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このアーティストのプレゼンは恥ずかしくてできません

私が美術学部で学んだアーティストで一番印象的で忘れられない人。クリス・オフィリ(Chris Ofili)はイギリスの黒人アーティスト。

このアーティストを知るきっかけになったのは、教科書の中から一人選び、プレゼンをすることになったから。私が狙うのは厚さ3センチくらいの教科書の中からぶっちぎり文章が少ないアーティスト。それが彼でした。

クラスの中で、同じアーティストにならないよう、事前に教科書を読んでくるようにと宿題がでた。でも、近代アーティストは読むのが大変。読んでも、読んでも、アーティストの考えが分からない。初めは作品が好みなアーティストを読んでみたが、プレゼンできるまでには至らない。ということで、超超超短い文書のアーティストを選んだ。どうせ読んでも、分からないのであれば、今読んでも意味ない。読まずにクリス・オフィリに決定!

ラッキーなことに、クリス・オフィリを選ぶ人が誰もいませんでした。
やっぱり私ついてる!

プレゼンが進むごとに分かったことは、近代アートはアメリカ人でも理解に苦しんでいるときがある。ネイティブが分からないのであれば、私には無理無理。あ~良かった短い文で。

そろそろ私のプレゼンの順番。内容が分かるかどうか、ドキドキしながら読んでみる。

えっ?私にも超わかる?!
でも、でも、この内容発表できない。分かるけど、発表したくない⤵
最悪だ~。最悪だ~。最悪だ~。

ものすごい後悔と、クラスメイトが選ばなかった理由が分かった。

作品名 The Holy Virgin Mary(聖母マリア)

パッと見た感じは現代的な表現方法の黒肌のマリア像。

一つ一つに深い意味があり、彼のルーツであるアフリカと繋がりがあることも分かった。作品のコンセプトは個人的にも素晴らしいしと思ってしまった。でも、発表したくない。

聖母マリア絵はゾウの糞の上にド~ンと載っている。
ゾウのうんこにも彼のルーツやら深い意味があるんだと。

発表を一番拒んだ理由が、マリア像の周りの飾り。ポルノ雑誌から切り出した『女性陰部』を貼り付けていること。これに関しても、深い意味があることが分かった。

結局、逃げることもできずプレゼンしました。超恥ずかしかった。これほど人生の中でバ〇ナを連呼することは無かったし、超プレゼンをしたくないと思ったことはなかったなぁ。

でもね。引き寄せの勉強をした今だから思うことは、この選択も全て『最適』だった。最高でも、最悪でもなく、最適。

別のアーティストを選んでいたら、歯が立たなくてプレゼンできなかった。あと、成績にも影響が出てたかも。

やっぱり最適だね。


興味がある人は調べてみて
Chris Ofili  『The Holy Virgin Mary』

素敵な作品です。






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