クラシック蘊蓄会話1:ドヴォルザーク交響曲第9番1楽章ティンパニロール問題
私は中高6年間吹奏楽部だったのですが、その時の先輩後輩で、レコード談議をしてまして、こないだマニアックだな〜って思ったやりとりをまとめてたんのですが。
また面白い話題だったので、noteにまとめてみました。
その内容というのは、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第1楽章の開始数分のところのティンパニロールを、打ち直すか打ち直さないかという話題です。
そう、思い出した。そもそもなんでその話題になったかというと、母校が吹奏楽コンクールで全国大会に出たときに、自由曲がグノーの「ファウスト」だったんですけど、その最後のティンパニロールがあるか無いかってのが、まず事の発端。
Synfonie-Orchester und Chor des Bayerischen Rundfunks
Sir Colin Davis
このバージョンはティンパニロールがないですが、あるバージョンも存在します。ロジェストヴェンスキー のは入ってるらしい。聴いてみたい!
バーンスタインのも入ってなし。
ティンパニロールあるやなしやの話で盛り上がってたところ、こんな燃料が投下されました。
「新世界の一楽章、ティンパニロール打ち直す打ち直さないっていうのもあります。」
「ケルテスの二つの録音、有名なVPO盤は打ち直しなし、
全集録音しているLSO盤は打ち直しあり。1分50秒後あたりのロールです。
細かいけど毎回気になる存在感!」
譜面で言うとここ!
「ケルテスVPOのティンパニは音色がとにかく神」
「すごいですよね!LSOのが凡庸に聞こえるほどの衝撃!」
「録音やマイクの狙い方もあるんだろうけど、オールタイムベストのティンパニは、おれ、これw」
「ウィーンフィルの使っている楽器ってところがすごいな〜本当にいい音してますね」
「常にウィーンフィルのティンパニがこうかっていうと、そうでもないんですよね」
「LPの新世界といえばこのケルテスVPOっていうくらい名盤ですよね。」
「結構簡単に手に入るのかな」
「オリジナルは激高ですね」
やべえ。ついていけねえ。
「打ち直し問題のとこスコアみると、打ち直すよね、これは。」
「打ち直しますね」
「でも、あれかな。スコアによって違う的な感じですかね。トリルの位置が一つ前の版があったりするんですかねw」
「アーノンクールはどうだったかな、とか」
「アーノンクール、打ち直さない!」
「ノリントンはどうかなあ」
「打ち直さない!」
「こっちが主流なのかな。」
「最新の校訂ではそう、みたいな。」
「打ち直しを当たり前とおもってました!
初めてVPOケルテス聴いた時に驚いたので。」
「ただケルテスの録音順で言うとVPO→LSOだと思うんですよね。」
「なるほど」
「その間に新校訂版がwカラヤンも打ち直してるよね」
「チェリビダッケ、打ち直してないwでも、打ち直してるけど極端に小さい、ってことかも録音があまり良くなくてわからないw」
「そして、この箇所にいたるまで2分超えw」
「でも、チェリビダッケの新世界、すばらいいですよね」
「すばらしい」
「解釈の範囲ですかね。だとしたら小節またいだところも打ち直さないと。
ブライトコプフ版です」
「カラヤン、Bphとの最初の録音は打ち直してないように記憶してますね。そのあとは打ち直してるような…」
「弦が入るのと同時に打ち直してるのかな…」
⇧カラヤン1964年
「そっか、いくつかあるわけですね」
ここでやっと私が登場!
「すごい考察だなーーこの話題笑」
そして数日後、、、
話題は尽きず、、、
「新世界のティンパニ打ち直し問題、
僕の一番好きなティンパニ奏者、北ドイツ放送響のキュルリスは打ち分けてました◎」
皆様もぜひ聴き比べてみてください。時間が足りん。。。
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