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【選挙ウォッチャー】 参院選2022・山梨県選挙区レポート。

 6月22日公示、7月10日投票で、参院選が行われました。
 この山梨県選挙区は、現職が立憲民主党の宮沢由佳さんで、その議席を奪おうというのが新人で自民党の永井学さんでした。実質的に、この2人による一騎打ちで、参政党やNHK党は比例区で議席を取るためのカカシで、山梨県での勝負にはなっていませんでした。
 本来、現職がそれなりに強くなければいけないのですが、輿石東さんが引退してからというもの、立憲民主党の組織は弱体化。自民党が息を吹き返すようになり、ここ最近は自民党の天下が続いています。

宮沢 由佳 59 現 立憲民主党(社民推薦)
永井 学  48 新 自民党(公明推薦)
渡辺 知彦 58 新 参政党
黒木 一郎 51 新 NHK党

 2019年の選挙では、市来伴子さんのことを「野党共闘」ということで国民民主党や共産党も一緒になって応援していたのですが、今年はそこまでの「野党共闘」という形にならず、現職の宮沢由佳さんを推薦したのは社民党だけでした。
 一方、自民党の永井学さんは、知名度こそイマイチだったものの、山梨県議としては3期務め、地盤は甲府市でした。山梨県の人口は約81万人ですが、甲府市は19万人ですので、およそ4分の1は甲府市に住んでいることになり、大きく不利だというわけでもありませんでした。


■ 黒木一郎の主張

NHK党が開催した「N-1グランプリ」に出場した黒木一郎(引用元リンク

 黒木一郎は、参院選の候補者を集めるために開催された「N-1グランプリ」に出場したことをキッカケに、このたび、山梨県選挙区からの立候補を認められた新参者のN国信者です。ご覧の通りのビジュアルで、うだつの上がらないオジサンであることが見た瞬間に分かります。
 コロナをキッカケに無職になり、現在はハローワークに通っているという黒木一郎は、無職になったことで自分を顧みる時間が増え、残りの人生をどうやって生きて行こうと模索していたところ、YouTubeで立花孝志の動画と出会い、NHKの悪行や政治の腐敗を勉強。「NHKの悪は、日本の悪の縮図である」と思うようになり、「NHKの悪を是正するためには、正義の心を持つ者が力を持って世直しをするべき」と考えさせられ、微力ながら自分の残りの人生をすべて、尊師・立花孝志先生に捧げたいと思い、候補者探しのイベントに参加。見事に山梨県選挙区から立候補する権利を得たというわけです。
 しかし、うだつの上がらないオジサンなので、山梨県内にポスターを貼り切ることはできず、満足に選挙運動もできなかったことから、まったく票を取れずに終わりました。現在は葛飾区で暮らしているらしく、区議選や市議選に立候補する可能性はほとんどないだろうと見ています。
 NHK党から立候補してしまうと、就職活動は余計に困難になると聞いていますが、果たして、就職先は見つかるでしょうか。


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