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「良い市場に良いチームがチャレンジしていけば勝てる」千葉道場ファンドが共感したworkeasy社のカルチャー

こんにちは、千葉道場ファンドです。

このnoteは千葉道場ファンドの投資先起業家でつくるコミュニティ「千葉道場」のカルチャーを伝えるべく、道場内のヒトやモノ、コトにフォーカスにして発信していきます。

先日、千葉道場ファンドは、オンラインルームサービス「corom(コロム)」を展開しているworkeasy株式会社に対して出資しました。

workeasy社は2021年2月、オンラインルームサービス「workle」をリリース。当初はリテラシーの高いIT企業のリモートオフィスを市場参入のターゲットケースとしていました。

コロナ禍により対面でのコミュニケーションが困難になったこと、そして「みんなで集まって話す」「近づいてコソコソ話す」「手を振って合図する」など、普段はリアルで行なっているコミュニケーション手法に近いUXの実現にこだわったことで、従来のオンラインコミュニケーションツールや音声SNSを使いこなせない層の支持を獲得。

「お悩み相談」や「占い」などの、当初想定されていたビジネスシーンとは異なるコミュニティ形成の手段として利用されるようになりました。

この結果を踏まえてworkeasy社では「workle」のサービスを新しく「corom」としてリブランディングし「誰でも簡単にオンラインの部屋をつくって集まれるアプリ」としてサービス展開することを決定。そのための資金として今回、千葉道場ファンドなどからの資金調達を受ける運びとなりました。

千葉道場・廣田航輝(左)と、workeasy株式会社・佐治浩一郎さん(右)

今回は、workeasy株式会社の代表取締役・佐治浩一郎さんと、千葉道場のキャピタリストである廣田航輝が対談。お互いに感じた印象や、資金調達が実現するまでの起業家と投資家の関係構築、出資に至った要因などについて、赤裸々に語っていただきました。

僕たちは『少数精鋭で全員がプロフェッショナル』なんです

ーーまずは、お二人が知り合った経緯やお互いの第一印象について教えてください。

佐治「今年の6月頃に『StartPass』というスタートアップの経営リソースをサポートするサービスを介して、僕から千葉道場さんにメッセージを送ったのがきっかけです。千葉道場さん以外にも数10社のVCさんに連絡をとりましたが、中でも千葉道場の廣田さんは『めちゃめちゃ話しやすいなあ』というのが第一印象で。相槌を打ってくれることだったり、僕が話をしやすいように質問をしてくれることだったり、僕からの一方通行のプレゼンにならないよう会話をしてくださることが良いなと感じました」。

廣田「これは他のVCもみなさんそうだと思いますが、私たち千葉道場はファウンダーのパーソナリティーをすごく大事にしているファンドです。なので、送っていただいたメッセージだけで判断するのではなく、必ず一回はお会いして会話する、ということを大事にしています」。

「佐治さんは高校在学時にプロテストに合格した実績を持つ元プロボクサーで、高校卒業と同時に引退をされて、情報通信業の会社に勤めた後、会社を辞めて起業しています。立ち上げた会社では、最初は通信サービスの営業やOA機器の販売などを行ない、途中でITプロダクトの開発というスタートアップ的なアプローチの会社運営にシフトしています。なぜ、このようなキャリアから今の領域で勝負されようと思ったのか、シンプルに興味を持った、というのが第一印象です」。

ーー最初の出会いから出資決定までのコミュニケーションの中で印象に残っているエピソードを教えてください

佐治「最初にお会いした次の日に、サービスを使ってみた感想や改善点などがフィードバックされてきたことが衝撃でした。そんなことは他のVCさんとのコミュニケーションでは無かったので。びっくりしましたし、すごく嬉しかったですね」。

廣田「投資検討の際に『触らないと分からない』ということを大事にしています。ソフトやアプリであればダウンロードして使ってみたり、製品であれば買って体験してみたりするようにしています。もちろん、全てに対して時間やリソースを割いて検証することは難しいですが、ある程度興味を持ったプロダクトに関してはきちんと触ってみて、それがどういう作りをしているのか、どういう人に刺さりそうなのかを想像することにしています。そうすることで、空論になり過ぎず『手触り感』を持ってファウンダーと会話することは心掛けています」。

「逆に私から見て佐治さんについて印象に残っているのは、とにかくレスポンスが速い、ということです。ただ投資検討の中でのメッセージのレスポンスが早いだけでなく、プロダクト開発や組織運営にも連動している所が凄いと思っています。『どういう組織を作られているのか』『プロダクト開発のPDCAサイクルをどう回しているのか』といった点が、あらゆるコミュニケーションでのテンポの速さから感じることができて、それが印象に残っていますね」。

佐治「『少数精鋭で全員がプロフェッショナル』というのが、僕たちworkeasyの強みなんです。レスポンスもそうですが、プロダクト開発のスピードも我々は相当速いと思います。しかも開発チームはデザイナーとエンジニア2人の3人だけ。この体制で、開発や運用に関してはすべて期日どおりに間に合わせることができています。この点はアピールポイントですね」。

廣田「千葉道場ファンドは取締役の石井や代表の千葉も元々、プロダクトを作っていた側のアントレプレナーです。なので、アプリの音声の設計だったり、UIの設計だったり、シームレスに使えることだったりなど、佐治さん達が開発されるプロダクトの凄みはチームで議論する中でよく分かりました」。

