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ひよこの、ヘアゴム抗議

「先生がね、うずらちゃんみたいな、太いゴムにしてもらいなって言ってたよー」

ひよこは、生まれてこのかた3年8ヶ月、髪の毛伸ばしっぱなしです。前髪以外、一度も切ったことがありません。某ラプンツェルを目指しているらしく、ハサミを入れさせてくれないんですよね。今は、いわゆるロングヘア。これが腰あたりまで伸びてきたらさすがにわたしもビビるけれど、今のところ「へぇへぇ」と右から左に聞き流せる程度です。

そんな長さなので、保育園には毎日髪をくくって行っています。安全面や紛失・子どもどうしのトラブル防止のため、飾りの付いたゴムやシュシュはNG。小さな頭に太いゴムをぐるぐる巻きってのもダサいな……と思って、ヘッダー写真のビニール製のゴム――100個(?)入り100円――でくくってやっているのですが、それについて、冒頭の抗議が。

まぁ、たしかに、百均ゆえ(?)、1回使ったらけっこう伸びちゃうし、切れることもままあります。保育園では、お昼寝の前にいったん髪をほどいて、目覚めたら先生がくくり直してくれます。そのときに、切れちゃうことが何回か続いたようで。予備のゴムを持たせてるので代打的には問題ないものの、せっかくかわいく結ってもらってるときに「んもう!」の気持ちが芽生えるのは、わかる。

先生が「マジで迷惑です」っていうのなら(表現は婉曲的に)直接わたしにおっしゃるだろうから、冒頭の「先生が……」は、ひよこの「んもう!」をたしなめるために先生が発したコメントか、わたしを動かすためにひよこが編み出した方便のどちらかだ、というのがわたしの見立てです。

いずれにせよ、ひよこ、賢くなったなぁーーーーー!と感心しました。お昼の3時すぎの想いを夜8時まで覚えてて、しかもそれを言葉で伝えられるなんて。記憶力も、言葉をつむぐ力も、交渉をしかけようとする姿勢も。

抗議を受けて、わたしが「じゃあ、うずらちゃんに、どこでゴム買ってるの?って聞いてきて」と返したら、「うずらちゃん、わからないって言うと思うから、おかーさんがうずらちゃんのママに聞いて」ですって。ひゃあ!おサルからヒトへの確実な成長に、おかーさん、涙目(←親バカ)。

はいはい、おかーさん、聞いておきます。

創意の所産で、それは豊かな発想ということだから、子どもをうそつき呼ばわりしてはいけない

中川李枝子「子どもはみんな問題児。」

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