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セルフ解説08. Sandglass (bossa nova) - 異彩放つ南風

AIRPORTのアルバム「Voyagers」8曲目「Sandglass (bossa nova)」の解説です。

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2001年に書いた歌詞は非常に抽象的で、言葉選びには当時流行していたL'Arc〜en〜Cielなどの影響を受けている。

思春期特有の閉塞感を「砂時計の中にいる」と表現したもので、独特の世界観(宇宙観)だ。

歌詞の中に「浜辺」というワードもあり、南国ブラジルの音楽であるボサノヴァ風にアレンジしたのは正解だったと思う。とらえどころのない歌詞の世界観に筋が通った感じがある。

とはいえ、私個人としてはボサノヴァに造詣が深いわけではなかったので、ドラムやベースのパターンは極めてベーシックに、ボサノヴァでよく使われるフルートをフィーチャーした構成で編曲した。

前曲「Rise」の冷たい重々しさから一転して軽快な曲調に変わる流れができ、アルバムでも異彩を放つ一曲となった。


ちなみに、この曲にはバージョン違いが2パターンあり、それぞれに雰囲気がかなり異なっている。

(1) 2001年制作のデモ版

(2) 2021年リメイク版

砂時計という意味のタイトルから連想される「砂」というモチーフの不定形さゆえ、かつてはテンポも音色も変幻自在の不思議な曲として制作していた。


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