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たった1ヶ月間で脳の処理能力が2.5倍になり、QOLが爆上がりした話~メモリースポーツのすすめ~

はじめに

どうもchiです。タイトルの通り、私はこの1ヶ月でめちゃくちゃ頭が良くなりました。

具体的にどうなったかというと、

・今まで1.9倍速で聞いていた講義を()3倍速で聞けるようになった

・ピアノの練習曲を通して弾けるようになるまでに要する時間が、2時間半から1時間に短縮された

・11桁の電話番号さえ覚えるのに苦労していた状態から、ランダムな数字を60桁以上覚えられるようになった

・マルチタスクができるようになった

・本を読む速度がめっちゃ速くなった

・受験後に低下の一途をたどりゴミカスになったはずの集中力が、受験直前期の輝きを取り戻し、提出締め切り1時間前にしか覚醒しないはずの過集中状態をキープできるようになった。


自分でもびっくりです。記憶力が上がり、集中力が上がり、脳の処理能力が爆上がりしたのです。

こうなったのは趣味で始めた”あること”のおかげなのですが、始めた当時は記憶力を上げることのみを目的にしていました。ところが上記に挙げたような副次的効果がものすごく、感動を伝えたいあまり人生初のnoteを書くことにしました。

ちなみに一緒に"あること"をはじめて同じように1ヶ月続けた2人も似たようなことを言ってました。

集中力がめちゃくちゃ上がってます…!学校のテスト勉強してるなかでふと気づいて、勝手に1人で感動してしまいました…!
前から集中力よわよわなのが嫌だったのですげえ嬉しい…(https://twitter.com/umi_no__sachi/status/1348894341650006016)

本を読むスピードが1.5倍から2倍くらいになり、全体に集中力と記憶力がUPし、さらにマルチタスク能力とアイディア力がUPした気がする。そしてヒラメキ力がついて、謎解きスキルが向上したかな?(https://twitter.com/honeyo_quesera2/status/1354369841168142336?s=21)

なぜ突然こんなに頭が良くなったのか。それは、1ヶ月前に趣味で始めたあることのおかげです。メモリースポーツ。

メモリースポーツってなんぞ?

メモリースポーツは、記憶した能力を披露し競う競技である。Memory Sportsをそのまま直訳し、記憶力競技と呼ばれることもある。イギリス発祥の競技でドイツ、アメリカ、オーストラリア、アルジェリアなど世界40カ国以上で大会が開催されており、英語名ではMemory Championshipと呼ばれ、日本語では記憶力選手権や記憶力大会と呼ばれることが多い。

メモリースポーツとは、上記の通り、記憶した量やスピードを競うブレインスポーツの一種です。競技内容としては、

・30枚のランダムな画像の順番を記憶するタイムを競う

・52枚のトランプの順番を記憶するタイムを競う

他にも、ランダムな単語や人名、人の顔、数字などを覚える速度を競うものなど、さまざまな種類があります。

でも、52枚のトランプを覚えるとか、30枚のランダムな画像を覚えるとか、ムズすぎない……?と思いますよね。私も絶対無理やん、と思ってました。

しかし!!!1ヶ月毎日、1時間前後のトレーニングを継続した結果、

画像記憶30枚 : 6枚しか覚えられなかった状態から、30秒で30枚記憶できるようになりました。

トランプ記憶52枚:数枚しか覚えられなかった状態から、1分46秒で52枚全て記憶できるようになりました。

すごくない......? 褒めて......。

場所法の凄さ

普通の脳の使い方では、膨大な量の数字や単語を短時間で覚えることは困難です。なので、記憶するための特殊な方法を用いて毎日1時間程度の練習を行いました。

その特殊な方法とは、場所法というやり方です。

場所法とは、記憶の強化のために、空間環境を利用する手法のことです。

例えば、受験で覚えた歴史の人物は忘れても、通っていた高校の校庭や体育館は覚えていると思います。

これは脳の、場所や空間についての情報は長期記憶されやすいという性質を利用したものです。

場所法の詳しいやり方は、こちらのサイトや、メモリーアスリートの方の書籍などから知ることができます。リンクを添付しておきます。



私は場所法を習得するにあたって、1ヶ月間めもりんさんという方に指導を受けました。彼はこの1ヶ月、私を含めた3人にコーチングをしていらっしゃったのですが、私以外の2人はトランプ52枚を1分未満で覚えられるようになっていました。(私だけ一分半です泣)

