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「裁量権の大きいベンチャーを志望しています」て、ちょっと思うところあり

「裁量が大きいベンチャーに就職して大きく成長したいと思います。」という言葉を、面接の場面ではよく聞きます。成長意欲高くて素晴らしいなー、と思いつつ、誰でも裁量権をもらえるわけではないとも思う。

そもそも裁量権とは、

その人の考えによって処理できる権利を指します。
たとえば、予算をどう采配するか、システム開発で何の言語を採用するかなどを決める、意思決定権を指します。
参考:裁量とは?裁量権を持つメリットやデメリットを解説!

裁量権、つまり意思決定権は、事業に関わる多くの人の仕事を決めることと言っても過言ではない。その権利を誰にでも、ほいほいと渡せるかと言うとNoだろう。

また裁量権 = 自由に仕事ができる、と勘違いしている人も多いように見受けられるが、これまた間違った解釈ではないだろうか。

裁量権が多いと言われることが多いベンチャー企業は、足元の業績を安定化、または昨対比での大きな成長が求められている。その成長をないがしろにして、何でもかんでも好きなことをやらせるかと言うとNoだろう。

各個人毎に与えられる目標は、企業成長の戦略からブレイクダウンした、重要な目標である。各個人の目標を100%以上達成し続け、個人の成長と会社の成長を実現していくことで、信頼残高は貯まっていく。

この信頼残高が高まった社員に、裁量権というのは与えられる、ことが多い。

しかし、この記事を見ているあなたは、本当に裁量権が欲しいのだろうか。意思決定を任されるということは、その決定の成果に対する責任も求められるということになる。企業で言う裁量権の分かりやすいところで言えば、PLの成長であろう。

PLを伸ばすということは、時として、辛い判断も必要になる。どうしても売上が伸びなければ、社員の報酬をカットする、等だ。

私がここに書いたことは極端な例のように見えるかもしれないが、極端ではなく、よく議論されることである。ベンチャー企業だからこそとも言える。

裁量権を持って仕事をすることは、大きな成長に繋がることに間違いないだろう。しかし、裁量権とは自由ではない。会社の成長のために、厳しい判断も厭わないこと、であると覚えておいてほしい。


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