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心理教育的援助サービスの援助者

心理教育的援助サービスは、教師・保護者・SCらによる
チーム援助。
子どもへの心理教育的援助を担う援助者=ヘルパーの役割

①専門的ヘルパー=心理教育的援助サービスを主たる仕事とする援助者、学校心理士の資格をもつ者は専門的ヘルパーの資質をもつ。
(教育相談センターの相談員、SC、SSW、適応指導教室の指導員、教師=教育相談担当、特別支援担当、教育相談コーディネーター、特別支援教育コーディネーター)

②複合的ヘルパー=複合的な仕事に関連して心理教育的援助サービスを行う援助者、すべての教師は授業や特別活動を通して子どもの学校生活を援助している。
教師は子どもの成長に幅広くかかわり心理教育的援助サービスの基礎的な知識やスキルが求められる。

③役割的ヘルパー=役割の一つとして心理教育的援助を行う援助者、保護者。子育てが困難な時代、保護者が役割的ヘルパーとして機能するよう援助することが求められる。

④ボランティア的ヘルパー=自分の職業や家庭とは関係ないところで自発的に援助を行う援助者。(友人、地域の人など)学級の子どもが自発的に友人を援助するときそのボランティア的な行動を大切にしながら、援助する子どもにとっても援助される子どもにとっても学級にとっても成長の機会にする工夫が必要。

3段階の心理教育的援助サービス
○一次的援助サービス
・すべての子どもを対象に行う発達促進的な援助サービス
・発達促進的援助は、子どもが発達する人間として、また学校生活を送る児童生徒として、課題に取り組むための力(学習スキルや対人関係スキルなどの学校生活スキルを高めること)
・多くの子どもが共通してもつ課題(入学時の適応)に対して事前に準備的な援助(オリエンテーション)を行う。
・わかりやすい授業づくりや自分を発揮できる学級づくり、親切な学校環境の整備(掲示物を分類してわかりやすくする)など。
=学校心理士は一次的援助サービスを計画するためのコンサルテーションを行ったり実際の援助サービスを協働で行ったりする。

○二次的援助サービス
・登校しぶり、学習意欲の低下、学級での孤立など学校生活の苦戦が始まったり、転校生など問題をもつ危険性の高い子どもに対する援助サービス。
・子どもの問題状況を早期に発見し、問題状況のアセスメントを行いながらの適時の援助であり、まさに予防的な援助サービス。
・SOSチェックリストやQUなどを活用して子どもの苦戦に気づくことが必要。
=学校心理士による担任や保護者へのコンサルテーションは二次的援助サービスにおいて有効。

○三次的援助サービス
・不登校、LD、ADHDなどの発達障害、あるいはいじめ、非行などの問題状況により特別な援助を個別に提供する必要のある特定の子どもへの援助サービス。
・子どもにかかわるヘルパー(学級担任、保護者、養護教諭、コーディネーターなど)の援助チームで子どもの状況についてていねいなアセスメントを行い、共通の援助方針を含む「個別の指導計画」を立案し、それに基づいて援助サービスを行う。
=学校心理士は援助チームにおいて、専門的なアセスメントの実施やアセスメント結果のまとめ、子どもへのカウンセリング、コンサルテーションなどの活動が期待される。援助チームのコーディネーター。

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