良い市場に良いチームがチャレンジしていけば勝てる

ーー出資を決定づけた要因について、起業家、ファンドの立場からそれぞれお聞かせください

佐治「千葉道場さんとは、コンタクトをとったVCさんの中で一番やり取りをしたんですよ。廣田さんとは6~7回ほど面談させていただきましたし、廣田さんだけではなく石井さんとも3回ぐらいミーティングをしました。そうやって回数を積み重ねていくうちに、段々と千葉道場さんから出資を受ける流れになっていって。最後の2、3回ぐらいはもう、千葉道場から出資していただく前提ですべて動いていたくらいです。それほどまでに親近感を感じられるようになったことが大きいですし、それとやはり千葉道場のコミュニティに入ったら得るものは大きいだろうと思ったことも、大きな要因になっていますね」。

廣田「私たちファンド側の立場からお話すると、3~4回目ぐらいから、プロダクトの開発思想やチーム体制の話などといったコアな部分についてディスカッションするようになって、そのあたりから本格的に『出資しよう』という方向になりました。一番の決め手は、先ほども話題にあがった『組織体制』の強さです。人数が少ない中で、きちんとPDCAサイクルを回して、高品質なプロダクトを開発できている。良い市場に良いチームがチャレンジしていけば勝てるという感覚がありました。そういった意味でworkeasyさんのチームにはベットしてみたいと思いました。シードでは面談の回数が多かった方だと思いますが、それだけ事業やチームを深く理解できました」。

「それと、千葉道場はファンドであるとともに、起業家同士のコミュニティの側面も強いんです。なので、千葉道場というコミュニティに入っていただきたい方かどうか、というところも大事にしています。その点、佐治さんは千葉道場のカルチャーにフィットすると感じたことも、大きな要因です」。

千葉道場は起業家の悩みを解決する「土壌」を作ってくれる

ーー佐治さん(workeasy)の立場から、千葉道場のコミュニティに対して感じるメリットなどについて教えてください

佐治「一言で言うと『基準値の高さ』ですね。地方スタートアップのデメリットの一つなんですが、大きいことを言えない、話す相手がいないといった悩みがあります。地方では、月に給料が100万円以上あって、それなりの高級車に乗っていれば成功者扱いになってしまうんです。僕自身はそういうことには興味なく、『世界で勝負できるようになりたい』と思いつつ、それを人に話すことができない。話したとしても理解されないモヤモヤがずっとあった中で、千葉道場さんの『キャッチ・ザ・スター』『時価総額1,000億円は通過点で1兆円を目指す』というビジョンに、心が燃えました」。

「千葉道場のコミュニティでは、月に一度の定例以外でも日々、何かあればメッセンジャーでやりとりをしています。中でも廣田さんは完全にworkeasy社の中の人みたいな立ち位置で接してくれるので、些細なことでも連絡しやすくて助かります。あとはなんと言っても、半年に一回の千葉道場全体での合宿ですよね。僕からしたら雲の上の人達が、貴重な体験談をみんなに余すことなく共有してくれる。地方スタートアップでは絶対手に入らない経験談なので非常に勉強になります。僕は今はもらってばかりですが、早くGiveできるようにならないとな、と刺激を受けます」。

ーー廣田さん(千葉道場)の立場から、起業家とのコミュニケーションに関して心がけていることなどについて教えてください

廣田「1つが『無駄な時間を絶対にとらない』ことです。CEOにとっては時間が最も大事なリソースです。無駄なミーティングややり取りをして時間をとらないことを心がけています。もう1つが『出来ることを、出来る人がやる』ということです」。

「例えば私自身は、ファイナンスやSOの設計といったことは得意なので、そういった相談に乗ることは出来ます。一方で、例えばカスタマー向けのマーケティングをどうしようか?といったことは、やったことがないので出来ません。なのでそういった相談をもし受けた場合は、そういったことが出来る人につなぐようにしています。要は、起業家が抱える問題や悩みを解決に導くための『土壌』を作るのが、私たちの役割なんです。そういった観点から『出来ることを、出来る人がやる』ということを大事にしています」。

人生で大切なことと出会える体験を提供し続けていきたい

ーーさきほど佐治さんは「千葉道場のビジョンに心が燃えた」と仰られました。最後に、佐治さん自身がworkeasyのプロダクトを通して、叶えたい世界観を教えてください

佐治「コロナ以前から働き方の変化もあり、好きな時間と場所で仕事をしていくことが一般的になった一方、人と人との関係性が薄くなり、孤独や虚無感といった心の問題を抱える人が増えています。多くの人は何かしらのソリューションでオンライン上に居場所を持っていますが、ITリテラシーが低い方は、それらのツールを使いこなすことができないので日常的な居場所にはなりません」。

「『Clubhouse』が分かりやすい例ですが、既存のSNSって基本的に社会的に強い人が発信してるんですよね。すでに何かで有名だったり、成功している人が発信しているんです。それだと、そうでない方々はそこに居場所を作ることは難しい。僕が目指しているのは、そういった既存のSNSやコミュニケーションツールを使いこなせなかった人達の『居場所』を作ることです」。

「coromを利用することで、仲間・自己肯定感・安心感といった人生で大切なことと出会える体験を提供し続けていきたいと考えています。その結果、今まで埋もれていた才能ある人たちがより社会で活躍できるようになり、日本や世界の発展に繋がることを願っています。そして誰もが、いつの日か、死ぬ時に『生まれてきて良かった』と思える世界を実現していきたいです」。

「一方で、いち経営者としては『会社の時価総額1兆円』を目指しています。今日のインタビューではスピード感の話も出ましたが、実は来年4月には海外進出することをもう決めているんです。インドネシアを皮切りに、まずは東南アジアでcoromのサービスを展開することを計画しています。coromのUIは直感的なので、言語の壁も簡単に乗り越えられると考えています」。

workeasyでは、UIデザイナーなどの職種を募集しています。興味のある方は下記リンクにアクセスしてみてください。


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