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【徒然ひだまり手帖】 vol10


~宝物~

「あれ?今日は帰ってくるのが遅いなぁ~」

鳩間でのとある午後
いつもより ゆっくりゆっくり帰ってきた息子の太陽さん
その日は嬉しそうにお菓子をたくさん持って帰ってきました

「あのねぇ 今日は100点取ったんだよ」
「あら、よかったね~嬉しいね~」なんてお話を聞きながら
もっと本当に嬉しかった出来事を
私は 後で知りました


この日の太陽さん 学校からの帰り道々
「100点取りました」集落を回って報告しながら帰ったそう

たくさんのお菓子は褒めてもらった100点のご褒美

その日の島のニュースは
『島で唯一の1年生 太陽が初めて100点取りました』

次の日 おじいも おばあも 笑顔で教えてくれた

あの時の嬉しかった気持ちは
なんて言葉で伝えたらいいんだろう

宝物みたいな記憶

太陽が太陽のまま嬉しそうに笑える
素直なままで生きていける

ありがとう
島に来て良かった 生きる場所を変えて良かった

心から思えた出来事でした

~~~~~

安心して受け入れてもらえる
そう信じられる場所がきっと誰にでも必要なんだと

時々 抱え切れないほどの荷物を
お持ちのお客さまがいらっしゃいます

その荷物を軽くしたくて
一生懸命お話を聞いていると
そのまま号泣される事もしばしば

おかえりの際には にっこり笑顔で
「すっきりしました」なんて仰っていただけて

それはそれは 嬉しいのだけれど
窮屈に頑張っている人が多いな~と

ちょっと切ない

島での太陽のあの笑顔
島じゃなくてもあんな笑顔を当たり前にできたらいいのにな

疲れた人を いつでもやさしく受け入れる
千鳥がそんなところだったらいいなと思うのでした

~~~~~
「100点取った日」島のお兄さんのfacebookより

『お客さんが今日は来ず。
洗濯などもひと段落ついて、3時過ぎに、
外の洗面台の前に椅子とテーブルを出して、カキ氷を一人食べました。

東京のAMのラジオ番組を聞きながら、
ウトウト、ウトウトしていると

「こんにちわ」と後ろの方から子供の声。
「はい?」と振り返ると、鳩間小の児童。

モジモジしながら「僕、百点とりました」と言います。

「凄いねぇ、何の教科?」
「国語・・・」
その後、猫の話をして帰って行きました。

後から、あぁご褒美に、
お客さんから貰ったお菓子をあげれば良かったとか、
カキ氷でも作ってあげればとか思いました。

子供は可愛いなぁと思います。
高校の時の進路相談で、第一志望に航空宇宙、
第二志望に児童心理学と書いて出して、「分野が全然違う!」と怒られた程、
かつては子供と接するのが好きでした。

今更ながら、
百点取れない子でも良かったから、子供がほしかったなぁ。』

島の猫 ひねもす ごろりごろりかな

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