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初めて&独りでイタリア旅行した話#6 2日目-ヴァチカンとローマ散策

こんにちは。
イタリア旅行2日目。今日一日はヴァチカンとローマを散策します。

前回はこちら



2日目の朝

時刻は朝6時過ぎ。外はまだ暗い中、ローマ市街をテルミニ駅に向かって歩きます。石畳の歩道や西洋建築物独特の街並みに、どこか古代ローマの匂いというか息吹を感じます。
テルミニ駅からはメトロでOttavianoまで移動、朝霧に包まれた薄明かりの中、サン・ピエトロ大聖堂へと向かいます。

朝6時過ぎのローマ市街。日曜早朝だからか人通りはほとんどなし。

サン・ピエトロ大聖堂

7時頃にヴァチカン市国の入口に到着も、すでに50人程度の行列でした。事前に調べていた開門時間に合わせて来たはずですがどういうことなの…
先にテルミニ駅近くのスーパーで何か朝食を買おうと思っていたのですが、肝心のスーパーを見つけられず腹ペコでした。ここで前日機内で食べなかったナッツ(と持参したプロテインバー)が役立ちました。良かった…!

開場まで待ち。あのアーチの先がヴァチカン市国ね。

開門予定時刻から約1時間後セキュリティチェックが開始、ようやくヴァチカンに足を踏み入れます。
そういえば後で知ったことですが、並んでいた場所がイタリアとヴァチカンの国境だったようです。こんなに簡単に国境を超えられるのもローマ観光ならではでしょうか。

朝陽に照らされるサン・ピエトロ大聖堂。いいね!

まずはクーポラ(ドーム)を登ります。階段かEVのいずれかを選べるのですが、私は階段を選択。
16世紀に再建されたルネサンス様式を体感するように、一歩一歩登っていきます。

途中のテラスでは、荘厳な彫刻群がヴァチカンのみならずローマ市街までも見下ろしています。これらの彫刻は、ベルニーニやミケランジェロなど、ルネサンス期の巨匠たちの手によるもののようです。

テラスの彫刻群。意外と立ち止まる人は少ない。

途中ドーム内部のモザイク壁画を見たりして、さらに上を目指します。
最後は狭い螺旋階段を這うように登りようやく頂上へ。ヴァチカンを囲むローマの街並みが一望できます。本当にすごい。まさに絶景でした。

太陽の光に照らされた永遠の都の姿は、まさに神々しい光景でした。東側に広がるサン・ピエトロ広場、西側の緑豊かな庭園、そして遠くに見えるテヴェレ川の流れ。2000年の歴史が凝縮されたその景色に、しばらく時間を忘れ眺めていました。

クーポラを登り切った人たちへのご褒美、絶景すぎる。
時間を忘れて眺めていました。

大聖堂内部は、ルネサンス期の芸術の粋を集めた宝庫。ミケランジェロのピエタ像、ベルニーニの大天蓋、そして天井のモザイク画。それぞれが圧倒的な存在感でした。
丁度始まったミサでは、パイプオルガンの荘厳な音色と聖歌隊の歌声が聖堂内に響き渡り、神聖さ強く感じられる体験ができました。運が良かったですね。

ナヴォーナ広場~トレヴィの泉

大聖堂をのんびり見学していたら時間はもう9時半過ぎ。ヴァチカンを後にし、急いで10時開始のツアー参加のためナヴォーナ広場へ向かいます。途中のタバッキで水(€1)を購入。

ナヴォーナ広場、かつては競技場だったからか競技トラックに近い楕円型です。バロック建築の傑作と知られている3つの噴水、その中でも中央にある「四大河の噴水」はベルニーニ作とのこと。ナイル、ガンジス、ドナウ、ラプラタの4つの川を擬人化した彫像が、オベリスクを支えています。
晴れていたのと日曜だったからか、観光客は多かったです。観光客相手に栗売りのおっちゃんがいました。

