甲状腺がん+肺転移 術後退院日

退院前に別室で医師とお話があった。
初診時のお見立て通り甲状腺乳頭がんだったこと、遠隔転移はあるものの年齢からステージ2になると説明され、今後は残存している甲状腺にあるがんと、多発肺転移のため放射線ヨード治療を行う予定だが、今の病院にはヨード治療の施設がないため、大学病院で治療となる説明を受けた。

退院当日。
この日に大学病院を受診することにしていた。
遠方からまた出向くのが大変なため、一度に済ましてしまおうという魂胆だ。


手術の病院から大学病院までは公共の交通機関を使っても30分くらいで着く近さなので、呑気にしていたが、医師から朝回診が終わったらすぐに会計をして向かった方がいいと何度も言われた。

そう?と思ったが、言われるがまま朝食も食べずにリュックとバッグとスーツケースの大荷物を持って病院を後にした。
色々感慨深いはずなのに、大学病院へ向かわなければいけないので、手術のことをあれこれ考えるよりもこの荷物をどうするかで頭はいっぱいだった。

いくらなんでも背中にリュックを背負い、スーツケースをゴロゴロ押して大学病院を受診するのは嫌だ…
帰りのことを考えて駅のコインロッカーにリュックとスーツケースを入れることにした。

まずはここの病院から駅までは大荷物なのでタクシーで行き、駅のコインロッカーに荷物を入れ、身軽になったら地下鉄で大学病院へ行けばいいか。
退院日にこんな行程を1人でこなせるんだろうか…


こなせた。


なんとか無事に大学病院に着き、医師の診察もでき、ヨード治療の日程も5月に決まった。
決まったのはいいが、5月までの間にPETCTをしたいらしい。
医師は朝ごはんを食べていないなら、今日検査をして帰って、何かあれば連絡することにしてもいいと言った。

また来るのも大変だし、この日にPETをすれば限度額認定があるので金銭的にも負担がない。
今日やります!!!


勢いよくこの日やることにしたが、PETが終わったのは午後5時近く。
朝から何も食べていない退院したばかりのフラフラのワタシ…
これから駅の荷物を取って、電車で1時間揺られて実家に帰れるんだろうか…

なんとか帰った。


長い長い本当に長い1日だった。
退院した喜びよりも、予定していた行程をフラフラになりながらも無事にこなした達成感でいっぱいだった。

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