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北海道周遊 2018年冬① 釧路・東根室・網走

2018年9月6日。北海道では胆振東部地震が発生し、大きな被害が発生しました。この影響で、当初9月いっぱいまでの発売だった「キハ183-0系記念入場券」がの発売期間が延長されました。JR北海道でも一部区間で長期運休が発生しましたが、主要幹線は年末には復旧していたため、年末の北海道旅行を決行しました。

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2018年8月から、関西ー釧路にpeachが就航し、話題となりました。それまで関西地方から道東には、伊丹空港から釧路に季節便が運航されていたのみで、関西圏から初めて定期便が道東に就航したことになります。今回は、この関西釧路便で初めて釧路空港に降り立ち、北海道をほぼ1周することにします。

関西 10:00→(MM125)→釧路 11:55

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MM125便はほぼ定刻通り釧路空港に到着しました。冬休み期間ということもあって、家族連れも多く見受けられます。飛行機到着後15~20分で釧路駅行きのリムジンバスが出発とのことでしたが、手荷物受取に時間がかかっているらしく、出発は遅れそうです。

釧路空港→(阿寒バス 空港連絡バス)→釧路駅

釧路空港は釧路の市街地から約20km離れた丘陵地にあります。釧路駅まではおよそ45分です。バスは出発が遅れたものの、路肩に雪の残る中を順調に走り、13時過ぎに釧路駅に到着しました。

まずは今回の旅で使う切符を買いに窓口に向かいます。

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今回使用する切符は「Peachひがし北海道フリーパス」。peach便で新千歳空港または釧路空港を利用した場合に限り、窓口で当日の航空券を提示することで購入できます。券面に記載されている通り、札幌から道東にかけて広いフリー区間が、特急列車の自由席も含めて5日間乗り放題という大変お得な切符です。25歳以下の方は身分証を提示すると、U25としてさらに割引になります。1日あたり青春18きっぷより安い値段で特急にまで乗れるわけですから、利用しない手はありません。

みどりの窓口でわがまちご当地入場券も購入します。

13. 釧路駅

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発売場所 釧路駅 みどりの窓口(5:20~22:30)

表面は釧路市内を流れる釧路川を渡る「くしろ湿原ノロッコ号」。夏季の観光シーズンに釧路駅から釧網本線の塘路駅まで運転されます。裏面は釧路市内の釧路湿原や幣舞橋がデザインされています。釧路の名は、諸説ありますが、アイヌ語に漢字をあてたものとされています。

今回の旅の主目的は、「キハ183-0系記念入場券」のコンプリートです。全17種類発売のため、17駅をめぐりながら、「わがまちご当地入場券」のほうも集めていく計画です。

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①釧路駅は特急「おおぞら」のデザインです。「おおぞら」は北海道初の特急列車の愛称としてつけられ、現在は札幌と釧路を結ぶ特急列車につけられています。ヘッドマークには釧路湿原を代表する鳥、タンチョウが描かれています。

釧路駅でフリー切符と入場券を手に入れ、ようやく改札をくぐります。まずは根室線の終点根室駅を目指します。

釧路 13:25→(普通根室行き)→根室 15:59

根室線は道央の滝川から富良野、新得、帯広、釧路を経由して根室までを結ぶ、全長443.8kmの長大な路線です。このうち、釧路から根室までの区間には「花咲線」の愛称がつけられています。1両のキハ54系気動車は、エゾシカ避けに何度も警笛を鳴らしながら進みます。花咲線沿線は道内でもエゾシカが多く生息しており、車内からも群れを何度も見ることができました。釧路から約2時間半で終点根室駅に到着です。

14. 東根室駅

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発売場所 根室駅 みどりの窓口(5:20~17:00)

表面は花咲線の海沿い区間を走るキハ54系気動車、裏面にはキハ54系と日本最東端の東根室駅がPRされています。花咲線は根室市街地に入り東根室駅を過ぎると、進路を大きく西に変えて根室駅に到着するため、日本最東端の駅は根室駅の一つ手前、東根室駅になります。

根室の名は、アイヌ語の「メム・オロ・ペッ」(わきつぼがそこにある川)に由来します。同じ根室本線沿いの「芽室(めむろ)町」も同じ由来です。

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根室駅でもキハ183系入場券を購入します。

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②根室駅は特急「まりも」のデザインです。「まりも」は道央と道東を結ぶ列車の愛称として使われ、2001年からは札幌と釧路を結ぶ夜行列車として運転されましたが、2008年に廃止となりました。根室駅には、2001年から2005年の夏季に釧路から延長運転されて乗り入れていたようです。

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根室駅からは先ほどの折り返し列車で引き返します。時間があればゆっくり滞在したい街なのですが、今回は行程の都合上いたし方ありません。次の16:09発の釧路行きを逃せば、19:01発の最終釧路行きを残すのみとなります。

道東は夏でも午後4時を回ると日が落ちてあたりは暗くなります。すっかり真っ暗になった中を、またエゾシカの群れに囲まれながら、列車はゆっくりと進んでいきます。

根室 16:09→(普通釧路行き)→東釧路 18:47

釧路駅の一つ前、東釧路駅で下車しました。釧路まで行っても乗り継げないことはないと思うのですが、時間がぎりぎりになるため、ここで釧路からくる列車を待ちます。

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東釧路駅は根室本線と網走方面に向かう釧網本線が分岐します。釧網線の列車はすべて東釧路から根室線に乗り入れて釧路駅まで直通します。東釧路駅は釧路の市街地にあるものの、大通り沿いの店舗の駐車場の裏側にあるため、あたりは暗く、乗換駅といった雰囲気はあまりありません。

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10分ほどで網走行きの最終列車が来ました。帰宅にいい時間なこともあってか、学生が多く乗っています。

東釧路 18:56→(普通網走行き)→網走 22:03

学生は途中の標茶(しべちゃ)駅でほとんど下車し、車内には片手で数えられるほどしか乗っていません。周囲には列車の前照灯以外の明かりはほとんどなく、真っ暗な中を列車はひたすら走ります。途中川湯温泉駅で釧路行きの最終列車と行き違いのため10分ほど停車したほかは、駅に停車するとすぐ扉を閉めて発車します。

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東釧路から約3時間、終着の網走駅に到着しました。車内の運賃表が3000円越えの運賃を表示しているのが、ここまでの行程の長さを物語ります。最終列車はほぼ出発した後ですが、みどりの窓口は営業していたので、入場券を購入します。

15. 網走駅

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発売場所 網走駅 みどりの窓口(5:20~22:35)

表面はここまで乗ってきた釧網本線を走るキハ54系。昼間ならオホーツク海が望めたはずですが、夜では何も見えません。裏面は網走から札幌まで走る特急オホーツクの写真がデザインされています。シンプルながら、好きな写真の1枚です。網走の名は、アイヌ語由来とされていますが、諸説あり、よくわかっていません。

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③網走駅のキハ183系入場券は特急「オホーツク」です。長年、札幌・旭川と網走を結ぶ列車名に使用されており、現在は札幌と網走を約5時間20分かけて結んでいます。

今夜は網走駅近くのホテルに宿泊します。ホテルの部屋からは網走駅の構内が見えます。北見からの最終普通列車と、札幌からの最終オホーツクが到着するのが見えました。明朝は始発の特急列車に乗車する予定ですので、目覚ましをセットして早めに寝ることとします。

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