栗を売るおっちゃん。こういうのイタリアでは多いのかしら?
四大河の噴水。彫刻を間近に見ることができます。

その後はパンテオンへ。2000年以上前の建物がまだ立派に現存していることがすごいですね。ドームの直径は40m以上、当時から建築技術は相当レベルが高かったということでしょうか、などと感慨に耽ってしまいます。デカい建物好きなので見ているだけで幸せ。
中には入らずガイドの説明を聞きながら、次はトレヴィの泉へ。

トレヴィの泉の彫刻はバロック様式とのこと。とにかくむちゃくちゃ人が多い。きっとスリも多いのではと思い警戒しながら近づきます。多くの観光客が後ろ向きにコインを投げていましたが、私は遠慮しました。

約1時間のツアーはここで終了。スマホで写真や動画を撮りまくっていたためかバッテリー残量が厳しくなったため一旦ホテルに戻ります。
道すがら小さなピザ屋さんで昼食。またタバッキで1Lの水を補充しました。

コロッセオ

https://ticketing.colosseo.it/en/

ホテルで休憩と充電をして、午後はいよいよコロッセオへ。紀元80年に完成したこの円形闘技場は、古代ローマの栄華と残虐さを同時に物語る象徴的存在といえます。最盛期には5万人を収容、剣闘士の戦いや海戦の再現まで行われたとのことです。

ホテルから歩いて10分ほど。突然現れるコロッセオ。

構造素材はレンガと石灰岩でしょうか、赤色と白色の石が目立ちます。アーチ状の開口部は計算されたように正確で、多くの時を経てもあまり屋根が崩落していませんね。
それから、私は入りませんでしたが地下には迷路のような通路があり、かつて剣闘士や野獣が闘う前に待機していた場所みたいです。

これだけの規模で、かつ正確な建造物を設計するのはすごいなと思います。

コロッセオの歴史は、古代は闘技場や海戦を模したエンターテイメントの会場として、中世には要塞として、ルネサンス期には石切り場として使用されていたようです。しかし、18世紀以降その歴史的価値が再認識され、保存の対象となったとか。現存の姿は、数々の歴史と修復を経ているんですね。

特に印象に残ったのはコロッセオの3階から見える景色です。中を見れば闘技場全体を、外を見ればフォロ・ロマーノやパラティーノの丘が一望でき、古代ローマの中心地を見下ろす感覚は、まさに筆舌にし尽くし難い。

時折吹く風が、2000年前の喧騒を運んでくるかのようです。しばらくは何も考えず佇んでいました。今回の旅の中で最も幸せだった時間の一つでした。

とにかく大きい!晴れていて暑かった。
中央のくぼみに見えるのが地下のようです。

フォロ・ロマーノ

コロッセオを出て隣接するフォロ・ロマーノへ。ここは古代ローマの政治・経済・宗教の中心地でした。カエサルが暗殺されたポンペイウス劇場跡、元老院議事堂、ウェスタの神殿など、ローマ史を語る上で欠かせない遺跡が点在しています。時間の都合で詳しく見ることはできませんでしたが、かつての栄枯盛衰を想像しながら散策します。

石像は首や顔が取られているものが多数
ベンチのような石に座って休む人もちらほら
たぶん、アントニヌス・ピウスとファウスティナ神殿とのこと。

2日目のまとめ

この日の歩数は3万歩超。疲労困憊でしたが、古の歴史を一日で巡る贅沢な時間と言えました。

旅の醍醐味は、その土地の歴史や文化を肌で感じることだと思います。古代から中世、ルネサンス、バロック、そして現代まで、ローマ(とヴァチカン)は本当に「一日にして成らず」と感じました。

空気、風、建物、風景、人々、すべて日本とは違うもの。海外旅行ってこういうものなんだな、などと思ったりしました。

もし次訪れるなら他にもいろいろなスポットを訪れたいものです。骸骨寺とか。そして、今回叶わなかったシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの「最後の審判」も、いつかは必ず見たい!

そうそう、夕食を食べに出ようと思ったのですがあまりに疲れていて18時ぐらいから夜の2時ぐらいまで寝ていました。zzz…

※3日目に続く

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