![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43461004/rectangle_large_type_2_10f577e883233f417984aa49c3202264.jpg?width=800)
材木搬入「いろはにほへと いの一番」
えっ。もう材木来た。
初めましての方はこちらから→お化け屋敷の土地にて家をセルフビルド中。
材木屋さんと夫が電話で話していたところ「もう搬入しちゃいます?」「いいっすか?」となり、その30分後には材木や金物類、断熱材がやってきた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43455169/picture_pc_0bfe4eb5f3904fdfce6bb61fbbb95c90.jpg?width=800)
はやっ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43461240/picture_pc_101dfa9f857784b390ed65a390d37ff0.jpg?width=800)
番付けの図面を見ながら、土台となる材木を並べ置きます。「いろはにほへとちりぬるを」の「1.2.3」の順に。右上赤丸が「いの一番」。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43455261/picture_pc_6b0027ca9555f38754d4378c8b283463.jpg?width=800)
「材木さま、よくぞこんな所までおいで下さいました。どこのどなたに伐ってもらったか存じませんし、真っ暗な工場の中で人の手に触れることなく切り刻まれ、さぞ寒かったことでしょう。これもご縁、これから長年のお付き合いどうぞよろしくお願いします。端切れは薪として、炭や灰はありがたく畑の肥やしにさせていただきます。」
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43456264/picture_pc_ea3997cdfacbfaba7a61ba144d64dec7.jpg?width=800)
姉妹に「いろはにほへとの1.2.3の順番に並べてくよ。」と軽く説明しただけで、自分たちが持てそうな長さの材木を選び、指定の場所に置いていく。「パズルみたーい」と。
![](https://assets.st-note.com/img/1694889053386-fKgX4Gk8jS.jpg?width=800)
基礎と土台の間に挟む気密パッキンを敷いていきます。次女は真っ黒いパッキンを持ってしきりに「ねぇこれチーズ?たべれる?たべてもいいの?」と謎の食いしん坊発言。「うんいいよー。」と答えると「え、ほんとにたべちゃうよ。」と食い意地。「ごめんウソ」と答えると「しってるよ」と。なんやそれ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43457753/picture_pc_57ff39258656eeec67095c93c95f7428.jpg?width=800)
基礎と土台となる材木を固定するアンカーボルトを通す穴をドリルで開けます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/43457923/picture_pc_5e6fed36abbbfd08bd4bf26a3b547dfc.jpg?width=800)
これが間竿(けんざお) 前回の記事
6尺=1間=約1820mm
「ミリ」ですらよく分からないのに、とうとう「いろはにほへと」から始まり「三寸2分五厘」や「尺」までじゃんじゃん出てくる。。。
木工事に入った途端、急に夫めっちゃ厳しい。どゆこと?私、弟子入りしたのかな?
帰宅後、家事を放棄するという無駄な足掻きに出る。
色は匂へど 散りぬるを
我が世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず
色は匂へど 散りぬるを
香りよく色美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまう。
諸行無常(しょぎょうむじょう)
我が世誰そ 常ならむ
この世に生きる私たちとて、いつまでも生き続けられるものではない。
是生滅法(ぜしょうめっぽう)
有為の奥山 今日越えて
この無常の、有為転変の迷いの奥山を今乗り越えて。
生滅滅己(しょうめつめつい)
浅き夢見じ 酔ひもせず
悟りの世界に至れば、もはや儚い夢を見ることなく、現象の仮相の世界に酔いしれることもない安らかな心境である。
寂滅為楽(じゃくめついらく)
平安時代に流行した歌が、こんなにもテクノロジーの発展したこの時代の設計図に未だに脈々と受け継がれてる日本の美意識の高さに恐れ入る。
その通りでございますと図面に頭を垂れそうになる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?