『スペースチキンマン』第２２話 「月面大決戦！やらかしたぞチキンマン」
前回のあらすじ
巨大ロボット「ジャイアント・リープ」が
チキンマンの円盤を破壊しようとしていた。
たくさんの敵に囲まれたチキンマンだったが
割とうまいこと引き分けた。
「大丈夫か！
パーヴォ！
パーヴォ！」
チキンマンが腕の無線機に呼びかけても
パーヴォの返事はなかった！
「パーヴォがやられてしまったの？
じゃあ円盤も壊されてしまうよ！」
ボッチーが心配そうに言った！
「なーん！」
ねこも心配そうに鳴いた！
「大丈夫だ！
こういう時にはたいがい何かいい事がある！」
チキンマンは何の根拠もない事を言ってみんなを勇気づけた！
すると！
無線機から声が聞こえた！
ぴーぴーぴー
がーがーがー
「チキンマン！聞こえますか？」
「あ！フィンランド人の声だ！」
それは中崎町にいるスーロネンさんの声だった！
「あなたからずいぶん前に頼まれていた物が
もうすぐそちらに到着します！
輸送船があなたの場所を感知したので
踏みつぶされないように注意して下さいよ！」
チキンマンたちは空を見上げた！
フィンランド産の輸送船がゆっくりと近づいてきた！
ボッチーが指をさして大きな声で言った！
「あっ！輸送船がなにかつかんでるよ！」
「ああ！
俺が今一番欲しいものさ！」
ただ見上げて待っているのもつまらないので
チキンマンは『サンダーバードのテーマ』を歌った！
♪ざんざかざーん！
ざかざんざん
ざんざかざんざんざーん！
輸送船はチキンマンを凶暴にさせるあの乗り物を運んで来た！
チキンマンは乗り物に乗り込んで言った！
「チキンタンクC-34！
発進！」
チキンタンクC-34は坂でも岩の上でもなんでもかまわず走った！
ボッチーもスーパーカーに変身して一緒に走った！
「ボッチー！そんなスピードじゃ間に合わないぞ！」
ボッチーは飛行機に変身して飛んだ！
「だめだよチキンマン！
飛行機になってもきっと間に合わない！
円盤はもう壊されてしまうよ！」
チキンマンは少しだまってから言った！
「じゃあ・・・やらかすか。」
ずっとその様子を聞いていてスーロネンさんが無線機で叫んだ！
「いけませんチキンマン！
”宇宙の法”を破ることは絶対に許されません！」
ボッチーもチキンマンが何をしようとしているか気づいて言った！
「だめだよチキンマン！
”宇宙の法”は絶対だ！
それだけは決してやぶってはいけないんだ！」
チキンマンは言った！
「けどな・・・今の地球では何をやろうとしても
やめとけやめとけって言われてるらしい。
ここは月だ。
そして俺は
・・・チキンマンだ！」
チキンマンはターボボタンを押した！
チキンタンクC-34はとんでもないスピードで走った！
「ダーーーーッシュ勝平ーーーーっ！！！！」
「チキンマーン！」
追いつけなくなったボッチーがずっと後ろからチキンマンを呼んだ！
「ねこ！
しっかりつかまれ！
”宇宙の法”とやらを破るぞ！」
「なーん！」
ぼがあああああーん！！！！！！！
ものすごく大きな衝撃だった！
チキンマンは”宇宙の法”を破った！
ジャイアント・リープを操縦するトードマンが
それを見て叫んだ！
「ああああーっ！
お前ーっ！
なにしてるーっ！！！！！！」
やがてボッチーが追いついた！
「チキンマン！大丈夫？」
「チキンマン！
お前ぜったいやっちゃいけない事をしたな！
めっちゃしかられるからな！」
トードマンはチキンマンに度肝を抜かれた！
チキンマンは言った！
「”宇宙の法”をやぶった俺に
どんな罰が下るのかは知らないが
俺の法をやぶったお前には・・・
こうだーっ！！！！！！！」
チキンマンは
ジャイアント・リープのおなかの急所っぽいところに向けて
大砲を発射した！
見事にはずれて頭に当たった！
「ぎゃああああああああーっ！！！」
ジャイアント・リープは大きな音をたてて倒れた！
トードマンをやっつけた！
「まぁ・・・お互いなにかの法をやぶったって事で
・・・ここは引き分けだ！」
やらかしたぞチキンマン！
作った人の身にもなれ！
けっこう苦労したんだぞ！
けどちょっとかっこよかったからまぁいい！
(2020年8月5日)
このボタンでは私に製作費の援助ができるようです！大金持ちではないので援助は決して断りません！（大王より）