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被災地の焦り〜忘れないで
被災して一番の心配事は、世間から忘れられることです。発災直後は何時間でも報道されていたのに、取り上げられる時間は日に日に減っていきます。NHKは、毎日短時間でも取り上げてくれているので本当にうれしい。
報道される量が減ると、被害が収まっているかの印象を与えるかもしれません。現地の認識は違います。地震が起こった1月1日から、町の様子は変わらないどころか悪化しているのです。
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初日の地震で崩壊した建物はあちこちでみられます。しかし、その後の余震で道路にまではみ出している建物も増えています。何百回と続く余震で、かろうじて体勢を保っていた家屋も、耐えかねて倒れます。
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また、市内の道路の損傷も激しいです。市内は大型の緊急車両が往来するため、発災当時はなめらかだった道路も、ひび割れ段差ができています。道路から自動車に伝わる振動は気持ちがよいものではありません。タイヤがパンクしないかいつも気にしています。
金沢市と被災地を結ぶ自動車専用道のと里山海道は全線の片側通行をめざし工事が進められています。通行できるエリアは増えていますが、道路が復旧しているというよりも、ほそい迂回路を仮設してなんとか通行できるようにしているのです。
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たしかに、上水道は一部復旧をはじめていますが、ごく限られた地域だけです。下水道の復旧は目処がたたないので、お風呂やトイレが使えません。(こっそり使っていても責められませんが、家庭内に逆流したり、マンホールがいっぱいになります)
全壊した建物で生活や仕事を再開できるわけはなく、いまでも炊き出しが必要とされている状況は変わりません。仮設トイレも必要です。地域の体育館に避難している人も多く、未だに寝袋の需要が高いです。
この状態が落ち着くには数年かかります。そのために、全国のみなさんの支援が欠かせません。一般の方が無理をして支援してくださる必要はないのですが、せめて忘れないでいてほしい。被災地の切なる願いです。
サポートをしていただけると泣いて喜びます。