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瑞原明奈選手の紙上感想戦をみて【Mリーグ観戦記】

2020/10/5 Mリーグ2020がついに開幕!
そして10/6はU-NEXT Piratesの開幕日。2戦目に瑞原明奈選手が登場しました。

なんかこの日は2戦目に出る予感がしてたんだよね。そして友人に「自分は未来から来た。石橋さん瑞原さんが出てトップトップだよ」って言ってたんだけど、見事にデス預言になってしまった。。(※セミファイナルの初日は瑞原さん石橋さんトップトップを預言し的中したから調子に乗った)

試合はPV(プライベートビューイング)に参加し、最初から最後まで観てました!今シーズンは環境の変化に伴い、しっかり観戦できる回数も限られてしまうので、観れるときはしっかり観て、観戦記は書けるときに書こうかと思っています。

10/6の観戦記は書く時間ないかなーと思っていたところに、瑞原選手ご本人のnoteが!

みんなが知りたそうな局面に絞って、自身の思考を理路整然とコンパクトにまとめて書いてあります。こういう思考の発信って本当にありがたいです。

せっかくなので便乗して、瑞原選手ご自身が選んだ局面に絞って、自分が思っていたこと、周囲の反応含めて記していこうと思います!

この試合の瑞原選手はラスという結果に終わってしまったが、観戦していて特別悪いところがあったようには思えず、展開が厳しかったことと、苦しい選択を迫られた部分が多かったなあという印象でした。

2020/10/6 2回戦

東3局1本場

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2mが場に3枚切られていて、4mは自分で3枚使っている。3mは山にありそう。縦をみるなら3mは残したい牌。横をみるならマンズの上がくっつく6mは残したい牌。

すでにドラ3あって、鳴いてタンヤオドラ3でもマンガンだけど、マンガンで全然決着がつかないのがMリーグ。微妙であればツモスーなど強欲にいく選択も考えたいところ。

自分ならどう打つか。難しい。。

山にありそうだけど、自分のところに来るかわからない3mよりは、横伸びに対応できて縦も残る6mを残したいかも。3m残しは縦をかなり強くみた選択。3mを早めに引けたら強いけど、3枚しかなく、まず第1関門となりそう。

結果、6mで放銃となったけど、これは相手が想定より速かったし、白鳥さんの冷静なトリダマ判断がよかった。6mが通って、3m7s9sと引いて800016000だったかもしれないし、この選択の意志は支持したい。瑞原さんも反省点にあげており、チーム内でも話していると思うので、ここでは特にといった感じ。

南3局

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瑞原さんがもっとも後悔が残った選択としたのがこの場面。noteで以下のように語っている。

正解が何かはわかりませんが、この9マン切りは「なんとなく」愚形を恐れた弱気からくる選択だったんじゃないのか自分、と。悔しいな。

9mを切った直後、瑞原さん首かしげてた。

点数状況的にかなり苦しいラス目。3着目とは2000点差ではあるものの、ダブ南アンコのこの手であれば、鳴いて2000点では終わらせたくなく、出来れば大きく仕上げたいところ。アガったところで同点3着でオーラスが親なのでツモられた瞬間にラスである。

ちなみにこの局面、自分もよくわからず、ペン7mと心中したくないので9mに手をかける選択をしそう。5mを残すと4m6mでリャンメン変化があるし、この手は縦もあって2枚切れの9mの価値がものすごく下がっているように思う。普段より7mが山にありそうとはいえ、待ちとして残ると微妙。9mを切った後にすぐに8mを切るのではなく、縦の選択を残すこともできる。

前は5のくっつきって前は全然信用していなかったし、36m47mのリャンメンがよく見えなかったけど、最近はリャンメンを強く意識しているので、なるべく残したいなって思ってる。3巡目なら特に。相手の捨牌状況にもよるけど、中盤(7巡目)あたりからダイレクトに7m引きを狙うほうがよさそうな感覚。

ちなみに観戦しているとき、これはスッタンを5m単騎で白鳥さんから討ち取る未来があるのでは?なんてみんなと話してた。白鳥さんに「ごまんなさい」させるために。

25pの追っかけリャンメンリーチしっかり仕上げたけど山に1枚もないなんて悲しすぎる。和久津さんのリーチも純カラだし。7mをリーチ後に持ってきてるので思うところあったかもしれないけど、難しい。。

南4局2本場

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1本場でアガって、ラス目の白鳥さんと5200点差の3着目。愚形だらけ。苦しいから鳴いて仕上げたいけど、トップ目のたろうさんとしては瑞原さんに連荘されるのは都合悪いので、そう何枚も鳴かせてくれるとは思えない。むしろ1枚鳴いた時点で絞られる可能性が高い。

ここから2p切り。中を仕掛けると1500~2900。アガれたとして次局再び白鳥さんの反撃を受けることになる。できれば大きなアガリをしたいところ。白鳥さんとはテンパイノーテンで着順が変わらないため、手が進まなければオリる選択もある。

直後に出てくるたろう選手の2sはスルー。

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2枚目の2sを渋々チー。ドラ表示牌の3p待ちが悪すぎるので、巡目的に取りこぼすわけにはいかず2900のチーテン。

その後、中を鳴かなかったことについて、「中鳴かないの?」と周囲から声があがっていたけど、自分もスルーしそうだなと思った。

中をポンして1p単騎にとったとして、三色が消えるので、打点は2900のまま。打ち出す2pを孤立で持っていたとは考えにくく、瑞原さんからみて左から2番目から2pが打ち出される形になるので、相当1p単騎にみえる。

