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第5話【家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった】大丈夫へ変わるまで

雌伏の時。伸びんとすればまずは屈せよ。
辛い回だったが、次回の予告が明るい雰囲気だったので救われていくとよいと思う。

辛いことがありすぎると、人は感情をコントロールする。
よく分かる。
私事で恐縮だが、父は私が入社一年目に亡くなった。言葉では表現できないが大変なことが多く降りかかってきた。父は個人事業主だったので、事業の清算や家計のやりくりもしなければならなかった。一時期だけだったがサラリーマンをしながらの日々は、寝ていてもうなされるほどだった。

当時のことは覚えていない。もちろん日々を過ごしたことは事実だが、あまり考えないようにしていたので記憶に残っていないのかもしれない。
その後、母は認知症を発症し、子どもたちはそれぞれ障害を抱えていることが分かった。人は「神様は耐えられる人にしか試練を与えない」と言うこともあったが、そんなことを感じる余裕もなかった。同じようなことを岸田奈美さんも書いていたような気がする。かくいう私も過去に書いている。

人が記憶を制限するのは自分を守るためだ。そして、どこまでも気分が落ちていくのも同じ。でも、いつか浮上する。意識しなくても今生きているということはそういうことなのだろう。七実も次回からは浮上するに違いない。それまでは沈むだけ沈んで、思いっきり浮上して欲しい。今回の最後に、お父さんの耕助さんが、七実が生まれてからずっと七実の手を握り、肩を抱き励まし続けているメタファーが効いていた。

さて、今回も熱帯魚ショップ?で働くマルチが、短いながらも貴重な役回りでうれしかった。この作品で彼女は水のイメージなのだな。次回以降の活躍を期待している。

第5話 見逃し2分ダイジェスト


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