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学校心理士と学ぶべき分野1

1 学校心理学と学校心理士
「学校心理学」は学校教育と心理学を統合する学問体系
学校心理士の役割
・子どもの成長発達を促進する
・子どもを中心として保護者と教師とをつなぐ
・カウンセリングやコンサルテーション
・学習の進捗にかかわる教師や保護者への支援

必要な条件
・深い人間愛をもつ
・子どもたち、保護者、教師を暖かく支援できる
・教育の質を今よりも少しずつ上げていく気概をもつ

2 学校心理学とそれを支える心理学的基礎
(大学院で学ぶ8領域と2基礎実習科目)

「学校心理学」
学校心理学とは学校教育において一人ひとりの児童・生徒は学習面、心理面・社会面、進路面における課題への取り組みの過程で出会う問題状況の解決を援助し、成長を促進する心理教育的援助サービスの理論と実践を支える学問体系である。

「教授・学習心理学」
・教授学習とは、学習に関する基礎理論を学校教育での教科の指導法の改善に応用することを目指す。教授法は連合理論、認知理論、社会的構成主義などの学習の基礎理論。
・学習心理学とは日常の生活の中で当たり前に生じている行動の変化とそのメカニズムが学習心理学の研究対象。どういう経験がどのように行動を変えるのか、行動の変化があったときにその原因は何か、よりよい行動の変化をもたらすにはどういった経験が必要なのか、といった問いに対する答えを明らかにしていくのが学習心理学。

「発達心理学」
発達心理学とは、精神発達を対象として一般的傾向、その法則などを研究する心理学。受胎から死に至るまでの生体の心身の形態や機能の成長・変化の過程、これに伴う行動の進化や体制化の様相、変化を支配する規制や条件などを解明し発達法則を樹立しようとする心理学の分野。精神の発達で時間経過に従って生じる変化に関する特徴や法則性、変化を推し進める要因について検討する心理学。
子どもの発育発達は身体運動面だけでなく、言語的面、芸術的面、社会的面、倫理数学的面、感情的面などの総合的に考えて実践していくことが大切。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、感覚など五感すべての面でバランスよく開発されることも重要な要素。

「臨床心理学」
臨床心理学とは、悩みや病気、障害などを抱えた人を理解し支援することを目的とした心理学の分野。人間の個別性を重視しながら生身の人間関係を扱う学問。臨床心理学では「こころの悩み」を持つ人々をどのように理解し支援したらよいのか、その理論や技法。こころの健康に役立つ実践的な学問。
(技法的アプローチ、共通要因アプローチ、理論統合アプローチ)

「心理教育的アセスメント」
心理臨床場面において、まず問題となる心理・行動を明確にした上でその原因を探り、解決への糸口を探っていく。重要な役割が心理・教育アセスメント(面接、観察、心理テスト)→家族、学校、職場の人間関係、またはクライエントの健康的側面、趣味、スポーツ、あるいは将来への志向性などについても聞く。
アセスメントとは、主観的情報・客観的情報をもとに分析・統合、判断・評価し、意見・印象などを記述すること。「現状判断」「原因の特定」「今後についての予想」が漏れてないかチェック。子どもにとってどういう状況なのかをできるだけ正確に見定めるために行う。生活において子どもにかかわるための工夫や、学校の学習指導・支援の方向性について「どうなりたいか」「どうやっていきたいか」

指導・援助の対象となる児童が課題に取り組むうえで出会う問題や危機の状況についての情報を分析を通して心理教育援助サービスの方針や計画を立てるための資料を提供するプロセス
・事前にある情報は整理して準備しておく
・現在の利用者の状況を理解する
・できること・できないことを把握する
・利用者や家族の要望や目標を聞く
・専門職のヒヤリングして多職種とも考える

「学校カウンセリング・コンサルテーション」
カウンセリング:主に心理の専門家がクライエントの話を傾聴したり受容したりしながら心情や状況の理解に努めることによって、主体的に問題の解決を行っていけるようにサポートすること

コンサルテーション:問題の解決を手伝う業務、援助が必要な人に対して異なる専門性をもつ人たちがより効果的な援助活動を行うこと

「特別支援教育」
障害のある児童の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、児童一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導および必要な支援を行うものである。

「生徒指導・教育相談・キャリア教育」

プラス
基礎実習科目(1)心理的アセスメント実習と(2)学校カウンセリング・コンサルテーション基礎実習を習得する必要がある。




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