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「考えさせられる」映画

昨日は祝日の為仕事は休み。
カレンダー通りの仕事は初めてだ。嬉しいような気もするが、そうでもない気もする。
映画「成功したオタク」を観に行った。
前半は爆笑することもあったし、推しが性犯罪を犯したことに対する怒りや、権力者への視線、民主主義の大切さについて語る韓国の女の子たちは、日本よりも人権意識が高いのかもなあ〜と感心した。
ただ、後半はだんだんとモヤモヤしてくる。彼女たちの推しへの感情があまりにも理解し難いものだったからだ。「わたしたちのおかげで金を稼げたのだ。でもそのお金は酒や女、ましてや犯罪などに使って欲しかったわけじゃない。ファンから恩恵を受けたのだから、ファンへ恩返しをすべきだ」という旨や「裏切れた」「応援していた時の思い出まで汚された」「所詮イメージで売っているだけだったんだ」など。最後に至っては、そりゃそうでしょうと思ってしまうのだが、多くの女の子が「彼の人間性を好きだった」と言っていた。人間性がどうしてわかるのか、わたしにはわからない。「見ていればわかる、話しているのを聞いていればわかる」と言われたら、怖くなる。
イメージは、彼女たちが勝手に作り上げたものに過ぎない。
推すということは、少なからずその対象の人間性や尊厳を剥奪し「消費」の対象としているのだということを自覚する必要があるとわたしは思う。自覚しながら、応援すれば良い。そうすれば、先述のような感情にはならないのではないかと想像する。
監督自身、犯罪者となったシンガーを推していたひとりだった。彼女は自分の傷や怒りを、同じく傷を負った同志と共有し、前に進もうとする。
ただ、この作品に、実際にシンガーから加害を加えられた被害者の姿は見えているのかが疑問。女の子たちは、それぞれ「また裏切られるかもしれない、それでも…」と新たな推しを見つけていく。
つい思ってしまった。
なんだ、自分のことばっかじゃねえか。

昨日はそんな感じです。

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