他にも、1ヶ月半で初心者を日本人2位のタイムにまで持っていくなどかなり場所法に詳しい方です。興味のある方は連絡してみてください。(2022年4月24日現在はログインされてないみたいです(;_;))

場所法を用いた記憶練習を1ヶ月間継続した結果、メモリースポーツの記録が伸びたことに加えて、上記の、記憶力向上、集中力向上、処理速度の向上といった効果が得られました。

加えて、私は現在会計試験の勉強をしているのですが、今までの覚え方から場所法を利用して記憶するやり方に変えたところ、定着度が大幅に上昇しました。

場所法でめちゃくちゃ覚えられるようになることは私の結果(画像30枚を30秒、トランプ52枚を1分半で記憶)からも納得していただけたと思いますが、ではなぜ場所法でメモリースポーツをしただけで集中力や処理速度が上がったのか。これについても考えてみました。

なぜメモリースポーツで頭が良くなるのか

ここからは私の仮説です。

冒頭で述べた、私がメモリースポーツを1ヶ月続けたことで得られた効果を再掲します。

・今まで1.9倍速で聞いていた講義を()3倍速で聞けるようになった

・ピアノの練習曲を通して弾けるようになるまでに要する時間が、2時間半から1時間に短縮された

・11桁の電話番号さえ覚えるのに苦労していた状態から、ランダムな数字を60桁以上覚えられるようになった

・マルチタスクができるようになった

・本が早く読めるようになった

実はこれらの作業には、共通して必要とされる能力があります。

それは、ワーキングメモリです。ワーキングメモリとは、一時的に情報を保持、処理する能力のことで、作業記憶とも言われています。

ワーキングメモリは,思考と行動の制御に関わる実行機能(executive functions)の一つであると考えられています。
実行機能は,思考と行動の制御を行うプロセスであり,前頭葉の働きと関連することが脳科学研究から分かっています。

このワーキングメモリは、会話や読み書きや計算などの基礎となる、日常生活や学習を支える重要な能力です。

上記に上げた、ピアノを弾くこと、講義を聞いて理解すること、マルチタスクをすること、短時間で数字を記憶すること、読書をすること、これらの作業ももちろん、ワーキングメモリを必要とします。

ピアノや読書とワーキングメモリの関連性については論文を調べておいたので掲載しておきます。

我々が幼少期で重視しているのはHQ=人間性知能(※2)、一般知能gF(※3)がHQの中心的な脳機能であるワーキングメモリ(※4)と相関します。ワーキングメモリは問題解決能力、社会性、創造性など、人生の成功に関係する全ての基礎となります。これがピアノで伸びます。http://www.piano.or.jp/report/04ess/livereport/2015/07/29_20010.html

文章理解とワーキングメモリ容量の個人差の関連性については,有意な相関関係が数多くの研究で報告されている。Daneman & Carpenter (1980)は,文章の中に述べられている事実の理解とリーディングスパン得点との間に r = .7~.8 の相関があり,代名詞が指している名詞の理解とスパン得点との間には r = .8 ~ .9 という非常に高い相関があると報告している。file:///C:/Users/catlo/OneDrive/%E7%94%BB%E5%83%8F/me/Honbun-5185.pdf

そして、ワーキングメモリが高い人ほど、いわゆる頭の回転が早い人になれると言われています。

ワーキングメモリの高さと読解力の高さには相関があるという研究結果や、ワーキングメモリが高い人ほど学校の成績が良いというデータもあります。

つまり、ワーキングメモリを鍛えることで脳の処理能力が高まるのです。


そして、このワーキングメモリは、訓練によって後天的に鍛えることができると言われています。その手法の代表的なものが、Nバック課題です。

(Nバック課題の持続的なトレーニングによってワーキングメモリが強化されることは論文で検証されています)