中をポンすることのメリットとしては、単騎転がしができることと、2副露で相手にプレッシャーを強くかけることができる点がある。デメリットとしては全員に安全度が高い牌を2枚失うという点である。

・単騎転がし → 19字牌がほぼ飛んでおり、1pから打点を落とさず振り替える優秀な変化がないし、単騎から振り替えたことが容易に想像がつく局面。ドラ4p単騎というトリッキーな選択もあるけど。
・プレッシャー → 相手からみて19字牌単騎に打ってもほぼ2900まで。ドラの4pがアンコの場合だけ大事故12000。3巡目に手出し2p、4巡目に5pツモ切りでそんな都合よくドラがアンコで入っているか?そもそも4pを2枚持っている人からは否定できる。点数状況的にたろうさんは守るだろうし、白鳥さんは押す。和久津さんはトップ条件をクリアできたら多少のリスクは目をつぶってくるかもしれない。いつもよりプレッシャーがかからない場面。ドラがチャンタに関わる牌だったら5800以上がけっこうありえるので怖いけど。

2pが孤立牌じゃないことが前提で、ドラ4pが2枚あって、単騎待ちじゃないケースってあるのかな。
12244p中中123m 213sチー
この形はいちおうあるけど、3巡目に2pをすでに切っているし、途中で2p1枚引き戻したとしてもツモ切りそうだし、残したとしても直前の2pにポンをかけて中に賭けそうだからなさそう。

22245p中中123m 213sチー
うーん。この形なら213sチーから発進しなさそうだし、2pをわざわざ3枚の真ん中から切ることはなさそうだ。やっぱこの手は中か123三色狙いだったようにみえる。

単騎転がしもプレッシャーも薄いとすれば、3p待ち続行で、終盤にオリの余地を残すほうがバランスがよいと感じた。

紙上感想戦以外で気になったところ

東4局

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親番ですごくよい手だった瑞原さんだけど、5巡目にたろうさんのリーチを受けての一発目。現物の6mを選択。

解説の渋川さんも「普通は6m」と言っていた。3456mの四連形を持ちながらピンズのカンチャンをほぐす選択もあったが、一発目につき無難な6mを選択。一発目じゃなかったら1pか9p切ってたのかなあ?

自分は中途半端に9pとか切って、一発で放銃して「やっちまった!」と思うことが多いけども、速いリーチだし、押し返せる勝負手になりそうなので、一発目であっても強気にピンズ切ってタンヤオ良形目指すかもって思った。やりすぎかなあ?1mで放銃は攻めたい手なのでいたしかたなし。

南4局

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もう1つはTwitterで話に上がっていた部分。オーラス同点3着で親番。ツモられた瞬間にラスという状況。

發を仕掛けていた瑞原さんは、ここで3sをツモってくる前に白鳥さんの中ポン打9mをスルー。これをポンしたほうがよいかどうか。まず自分の形だけ考えるのであれば、9mをポンしてヘッドレスにするのが受け入れは断然広い。

白鳥さんの手をどう考えるか。白鳥さんはマンズソウズの中側3m6sを切り、中をポン。残りの手牌構成にピンズが含まれている可能性が高く、打9mでポンテンまでありえる。9mをポンしてヘッドレスに受けた場合、打9pも辞さない構えとなり、9pが打ち切れるかどうかという点で悩んでスルー。

ソウズ待ちは切り出し的に薄そう。マンズはリャンメンなら47m58mが候補にあがるが、569m、679mで9mを残しているのは不自然で、それならば2巡前の北を残しそうなところ。9mはほぼ関連牌であり、7mか8mのトイツがありそうで、何かとのシャンポンはありそう。56889m中中、67889m中中のリャンメン待ちはある。67889mなら8m切って69m待ちも有力。

9pが当たるとしたらこんな形。
889m78p中中XXXYYY
自然。ピンズは2~9pまで広く可能性があり、絞り切れない。前述のマンズ待ちやシャンポン待ちの可能性もある。

9mをポンすることによって、たろうさんが白鳥さんに差し込みにいく可能性が強まるかもしれないし、難しいなあと思った。瞬時に判断できる気がしないや。

実況・解説

この日の実況は松嶋桃プロ、解説は今シーズンからレギュラーとなった渋川難波プロ。お二人の実況・解説は心地よい掛け合いで本当に聞きやすいし、桃さんの素早い盤面把握に、渋川さんの選手のあらゆる思考を拾ったうえでの、決して否定しない解説が本当にいいなって思う。実況の方みなさん特色があって好きだけど、桃渋コンビが一番好きかも。お二人の言葉のチョイスも好き。

先月HQ麻雀で自分の天鳳対局を渋川さんに解説していただいたり、別の日に桃さんに実況していただいたけど、本当に貴重でうれしい機会だったし、HQ麻雀ってすごいなって思う。(#勝手にPR #HQ麻雀

おわりに

パイレーツ開幕2戦連ラススタートとなってしまいましたが、石橋さんも瑞原さんも何かが悪かったというよりは、ただただ展開が厳しかったなあと。2試合目は他3選手の手がよくて、なおかつ上手く打たれたので、瑞原さんも悪い部分なかったけど、展開にも恵まれずに苦しかったなという印象です。

まだまだシーズンは始まったばかりです。連ラスもあれば、連勝もある。それが麻雀。パイレーツファンとして引き続き精一杯応援していきたいと思います!

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