見出し画像

【#05】2020年は「強さ」について考えていた。

数年前から、なんとなく自分の中のキーワードは「強い/弱い」なのではないかと思っていて、そのことについて今年はよく考えていました。

ジャンプマンガじゃあるまいし、いい年した社会人の考える「強さ」というと「思考の柔軟さ」や「社会に適応して生きていく能力」や「懐の深さ」みたいな方向の比喩として使われることが多いと思うのですが、私はもうちょっとプリミティブな「強さ」について気になっています。

ボルダリングの「強い/弱い」

ボルダリングの用語では「良い」「上手」「上達する」みたいなニュアンスを包含して「強い」と言います。反対は「弱い」。

用法
「今のトライは強かったね!」
「(難しいホールドを握ってキープしてる人へ)強い!」
「1ヶ月も空いちゃったから弱弱だわ〜」

最初は、いや戦闘マンガかと思って気恥ずかしさがあったのですが、自然と「もっと強くなりたいです!」とか言うようになりましたね。

ちょっと話が飛びます。
一昨年から2年間、部署のマネジメントを経験して徐々に気づいたことなのですが、(当たり前だけど)何を良いとして何を悪いと思っているかって本当に個人差が激しいのですよね。

同じ会社にいるくらいカルチャーバックグラウンドが似ていればいるほど
暗黙知で「これは当たり前のように良いことだよね」って前提を省いてしまいがちなのですが、たまにあれ?ってなって丁寧に確認すると実は微妙にニュアンスがずれてたりする。

よくあるパターンだけで下記はありそう。
勝ち/負け…期待される結果に対しての到達したか否か。経過は問わないタイプ。
優/劣…他者と比べてある指標において優れてるか劣っているか。
美しさ…向き合い方や姿勢、手段に一定のコンセプトがあるかどうか。がむしゃら/無骨な取り組み方を是とする場合もあるので必ずしもBeautyだけではない。
習熟度…以前と比べて上手にできるかどうか。「成長」とかのキーワードが多いタイプ。

もちろん一人一個ではなく、複数要素持ってたり割合がグラデーションだったりすると思います。
対話相手と良い悪いの基準が違う可能性があるぞと気付いてから、その辺を観察するようになりました。

で、私は自分が「勝ち/負け」タイプだと思っていたのですが
最近は「強い/弱い」7割+「美しさ」3割のような気がしています。

強い/弱いがどんな価値観なのかというのはまさに今考え中なのですが、ボルダリングの「強い」とは近い気がしてるんですよね。

誰がどう見ても「強い」ことを始めてみた

理屈をごちゃごちゃ考える前に「強いことはいいことだな!」と素朴に思っているので、今年は明らかに強くなれそうなクラヴマガというのを始めてみました。

掌底打ち、股間蹴り、首絞められた時の回避と反撃とかを練習しています。超初心者でまだよわよわです。しかし、いつか強くなりたい!!

すぐバランス崩すし全然パワーないし反射神経も鈍いのですが、ちょっとずつこういうことかなと思う瞬間もあって、面白いです。
頭が先に考えちゃって、右手の次なんだっけ?とかもたもたする時はダメ。弱い。思考と身体が意識を挟まずに連動すると、お!ていう瞬間があるっぽい

シンプルに「強い」というキーワードでAmazonで検索して買って読んでみてる本がこちら。宗道臣の名言集的なものなのですが、言ってることがなんか刃牙っぽいなぁと思ったら、寂海王のモデルだとか。そりゃ強いわけだ。

強さの話とは逸れるのですが、偉人の名言系で今年読んだもう一冊。

とにかく「危ない橋を渡れ」という趣旨のことを、あらゆるエピソードで繰り返し語っている。

「弱い」の状態

今年はコロナのこともありましたが、その前に個人的にはHPVが見つかった件があり「健康は当たり前ではないのだな」とやっと実感を持って理解した年でもありました。

「強い」の前に「弱い」状態があるとそれは逆だよなぁと。

免疫のことを勉強したり

ヨガとランニングを始めて、お酒を止めたり。

体力ゲージがゼロになるとどうなるのか??

あと、まだ読めていないのですが、ラジオで聴いて即ぽちった本。

稲葉さんがラジオで言っていて面白かったのが、現代の西洋医学は病気について、それをどう治すかにフォーカスした「病気学」であるという話。
病名のつかない状態でも、個人にとってより生きやすい状態/より自分が自然でいられる状態を目指すことも健やかに生きることなのではないか。
その一つとして「優れた芸術は医療である」と考えてアートプロジェクトもされていたりします。

自分で自分の健やかさをコントロールできることも強さなのかもしれない。とか。

結局やり始めないと始まらない

この辺の自分の選書を振り返ると、何がアリなのか無しなのかの指標が曖昧な時代で、瞬発的/局所的に評価されることに少し懐疑的になってきたり、
チームや組織のことを考える時間の間に「尺度は共通じゃないよなぁ」と思ったり。
そういうことを経て、積み上げてきたものに価値を感じるようになってきたのかもと思います。

(ということは、シンプルに「やり始めさえすれば」強いの状態になれるのでは?)

結局この話について私の中で結論めいたものもまったく見えていないのでオチもないです。

2021年は環境をガラッと変えて自分の人生的には新章スタートのイメージなので、登場人物が強すぎてパワーインフレ起こすようなストーリーになったら楽しそうだなと思ってます。

来年もよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?