(英語なので要約を書くと、Nバック課題のトレーニングによって集中力とワーキングメモリが鍛えられIQが5ポイントアップしたという話)

Nバック課題を簡単に説明すると、連続して表示される記号を見て、2つ前、3つ前に表示されたものがなんであったかを答えていくものです。

(例)

3バックで同一の記号が出たら反応する、というルールの場合

A C B A E B A E C

太字で示されている部分は3つ前に表示されたものと同じなので、反応する。

これを解くためには、直前3つで読まれた記号を記憶している必要がありますが、これはメモリースポーツでやっていることとほぼ同じなのです。

トランプ52枚を記憶する場合など、直前52枚で目視した記号を記憶しておかないといけないわけで、メモリースポーツの競技はNバック課題のめちゃくちゃ難易度高いバージョンといっても差し支えがないわけです。

これに気づいた時、私が頭が良くなった理由についての仮説が思いつきました。

メモリースポーツはその性質上、ワーキングメモリの強化に大いに役立つのです。そして、ワーキングメモリが強化されると頭が良くなるのです!

つまりわたしの場合、メモリースポーツによって思いがけずワーキングメモリが強化され、その結果として頭が良くなったと感じたのではないか。しかも場所法の習得によって記憶力も上昇。いいことづくめだ....。

加えてメモリースポーツを行うと集中力も向上します。

実際にメモリースポーツを始めるとわかりますが、短時間で30枚の画像を記憶したり52枚のトランプを記憶する作業は相当な集中を要するため、集中力はかなり鍛えられます。

メモリースポーツのすすめ

ここまで読んだ方の中には、「別に記憶力は今そんなに求めてないや。まあ頭は良くなりたいけど、それならメモリースポーツやらなくても、Nバック課題でもよくね....?」と思った方がいるかもしれません。

しかし、Nバック課題には重大な欠点があります。

まじでめちゃくちゃつまらない!!!!!!!!!

やたらと参考文献を引っ張り出してきたあたりから察してもらえたかもしれませんが、私は健康オタク脳トレオタクなので、頭が良くなるとウワサのNバック課題は当然試したことがありました。たとえば、メンタリストDaiGoさんが作ったNバック課題のアプリがあるので、それでお手軽に試すことができます。

ウッキウキでダウンロードした結果、3日と持ちませんでした。なぜなら、退屈だったから......。3つ前の記号、4つ前の記号をエンドレスにひたすら確認するだけの作業、修行僧になったような気持ちになります。私は継続できませんでした......。

しかし、メモリースポーツは、楽しいのです!!!

明確にスコアが出るぶん、自分との勝負という感覚があってモチベーションが保てます。

メモリーリーグと呼ばれるメモリースポーツ用のサイトがあるのですが、ここで代表的な競技を段階的にトレーニングしたり、世界中の人と戦ったりすることができます。ゲーム感覚で楽しめます。よかったら遊んでみてね!!!!(登録は無料で、無料プランでも毎日5ゲームくらいできるので十分です。imagesという競技で遊んでみるのをおすすめします)


加えて、メモリースポーツはまだ競技人口が少なく、ツイッターなどからすぐにメモリースポーツ界隈の人と仲良くなることができます。

先程引用した場所法の本の執筆者である、記憶力競技の日本チャンピオンの平田さんも、メモリースポーツについて呟いているだけでつながることができました。リプもらえました。(嬉しい)

メモリースポーツは、簡単に情報共有をし合えたり、友人とタイムを競い合えたりすることで、モチベーションを保つことができます。Nバック課題を3日で放り出した私でも1ヶ月継続することができました....!

まとめとして。メモリースポーツは、めちゃくちゃ楽しみながら記憶力、集中力を伸ばせて、更に頭も良くなっちゃうという最高の趣味です。

私はこの1ヶ月でメモリースポーツの虜になりました。一生メモリースポーツを趣味にします。こんなにいいことづくめのメモリースポーツ、みなさんもよかったら始めてみませんか....!

最後に、始めたくなった人のために

・場所法について勉強できるオススメ書籍

・メモリーリーグのサイト

を再掲しておきます!



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