祭壇

台湾のお祭り・廟會のこと①

いつやってるの?

各廟(ここでは主に道教の廟・お宮についてお話します。中華圏では道教信仰が根強く、廟ごとにセンターの神様の他、ありとあらゆる神様、時には観音様や地蔵菩薩までが勢ぞろいし、AKBならぬ神様のデパートのようになっていることが多いですw もちろん多民族国家台湾では、仏教・キリスト教など様々な寺・教会・宗教施設も多数あります。)のお祭りは、農暦、日本でいう旧暦で決まっています。
その多くが神様の誕生日で、その年の曜日まわりに合わせて(人間界の都合いいように)祭礼日をずらしたりはしません。
祭りの規模は様々ですが、生誕日の前日ときには前々日の晩にも夜巡、または暗訪といって、神様と、神様を警護する将軍たちが管轄区域の街中を練り歩いて妖怪・悪霊・魑魅魍魎を掃除する賑やかなパレードがあったり、生誕日の前後期間合わせて1か月ほど、文化節・文化祭と銘打って関連イベントや行事があるものもあります。詳細スケジュールは、それぞれの廟や、
祭愛好家団体(出る人・見る人・撮る人)のフェイスブックページで確認したほうが良いのですが、
たとえば、台北三大廟會(台北霞海城隍廟・艋舺青山宮・大龍峒保安宮)のスケジュールは、台湾交通部観光局のホームページなどでも確認できます。
ところでみなさん、神様一人ひとりに誕生日があるって、知ってました⁈
日本ではたぶんお釈迦様(花まつり)くらいではないでしょうか。
逆にいうと、祭は生誕日に合わせて農暦で固定されているので、そこを新暦に変換してみていけば、旅行中にみる機会があるかもわかるし、
祭に合わせて旅行を計画することもできます。
ちなみに、台湾でいちばんたくさん祀られているといわれるのが媽祖様
(航海の安全を守る女神だが、キリスト教におけるマリア信仰のように、
母なる存在として信仰する人が多いとか。天上聖母という名前がまさに媽祖様の別名です。台湾の中華系の先祖(台湾には漢人渡来以前から住む少数民族も多数います)はみな船に乗って大陸から渡ってきた人々であり、
今があるのはご先祖様を守ってくれた媽祖様のおかけ、という考えもあるようです。日本でも横浜や長崎、東京でも大久保に媽祖様います。)で、
生誕日の農暦3月23日に合わせ、各地でお祭りがあり、なかでも台中は大甲の鎮瀾宮へは、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼のごとく、台湾各地から、徒歩や自転車他、さまざまな手段で人々が思い思いに巡礼する媽祖巡礼が有名です。

写真は、最強の縁結びで有名な月下老人のいる、台北霞海城隍廟の廟會で、城隍様の乗った駕籠(神輿)を衛る八將團(@大稻埕麒麟會)の魂入れが終わった瞬間。
そうなんです!練り歩く派手派手なお兄様方、ただのコスプレではなく、
神前で魂入れの儀式があり(かっこいい!)、巡行おわり、お神輿が廟に無事戻りお役目を終えたあとの魂抜きを経て、将軍から人間に戻るのです。
次回は、祭りの流れやみどころ、タブーや注意点についてふれます。

八将

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