「じゃあ、うち来る?」と言ってしまいます。全部の条件が一応及第点に乗るから。でもこれって、生まれ育った環境の違いがありありと出ますね。

わたしは大学進学と同時に実家を出て、そこから結婚するまでは母方の祖父母と同じハイツ(の違う部屋)に住んでいました。実家でもハイツでも、何かにつけてすぐに友だちを呼んで、鍋パだのお泊まり会だのをしていたんですね。「していた」なんて書いたけれど、「させてもらってた」が正解。友だちを呼んで嫌な顔をされた記憶が、ほとんどありません。一度、高校生のときにバレンタインデーのチョコづくり合宿をするときに「え、台所つかうの……?」と母に渋られたくらいです(押し切りましたけど)。「ホームパーティー」的なキラキラ感とかフォトジェニックさは皆無でしたが、それなりに家を整えてごはんやお布団などのハード面、「いらっしゃーい」のソフト面でウェルカムな気持ちを示してくれました。大学時代に友だち10人くらいが泊まりに来たときに祖父が差し入れて(?)くれたカレーライスは、いまだに語り草。

両親も祖父母も、ずいぶん寛容でした。たぶんそれは、祖父母が阪神大震災まで銭湯を営んでいたからだと思います。お客さん商売だったこともあるし、お手伝いさんやら誰やら、家族以外の人が家にいるのがフツーの環境だったから。

夫と結婚して、自分は「家に人を呼ぶ」ハードルが低いんだということを知りました。彼は、おばあちゃんと同居していたりお母さんも働いていらしたので、子供のころから友だちの家に遊びに行くことはあれど、呼ぶことはあまりなかったそうなんです。そのせいか、彼は「家に人を呼ぶ」ハードルが高い。それが一般的に見て「少し」なのか「すごく」なのかはわからないけれど、わたしよりかは相当高くて。そのせいで、「今度のママ友会、うちでしたいんだけどいい?」「え、なんで? なんでうちじゃないとあかんの?」がお決まりの応酬です。なんだかんだ渋りつつも最後は了解してくれるから、いいんですけどね。

自分のジョーシキは世間のヒジョーシキなんだなぁ、とつくづく思います。

食ってからぐだぐだ言わない主義です

瀧波ユカリ「臨死!! 江古田ちゃん」

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